サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. 我が名は虎之介さんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年2月)

我が名は虎之介さんのレビュー一覧

投稿者:我が名は虎之介

10 件中 1 件~ 10 件を表示

新説鷗外の恋人エリス

2001/10/29 00:27

類を見ない「舞姫」のモデル探し

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 法律家の著者による、法律学の手法で調査された「舞姫のモデル探し」の報告であり、これまでの類書とは明らかに一線を画している。
 小説は小説として、仮にその下敷きとなる事実があるにせよ、物語的な趣に流されることなく客観的証拠に基づいて粘り強く探究していく様は、実証とはかくあるべしとの筆者に断固たる姿勢に貫かれており痛快ですらある。
 この種の本で結論を述べる訳にはいかないが、明らかにその奇抜さに驚くものではなく、事実探求の仮定を楽しむものであろう。法律の専門家以外には若干退屈・冗長と思われる部分もあるが、総じてテンポ良く語られており、大いに楽しめた。
 他の小説家・芸術家でもこのような目的の類書は数多あるが、フィクションとして各著者の「想像」を楽しむならいざしらず、結論の正当性を追求するならここまでやるべきではないのか、そんなことを考えさせれた。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

「坂口征二最強論」に同感!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

プロレスのリアリティを書いて多くの反響や反論を巻き起こした前著「流血の魔術最強の演技」の続編にあたる。暴露本的なインパクトは前著よりはるかに少なく、むしろ「思い出のレスラー達」とでもサブタイトルをつけた方がいいかもしれない。「タイガー・ジェット・シンはまじめな紳士」を始め、かなりの内容は既に他書でも明らかにされてきたことであり瞠目させられるような事実は少ないが、公私ともども一番近くで接した高橋氏だけが感じうる、個々のレスラー・格闘技者に対する暖かい思い入れがストレートに伝わってきて微笑ましい。もちろん、真剣勝負とは別の次元でのプロレスの持つ凄みも十分に伝わってくる。

個人的には、書評のタイトルにもあげた一節が喝采ものであった。本書ではパワーファイターとしての部分を加味して坂口氏を最強と評価しているが、筆者が「坂口選手こそ最強では?」と思ったのは、対前田日明戦での同じくアキレス腱固めで、坂口選手が素早く立ち上がって技のポイントをずらしてしまい、あっけなく外してしまった場面であった。会場も一瞬異様などよめきに包まれたのを覚えている。アントニオ猪木選手が対藤原戦で、同じくアキレス腱固めをかけられた状態で「ポイントが違うぞ」と指差した、まことにイヤラシイ(笑)やり方とは違って、ストレートに強さが伝わってくるシーンだった。あれ以降この時の坂口選手と同じ外し方をした選手は見た覚えがないが、当時何となく疑問視していた「UWF最強論」を打ち砕くと共に、「本当は坂口が一番強いのでは?」と思わせるに足る出来事だった。対戦相手も理由も違うが、一世を風靡した「アキレス腱固め」を攻略した場面ということで、短いながらこの一節に大いに共感した。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本パイロットフィッシュ

2002/07/01 21:49

心休まるファンタジー

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

あまりにもありがちな設定といい、メリハリに欠けた筋といい、これといってとりたてるべき点もない作品のはずだが、なぜか引き込まれるようにして一気に読んでしまった。多分、少し疲労気味だった自分の心身の状態にちょうど良かったのだろう。甘い感傷に浸らせてくれる、作中の表現を借りれば「川底に横たわって」いるかのような心地にさせてくれる小説だった。客観的に見てどうかということは別にして、とにかく読後切なくも穏やかな気分にさせてくれたことは事実である。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本勝負の分かれ目 上

2002/07/29 00:31

大著だが、是非ご一読!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ロイター・時事通信・日本経済新聞社・ブルームバーグを中心にした金融情報市場での興亡を描いたドキュメンタリーである。30年以上の時間、入れ替わる主役・勝者、市場での競争・会社の内部闘争そして一個人の人生へといった転換するテーマなど余りにも盛り沢山な内容を、緩みなくかつ分解してしまわずまとめあげた力量は全く素晴らしい。
私自身は金融業界にも報道業界にも無縁で無知な人間だが、専門用語の頻出する上下巻合せて1,000ページ近いこの大著を、飽きることなく一気に読んでしまった。日本経済新聞をテーマにした杉山隆男氏の「メディアの興亡」に匹敵するドキュメンタリーの傑作として、お勤めの業界・業種に関係なく是非一読をお薦めしたい。

惜しむらくは、それが著者のスタイルなのかもしれないが、章末などに顔を覗かせる安手のテレビ番組のような表現だ。それまでの筆致が素晴らしいだけに、何とも残念。ただし、気持ち的には星半分以下の減点であることを付け加えておく。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

アマゾン・ドット・コム

2002/03/31 13:07

巻末の解説から読もう!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 慌てて読み始めたためいきなり頭から読み通してしまったが、まずは巻末の山形浩生氏の解説を読んでから読むべきだった。300ページを超える本書を、アクセントをつけて「考えながら」読むには最適のガイドである。氏のコメントは、インターネットの世界にユーザーとしてしか絡んでいない人にはネガティブに感じられる部分があるかもしれないが、仕事としてこの世界に携わっている者として私自身首肯せざるをえない内容だ。
 そして、もしアマゾン・ドット・コムを使っていない人がいるのであれば、是非試して見てほしい。まだ日本のアマゾン・ジャパンが未開設の折二度ほどトラブルがあったが、いずれもうならせられる見事な対応だった。しかも、それは電話や手紙では不可能な対応の早さこそインターネットの賜物だが、その内容はインターネットとは関係なく、しかし「史上最高の顧客サービス企業」の名に恥じないものだった。
 もう少し泥臭い面を抉り出しても良かったのではとも思うが、これはこれで「なぜアマゾンがナンバーワンか」を知るよいガイドにはなっていると思う。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

秘事

2001/09/10 15:42

不思議な小説

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 全く不思議な小説である。30代後半の私が読むには少々早い気もしたが、読み進むうちに主人公夫婦に親近感や羨望にも似た思いを抱いたのも事実である。
 確かに、安原氏の書評にある通り、「何も起こらない」物語である。ある意味で凡庸な夫婦のあり方が、ただひたすら普通に描写されていくだけなのだ。
 私は河野氏の他の作品や文壇での活動には無知なので、それらと結びつけた安原氏の評価には判断は下せない。が、確かに取り立てて面白いドラマもないこの小説に、何とも心穏やかに、同時にしっかりと惹きこまれてしまったのも事実である。
 とにかく、殆ど一気に読みきってしまったが、安直な期待感で引きずっている訳ではない。
 結局この小説に対する評価や感想の差は、主人公の夫が遂に妻に打ち明けずに終わってしまった「秘事」をどう感じるか、これに共感できるかいなかの差ではないのだろうか。
 最初にそれが何物か分かった時には正直退屈な思いをしたが、作中時折覗かせるこのモチーフを繰り返し味わっているうちに、あるタイミングで不思議と共感できたように思う。
 突拍子もない秘密や異様な心情ではない。主人公の言葉を借りれば、「上天気の日に、傘は要らぬとはわざわざ言いませんわね。」この「言わない」ことへの拘りと、でも確かに伝えておきたい(おきたかった)という全く個人的なジレンマに頷ければ、この小説は素晴らしいと思えるのではないのだろうか。
 読後感が良く、しかも相当にユニークな存在感のある一冊である。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

Zカー

2002/01/08 03:35

熱い思いは十分伝わったが…

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この本の著書は、初代Zカーの父であり本書の主人公とも言える片山氏と、彼のインタビューを行い、本書全体の構成も行なっている財部氏の二者である。片山氏はもちろんのこと、財部氏も一ジャーナリストとしてというより、Zカーに魅せられた者としてその筆を振るっているのだが、残念ながらそれが十分に読者にも共感できる形で著されているとは言いがたい。
 後半で、最新のZカーのデザインに関する描写があるのだが、恐らく実物を見たことのない人には、何が何だかさっぱり分からないと思うが、本書全体が実はそのトーンなのだ。むしろ、年齢のせいもあるのかもしれないが、片山氏の語り口の方が冷静で、具体的な事実や客観的な評価でそれをバックアップするはずの財部氏の方が、全篇これ悲憤慷慨調になってしまっており、いささか食傷気味である。
 日産自動車の再建はまことに時宜を得た話題であり、それをビジネス手法的な切り口ではなく、自動車製造会社の本質的な目的である「クルマ」そのものから迫った本書のポジションは非常にユニークなものと思うが、残念ながらそれを十分生かせていない。記述の内容にしても、重複のように見えてしまうところも多く、もともとそれほど多くない紙幅をさらに薄く感じさせてしまう点も気になる。もっと多くの取材や考察により、掘り下げられるべき題材ではなかったか。
 本書の最後の方で、D.ハルバースタムの自動車会社を題材にしたノンフィクション「覇者の驕り」について触れられているが、これに比べるといかにも見劣りがしてしまう。また本書に限らず、日本人著者による自動会社に関するノンフィクションは、総じて共感の感情のみが前面に出てしまい、ジャーナリスティックな視点による掘り下げが浅い感じがする。本書の目的がそもそもそこまでのものではなかったにせよ、残念ながら期待はずれであったというのが正直なところだ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本鷗外のオカルト、漱石の科学

2001/09/09 00:56

タイトルに惹かれたが…

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 タイトルを読むと、いかにも裏文学史的な一筋縄でいかない内容を思わせるし、こちらも実際それを期待して読んだのだが、これはあっさりと裏切られた。量的には3分の2が鴎外に関するものであり、最終的には極めて真っ当な文学評論であると言える。タイトルに沿った内容を持つそれぞれの論のイントロ部分が、全体から見れば違和感を覚えるほどである。
 とは言うものの、真っ当な両文豪に対する評論としては、正直既出の書を凌ぐものではない。枚数で語るものではないだろうが、それにしても漱石・鴎外を語るのにそれぞれ70ページや140ページ程度では、たとえ範囲を限定したにせよ内容の程は知れてしまう。何と言っても、相手は漱石であり鴎外なのだ。
 しかも、漱石と鴎外が一冊の書に収められているとはいえ、両者がクロスして語られていることも殆どない。だとすれば、ますますもって江藤淳の「漱石とその時代」や山崎正和の「鴎外 闘う家長」などの名著に対して本書がユニークなポジションを占めているとは言いがたい。
 むしろ、タイトル通りの内容を、イントロ部分だけでなく全篇貫いた方がまだ良かったのではないか。それだけの史実があるかどうかは別として、私の興味がもともとそこにあっただけに、何とも中途半端な印象が残った。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

GAZOOの底はこんなに浅いか?

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本編215ページのうち、GAZOOそのものに言及しているのは150ページ程度。その中には唐突に自動車部品調達分野への言及があり、一般論としてのマーケティング論があり、しかもそれらも大した量があるわけでもない。要するに、タイトルに見合った本にはなっておらず、意地の悪い見方をすれば「GAZOO」というテーマの本を書くことになったが、大した取材も考察もせず、とりあえずテーマが大きくずれない程度の論文を寄せ集めて出版に必要なページ数をこなしたという印象しかない(それにしても部品調達の話とは何ぞや?)。第一、GAZOOなりトヨタの関係者へのインタビューが、事業部長へのそれの1件しかないというのは、どういうことだろうか? おまけに競合ともいえるYahoo! や楽天、自動車メーカーとしてのホンダや日産などへの取材なども全くない。公表されている資料や他の雑誌の記事を元に組み立てられており、しかもその考察も、結局は「GAZOOは他とは違うからいいのだ」と繰り返し言うだけで、説得力にはまるで欠けている。
 インターネットビジネスはまだ立ち上がったばかりで、成功の公式のようなものはない。それは大トヨタにしても同じはずである。少し前までは、販売のプロ中のプロと言われた百貨店のサイトが総崩れ状態だったし、Yahoo! にしてからが将来展望も含めた経営的には曲がり角を迎えているとさえ言われている。GAZOOにしても、「あのトヨタだから正しいに決まっている」という前提に立脚して論を展開するのではなく、トヨタという看板を外して、公平な視点で疑問を正していくべきではないのか。
 三石玲子氏の「なぜトヨタのサイトでミソや米を買う必要があるのか」という真っ当な疑問に対して「GAZOOの目的はコマースではなくコミュニティだ」という言い方をしているが、コマースが繁盛しないところに「非トヨタユーザーのみならず非自動車ユーザーをも取り込む」ことが目的のコミュニティの繁栄もありえないのは一目瞭然である。
 タイトルから見て非常に興味をそそられたが、残念ながら期待はずれであった。続編があるなら、最新の動向と関係者の「生の声」を踏まえつつ、もっと批判的な議論を展開してほしい。そうしてこそ、GAZOOの真の狙いや現状での本質的な問題点が見えてくるのではないだろうか。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本すぐそばの彼方

2002/08/05 02:21

本書は残念…次回作に期待!

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

これまで白石氏の著作は、長編「一瞬の光」・短編集「不自由な心」と読んできたが、残念ながら最新作の本書がもっともつまらなかった。人物像のはっきりしない登場人物が多く、過去の出来事の描写と挿入の仕方が不適切なため何がどうなっているのか良く分からないうちに筋だけが進んでいき、最後は「まさか」と予想するほどの紋切り型で、正直言ってお薦めできるものが何もない。
加えて、デビュー作の「一瞬の光」でも感じたことだが、著者の政治・経済に対する意見が小説の流れから浮き上がってしまい、しかもいかにも説教臭く聞こえてしまう。「不自由な心」ではその辺がきちんと切り離されてこれは次の作品も期待できるかと思っていたが、残念ながら大幅な逆戻りだ。政治の世界を舞台にした作品とはいえ、舞台には舞台としての描き方があると思う。どうしても政治経済に一言物申したければ、いっそドキュメンタリーに徹してしまうか、高杉良氏の一連の企業モノのように焦点をそちらに移してしまった方が良いのではないか。
「不自由な心」が傑作だっただけに、こちらの期待との落差が大きかった。筆者としては、是非この路線での巻き返しを望みたい。次回作への期待を込める意味で、敢えて星ひとつとさせていただく。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

10 件中 1 件~ 10 件を表示