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先月(2017年6月)

M@SHさんのレビュー一覧

投稿者:M@SH

2 件中 1 件~ 2 件を表示

ゲームのおもしろさ、ゲーム機のおもしろさ

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 「どのようなゲーム機が面白いか?」といった疑問をもってこの書を手に取るのなら、やめたほうがいい。この書はけっして「ゲームの本」ではないからだ。
 新しいゲーム機が発表されるたびに、ニュースあるいは専門誌でとりあげられるのはそのスペックである。秒間〜〜ポリゴンとか半導体の仕様であったり。しかしこの本を読めば、そのような情報などは「瑣末な」ことであることに気が付くだろう。
 やりとりされる情報量が増えるにつれて、あるいは情報チャンネルが増加するにつれて、重要なのは「コンテンツ」であるということが喧伝されている。しかし、それ以前に重要な事があるということをこの本は教えてくれる。実際の商品が手に届くまでの流通過程であったり、商品のマーケティング能力であったり、あるいはソフトハウスに向けての対策であったりと、これでもかというほどに「ゲーム」以外で「ゲーム機」の趨勢が決まっていくことが明らかにされていく。
 私たちが目にすることのないゲーム業界を知ることの出来る貴重な一冊である。

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ファンタジーと殺人事件のちょっと歪んだコラボレーション

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 300年前より限られた人間しか入ることの許されない場所、紫骸城。そこで行われる「魔導士」達の技比べの最中に次々と起こる殺人事件。はたしてそれは城に眠る呪いがおこす惨劇なのだろうか…。

 前作「殺竜事件」に続いて上遠野浩平と金子一馬のコンビによるファンタジー世界におけるミステリーを描くこの作品。私たちが普段手にとるミステリーは現実世界を舞台にしているが、考えてみれば現実世界で常に不思議な事件が起こっているわけではない。そう考えれば例えば「館」や「孤島」でおこる事件だって一つの空想的世界を構築しているのであるから、どんな空想世界でミステリーを展開させたとしてもちっとも不思議ではないのである。

 前作では"How"や"Who"よりも"Why"に重点がおかれていて、必ずしもファンタジーである必要もないような気がしていたが、今回ではより軸足がファンタジーに傾いたようである。ただし、ミステリーの文法はきっちりと踏襲されている。ただ、その描く世界の中で魔法が使われるというだけなのだが…。

 その世界にどれだけ早く同化することができるか。これがミステリーを楽しむための一つの方法であるとすれば、この作品もまた格好の素材になるのではないだろうか。まさしくそれは“本能に基づく問題”であるから。

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