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先月(2017年2月)

ベリさんのレビュー一覧

投稿者:ベリ

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本絵画を読む イコノロジー入門

2002/07/06 14:24

すぐれた入門書とは

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

すぐれた入門書というのは不思議な感動を覚える。
そしてそれに邂逅するのは読書の大きな喜びの一つである。

易しい言葉で読者に理解しやすいよう心配りしながらも、
一つのジャンルの持つ膨大な知識の厚みをさりげなく見せる。
この本も読者の知的好奇心を巧みに刺激しながら、
新しいものを発見する喜びを与えてくれるすぐれた入門書である。

絵画というものが人間の単純な心の発露だけであるならば、
おそらくはここまでの芸術にならなかったであろう。
例えばラスコーの洞窟画には強いインパクトはあっても、
絵画がすべてそのバリエーションであるならば実にさびしいものである。

しかし、現実は違う道を歩んできた。
我々が単純に美しいもの、驚嘆するものと見てきた絵画に、
なんと画家は沢山の思想を織り込んできたのか!

思想というものも人間の心の表現である。
それを意識しながら美的感動をすることは決して邪道でなく、
むしろそうあるべきであるとこの本で初めて啓発された思いである。

美術を見る新しい楽しみを教えてくれたこの本に心から感謝したい。

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自分のなかに歴史をよむ

2002/07/20 22:56

秀逸な文明論ー大人こそ是非に

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

これは読者対象が中学生からとなっているが、
大人にも深い洞察を示唆する内容を含んでいる。
西洋中世史の大家である著者が、
これから成長していく若い人たちに向かっての
話しかけであるが、著者の他書に見られない語り口で
だんだんと問わず語りの風を帯びてくる。

ヨーロッパとの邂逅、自分のなかでの文明の衝突、
時間意識、差別の問題、感性でとらえたヨーロッパ…

一つ一つで一冊の本が書けるような問題を、
平明な言葉で歴史的な香りを漂わせながら、
エッセンスを語りかけていく。

日本人のヨーロッパ文明論として、
大人こそ是非とも読んで欲しい本である

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