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レビューアーランキング
先月(2017年5月)

Stellaさんのレビュー一覧

投稿者:Stella

38 件中 1 件~ 15 件を表示

「孤立した島国」幻想打破に向けて

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 私は結婚して上京するまで山陰地方に住んでいた。高校生のころはご多分に漏れず深夜ラジオにはまり、そして韓国語あるいは朝鮮語と思われる強力なラジオ電波に悩まされた。地元民放ラジオ局の電波すら邪魔されるほどの強力さは、否応にも半島との距離の近さを思い知らされたものだ。

 これは江戸時代の話になるが、蝦夷地〈現在の北海道〉のアイヌと沿海州の住人との間で交易が行われており、西洋の物産が彼らを経由して日本にもたらされていた。それに気付いた田沼意次は「鎖国制度」が有名無実化しており、廃止を検討していたと言われている。残念ながら彼の失脚により「黒船来航」まで待つことになったが、江戸時代の「鎖国」というのはあくまでもキリスト教国との自由な貿易と布教を禁じ、幕府の統制下に置くことであって、まったくどことも貿易しないということではない。

 江戸時代の「鎖国」「固定化した身分制度」という幻想は、明治時代に作られたものであると断言できよう。そして「孤立した島国」の幻想は『大東亜共栄圏』の樹立を図り、海洋国家として最も重視すべき海軍力の低下にもかかわらず戦争を継続するという愚行を犯すことになった。また、明治政府による壬申戸籍で「農」とされた人々の中には、現実は漁民や交易従事者、山林の産物によって潤っていた民が含まれている。

 著者にこれを書かせたのは、おそらく昨今の自由主義史観と名乗るものたちの登場や、国旗国家論争では「日本」というものがすっかり抜け落ちていたという危機感、あるいは歴史家としての反省だろう。それだけに一語一句に迫力と説得力がある。

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紙の本文章をダメにする三つの条件

2000/12/13 13:12

「文章論」を読む前に読め!

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 著者は新聞記者として文章を書くことを覚え、現在は大学とカルチャーセンターで作文の書き方を教えている。その経験上、文章を書くことが苦手な人は、句読点の打ち方や誤字脱字以前に、文章の内容が薄っぺらな「ダメな文章」を書いているのだそうだ。
 たとえば、私が書いたある文章を夫に読んでもらい、感想を尋ねたところ、「何がいいたいのかよくわからない」という返答であった。その文章は著者の言う「文章をダメにする三つの条件」のうち「事実や印象の羅列」「一般論」に終始しており、欠けているのは「理屈攻め」ぐらいなものだ。読み返して思うに、その書評はただ《書評を書く》というそのためだけに書いており、書評を通じて何が言いたいのか、読者に何を伝えたいのかが私自身絞りきれていない。だから「事実と印象の羅列」で文を埋め、とりあえず「一般論」でお茶を濁す結果となったのだ。
 残念ながら現在出版されている文章論の多くは「文章技術論」であり、内容をいかに充実させるかについてはあまり重視されていない。
 読んでもらえる文章を書きたいのなら、「文章技術論」などではなく本書を読んで欲しい。そして文章を書き続けていけばいい。できればその文章を誰かに添削してもらい、それをもとにさらに推敲して書く。その繰り返しを続けることだ。「起承転結」や「句読点の打ち方」「比喩表現の使い方」などを考えるのはその後だ。

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紙の本フィンチの嘴 ガラパゴスで起きている種の変貌

2002/05/08 12:41

進化は今でも起きている

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

生物の進化は化石になるような何万年、何十万年もかけて起きることだと思っていましたけど、実は自然にとってはほんの少しのきっかけで起きることというのが、わかりやすい文章で紹介されています。ドラマティックな出来事と、精緻な測定のおかげで、たとえ話ではない説得力のある進化の証明がなされています。

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紙の本マローンおばさん

2001/01/18 18:15

ひさびさに泣いてしまった

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 私が子どもへの絵本の与え方の講習会を受講した時に、講師から紹介された本のひとつ。読み聞かせてもらって思わずジンとしてしまいました。手元において読むと、涙があふれてしまいました。

 長い詩に挿絵をつけ、絵本風に仕上げたものです。人の間には居場所がないマローンおばさんが、貧しい中から動物たちに居場所を与え、その動物たちがマローンおばさんの居場所を訴えるところは感動ものです。

 キリスト教臭さが気になりますが、とてもいいおはなしです。

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理科系の作文技術

2001/03/02 10:35

事実を伝える文章の書き方

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 読み手に誤解なく事実を伝えるには、必要なことは洩れなく、不要なものができるだけない、完結明瞭な文章が必要である。『文章をダメにする三つの条件』では、「不要なものができるだけないこと」に絞った文章論を展開していたが、本書は理科系の人が書かなければならないレポートや論文に絞って、「必要なことは洩れなく完結明瞭な文章」の書き方について述べている。

 タイトルが「理科系」となっているが、文系の人が読む必要のない本ではない。電子掲示板での議論などで、事実や自分の意見を読む人に正しく理解してもらうために、読み飛ばされず誤解されない文章を書く機会が多くなっていると私は感じている。また、文系であっても論文を書くのには本書にある技術が参考になるはずだ。

 本書は技術論に徹しているので、書くことを苦手としている人はただ混乱するだけかもしれない。文章を書きなれているつもりなのに、発言が誤解されたり「あなたは何が訴えたいのかわからない」と言われている人にお薦めする。

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真説関ケ原合戦

2001/02/27 17:54

謎多い「天下分け目の関ケ原」の新説

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 昨年の大河ドラマ「葵・徳川三代」でも前半の山場となった関ケ原の合戦、ドラマではわりと通説どおりの筋書きで描かれていますが、事実は別ではないか、と疑問を投げかける研究者の説を紹介し、あわせて著者自身の説を開陳しています。

 多くの異論や反論を同時に掲載すると、たいていの場合非常に読み辛いものができあがってきますが、著者のなめらかな筆力がそれを感じさせません。

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精神科なんてこわくない!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 パニック・ディスオーダーを病んで通院中の元マンガ編集者と、うつ病+パニック・ディスオーダーで通院中のマンガ家が、心の病で苦しんでいる人に精神科への偏見をやめて通院をお勧めする本です。

 精神科というと、「黄色い/緑の救急車」「鉄格子」「隔離」という偏見があり、精神病自体にも、「何するかわからない」「恐い」「ダメな人」「心のもちよう」とされ、自分が精神科に通院していることを言いにくい状況にあります。

 が、最近の精神科はそんなことはありません。特に大学病院や公立の総合病院の中にある精神科(精神神経科だとか心療内科、脳神経内科などを標榜していることも多い)では、ごく普通の外来風景です。もちろん人里離れた場所にあって窓に鉄格子がはまっているような病院もあり、社会問題を起こしていますけれど。また、精神病そのものも、ニュース沙汰になるようなことは少ない、軽症の場合がほとんどです。そんな偏見でまよっているうちに重症化して人生を棒に振るよりも、軽症のうちに医者にかかっておいたほうが幸せになれます。

 3分の1ほどは、著者が精神科と出会うまでについて語られています。他にも精神病にはカースト制度があって……とか、薬の副作用の話、精神科伝道師になった著者を襲う悲劇など、笑っちゃいけないけど思わず笑ってしまう話が満載です。

 著者本人が『精神科伝道師』と自称しているように、内容に宗教勧誘的押し付けがましさが感じられないではありませんが、基本的に「自分は心の病気じゃないか」とうすうす感じている人に精神科への道に向けて背中をポンと押す本です。精神科の暗黒面についてはほとんど触れられてないですが、そういうものはその手のルポものにおまかせしましょう。

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紙の本嗤う伊右衛門

2001/02/26 10:17

四谷怪談ものの傑作

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 京極版四谷怪談、といったところ。とはいえ、あの京極夏彦だから一筋縄ではありません。「京極堂シリーズ」で挫折した人、京極夏彦初心者にもお勧めします。

 伊右衛門は真面目で面白みのない男、岩は狂女でもなく貞女でもない凛とした誇り高き武家の女、喜兵衛は巷間伝わるとおりの悪人ではありますがその心の奥底には常人には到底はかり知ることのできぬ澱が溜まっている様子。彼らに、オリジナルキャラクターである又市、宅悦、直助、そして岩の父である又左衛門が加わり、一大悲劇に繋がっていきます。

 章ごとに語り手が替わり、ゆえに歯噛みする想いを読者に感じさせられます。だが「京極堂シリーズ」とは違い、話の見通しが良く読者を飽きさせません。

 本書は新書版もありますが、装丁・挿絵の味わいはハードカバーの方が格段に上です。彼の「累が淵」「番町皿屋敷」が読んでみたいです。

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読みやすい経済の本

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 経済の素人が書いてあるだけあって、経済の基礎がわかりやすく書いてあります。ただ、扱う幅が大きすぎるため、どうしても踏み込み不足に感じます。逆に「もっと調べてみよう」と思わせる効果をもたらしていますが。

 現在、日本経済はとてつもない危機の只中にある……はずなのに、現実味を帯びてきません。国債発行高や失業率など、どんなに政府が「景気は回復しつつある」と言っていても、天文薄明が始まった程度でしかありません。私を含めひとりひとりがもっと経済に関心を持たなければならないと考えさせられます。

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紙の本できるかなリターンズ

2001/02/25 13:36

できるかな1/4

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 タイトルは「できるかなリターンズ」ですが、「できるかな」自体は全体の四分の一以下。あとは「鳥頭紀行」(これが半分以上)と他社他誌掲載のマンガの寄せ集めです。

 「できるかな」は全日本ロボット相撲大会参戦の話。ロボット作るのにえらい苦労しています。西原や鴨ちゃんや編集の新保にロボットなど作れるはずもなく、応援に呼んだ素粒子論専攻のプー博士(愛称)も、設計はできても旋盤使えるわけがない。
 高専の先生に鍛えられたプー博士がやっと作り上げたロボットで小学一年生編集部のロボットを粉砕し(まったく汚い大人たちだ)、地方大会出場! という話。現代教育の矛盾をつきつけてるような気がするけど、あんまり本題とは関係ないです。

 「鳥頭紀行」。他誌休刊のアオリを受けてSPA!に移った連載です。余波で「できるかな」が潰れています。
 この連載では西原、身体張ってます。インドネシア暴動見物は、あんまり身体張ってないけど、自衛隊体験入隊でいぢめられて(っつーか、いぢめられるような言動をしている鴨ちゃんがいる)、カンボジアの地雷原を散歩して、サハリンで放置された原潜で記念撮影と、ここまで身体張ってギャグするか、というシーン満載です。
 まじめな話、インドネシア暴動で報道されなかった部分というのは勉強になりました。「スハルト退陣要求している大学生! てめーら親がスハルト政権下でしこたま儲けたから大学に入れたんだろ(大学に入れるのは全国民の1%程度の裕福層)」とか、「大学祭気分でデモやってんじゃない!(というか、なんでデモしてるのかわかってないバカ大学生が多い)」という内容満載です。必見。

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紙の本よあけ

2000/12/30 14:18

夜があけるさまを、うつくしい絵と言葉でつづった絵本

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 唐の詩人柳宗元の漢詩をモチーフに、ユリー・シュルヴィッツの美しい水彩画と瀬田貞二の名訳が、しらじらと夜が明けていく様をゆったりとした時間で感じさせてくれる絵本です。

 ほとんど色彩のなかった絵に、どんどん色が加わっていき、そして最後の美しい夜明けを「日」や「光」といったありふれた言葉を使わないで表現したすばらしさは、ただ感嘆するのみです。

 できれば音読してください。ゆっくりと、一語一語を噛みしめるように。

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特にパパに読んでもらいたい話

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 近年、幼児虐待が社会問題となっていますが、そのようなことを行う母親は「女ではない」「壊れている」とまでいわれています。根底には、母性本能は全ての女性が持っており、生まれてきた赤ちゃんに対して無条件で発現するという神話が流布しているからでしょう。
 反面、いろいろな調査で「子育てが楽しくない」と答える母親が増えているのも現状です。

 本書では、近代以前に半ば公然と行われてきた「間引き」や動物たちの子育ての現実などを例にとり、母性本能と呼ばれているものがなんなのかをわかりやすく解説しています。

 この本は、母親よりもむしろ父親や、もうすぐ父親になる人に読んでもらいたいです。

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上級者向けにHTML/XHTMLの本質を語る

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 WWW用に情報を公開する方法として最も多く使われているHTMLと、その次世代型であるXHTMLについて、小手先のテクニックではない本質的なものを踏まえた上で、計画立案や管理まで見据えた普遍的なコンテンツ作成についてを語る書です。

 HTML/XHTMLについての考え方を示す本であって、HTMLあるいはXHTMLの辞書ではありませんので、そういう用途には使えません。
 また、ある程度以上の知識がないと読みこなせませんので、「ホームページを作ってみたいんだけど」「ホームページ作成ソフトやプロバイダの簡単作成なら経験があるます」程度では、おそらく理解不能でしょう。最低でも一度テキストエディタでHTMLファイルを作ってみたことがある人でなければ何が書いてあるのかすらわかりません。

 「日本語が読めさえすれば誰にでもわかってもらえるサイトとはなんぞや」ということを考えたことのある人には、おすすめする本の一つです。

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紙の本大正天皇

2001/03/02 10:36

結局「遠眼鏡事件」とはなんだったのか

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 “大帝”明治天皇と“名君”昭和天皇の間にはさまれ、何かと影が薄い大正天皇。「遠眼鏡事件」と呼ばれる「帝国議会開会式で持っていた勅書をくるりとまるめて遠眼鏡のように議員席を見回した」という逸話でしか語られない大正天皇。「御幼少の時御悩み遊ばされたる御脳病」による「御脳力の衰退」により成人したばかりの皇太子(昭和天皇)が摂政就任したという病弱なイメージの強い大正天皇。その「病弱で知的障碍があった大正天皇像」に異議を唱え、少なくとも青年期は壮健で、知的水準も国事行為に支障があるほど低くはなかったと訴えている。

 では、のちの昭和天皇が摂政に就任する理由になった「御脳力の衰退」とはなんだったのだろうか。幼少期に脳膜炎と思われる病気にかかっていることは確からしい。しかしそれが長い雌伏を経て壮年期に再発したのだろうか。本書に記載されている限りでは、なんとも判断しがたい。

 結局のところ、大正天皇への興味は「御脳力の衰退」と「遠眼鏡事件」の真相にしかないのだ。「遠眼鏡事件」は都市伝説に過ぎないとしているが、なぜそのような都市伝説が名だたる文筆家によって書き残されていくことになったのか、残念ながら明らかにはされていない。

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紙の本失われた未来

2001/02/16 21:21

「未来」はどこへ消えた?

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 昔、携帯電話はSFによくある小道具だった。当時は21世紀になると劇的に変化した新しい時代がやってくると信じていた。たしかに冷戦構造は崩れた。携帯電話が登場して、一人一個と言われるほどに普及した。けれども日常の中に埋没して、なんとなく変わっていったとしか感じられない。

 「なんとなく変わっていく未来」に対するアンチテーゼか、アメリカでは〈ロストフューチャー現象〉というべきものが起きているらしい。たとえばフロリダのディズニーワールドの『未来の国』のシンボルに、1970年代に撤去されたムーンライナー・ロケットが再び据えられているのだそうだ。

 そんな未来幻想がこの本にはたくさん取り上げられている。宇宙旅行や万能ロボットに混ざって、核兵器や最終戦争のような暗いものもある。「輝ける科学技術」も「アフターホロコースト」も本の中にしかない。「未来」はどこへ消えたのだろう。

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