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先月(2017年2月)

さつきさんのレビュー一覧

投稿者:さつき

3 件中 1 件~ 3 件を表示

愛の見切り発車

2000/07/12 20:21

これ一冊では済まない

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

これは実は困った本である。
翻訳家である著者が書いた書評エッセイなのだが、読んでいるとここに紹介されている本が読みたくなってくる。
それで書店に本を買いに行くことになる(高い単行本が多い)。
さらに困ったことには、まだ翻訳されていない本まで、実に魅力的に紹介してある。
しかたなく、amazon.comなぞにアクセスして、自らの英語能力を危ぶみながらも洋書の注文なるものをしてしまう。
もっと困ったことには、紹介してある元々の洋書ももう絶版だったりしたりする。
やむを得ず、海外の古本屋のサイトを探しまくることになる。
、、、というわけで、それほど厚くもない文庫一冊のおかげで、私の財布の中身と時間はどんどん吸い取られていっているのである。
困った、困った。

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紙の本シティ・オヴ・グラス

2000/08/24 19:19

魅惑的な“ミステリー”小説

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この作品は、最初ミステリーとして紹介されたらしい。
 しかし、何か事件がおこってそれを探偵役が解決する、推理小説と考えて読み始めたひとは、きっと終わりまで読んでめんくらったことだろう。物語の中では、過去の事件が語られ、未来の事件の予感が語られる。それを防ぐための、尾行が、張り込みが行われる。けれども、これは通常のミステリー小説ではない、小説そのものがミステリーなのだ。
 このなかには、3人の作家が登場する(あるいは4人?)。誰も正体を知らない覆面作家ウイルソンの名で推理小説を書いているクイン。クインのところにかかってきた間違い電話の相手が連絡を取ろうとしている、ポール・オースター。そして、名前が明らかでないオースターの友人。読み終わったとき、読者はいったいこの物語の真実のレベルはどこにあるのか、果たして誰がこの物語の創り手で、誰が記述者なのか、あれこれ自問せずにはいられないだろう。
 解決可能な謎でなければすっきりしない人には、薦められないかもしれない。
 しかし、周到に用意された謎そのものの幻惑感にひたれる人は、ぜひ読んでみて欲しい。

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紙の本しゃべれどもしゃべれども

2000/08/19 19:07

晴れ晴れとする読後感

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ひさびさに気持ちのいい話を読んだ、と思った。
 語り手である主人公は若手の落語家。気が弱いために吃音がある従弟から、「達ちゃん、話し方を教えてよ」と頼まれることから物語は始まる。それがわらわらと、男女子供まで含めて4人に増え、「話し方を教えろといわれたって…」と、やむなく落語を一つ教えることになる。
 とにかく、この主人公がいい。駆け引きというものが一切無い(もちろん、「僕は駆け引きができなくてねえ」といいつつ、ただ無神経なだけのオッサンとは違う)。うれしいときには素直にうれしいといい、腹が立つときには怒る。たぶん、彼は自分の本当にやりたいことだけをやってきたような人間だ。でもだからこそ、自分が選んだ道が行き詰まったとき、その悩みは真剣だ。やりたいことではなく、出来ることを選んできた人達よりもずっと。
 この主人公に、「話し方を教えてもらう」ために来る人達は、自分の思うことが話せないだけではなく、実は自分の心にもないことが話せない人々である。ある意味、駆け引きができない、ためにまわりと摩擦を起こすことになる。彼らの悩みの解決は………もちろん安易に出来るようなものではない。
 うまい、と思った点は、感情に対する絶妙の距離の取り方だ。感情の泥沼にずぶずぶ踏み込んでいくことがない。「感動的」な場面で、とんっ、と上手に突き放してみせる。または、盛り上げることが出来る場面を巧妙にずらす。まるで、この作家は、読者を感動させるのを避けようとでもしているかのようだ。そこがまた、小気味がいい(でも、告白すると、何度かぽろぽろ泣いてしまったところもあるんだけどね)。

 いい話を読むと、他の人にも読ませたくなる。この本もずいぶん周りの人に薦めた。それなのにわたしはこの本の評価に5つ星ではなく4つ星を挙げたが、その理由はたったひとつ。この作者、次にはもっといい話を書いてくれるに違いない。その期待感故である。

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