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レビューアーランキング
先月(2017年8月)

日下 夏海さんのレビュー一覧

投稿者:日下 夏海

7 件中 1 件~ 7 件を表示

紙の本日本アパッチ族

2001/02/04 23:08

小松左京の処女長編(1966年執筆!)であり、サイバーパンクの草分け的作品であり、解説は巽孝之(むつかしく考えすぎ)。センスの良い小説というものの醍醐味をじっくり味わおう!

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 戦後、大阪府内の「追放地区」でアパッチ団が蜂起する!主食は鉄で、文字通りの鋼のボディに覆われたアパッチ一族。にこりともしない割には冴えた会話(関西弁)を連発する、謎の一族。なぜか鉄食に共鳴し出してしまう一般人たち。彼らの死闘は、陽の目を見るのか?大阪は、日本は、アパッチの手の内に陥落するのか?!最後に笑うのは誰なのだ?

 ふと手にした一冊の文庫本から思いもつかない創造(想像)の世界へ招待され、つかの間の夢を存分に楽しませてもらった。そして、うーん、と唸ってしまった。
 猟奇殺人とかSMとか、興味引きやすいテーマにおんぶにだっこの小説が氾濫しているけど、それらは果たして、「読書の楽しみ」を満たしてくれているのだろうか?

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紙の本紅茶を楽しむ生活

2001/01/13 18:14

紅茶のおもてなし

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 とかく趣味の世界は上モノ志向が強まるわけで、例えば紅茶であれば、ティーバッグなんてもってのほか、茶葉の産地、茶園にこだわり、春〜秋まで摘みたての美しい茶葉を追い求める。著者は、商社勤務を経て好きだった紅茶に本格的にのめり込んだ脱サラ組。定評ある紅茶専門店を構え、毎シーズンせっせと買い付けの為に茶園に足を運ぶ本格派が記す紅茶の指南書である。これは相当にマニア向きな敷居の高いシロモノを想像していたのだが…。

 蓋を開けばなんてことはない。「紅茶を前にして紅茶話に花を咲かせる」がテーマ、というだけあって全く気取らない内容なのだ。ティーバックOK。一部の紅茶好きの間ではタブーとされている「レモンティー」の作り方まで載っているし。
 本文はO&A方式で進み、彼の豊富な知識を駆使して紅茶に関するありとあらゆる疑問に答えてくれる。茶葉の見分け方から、ミルクティーやスパイスティーの作り方の手取り足取りの指導があり、器具の選び方、各種(国)料理との組み合わせ、紅茶の歴史、各国での紅茶文化へと話は広がるのだから全く感心してしまう。

 紅茶を日常的に楽しんでいる人には、とっておきの一冊になるだろう。
 豚カツや串揚げに合う紅茶を指南してくれるマスターなんて、そういませんよ!

※ 著者がオーナーを務める紅茶専門店【ディンブラ】は、JR東海道線藤沢駅(神奈川県)近くにあり、アイスティーが絶品。世界が変わります。

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”ダサくて悲しい”映画への愛

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 20代前半で「うっかり」読んでしまって以来、私の心に癒せぬ傷を残している、中原昌也の映画評論集だ。
 前書きで「ネガティブな文化をポジティブに語る奴らへの挑戦状」と宣言している通り、70‘s洋ピンから、タランティーノもゴダールも、ごったまぜの山賊煮である。人の死にざまや悪趣味もの、残酷モノへの飽くなき追求。
 彼は問う。
 「暴力を語り、なおかつ愛(どうしようもない、救いがたい現実への)を語る映画、映画監督が他にどれだけいるというのか?」(67頁)

 彼こそが徹底して暴力を、なおかつどうしようもない、救いがたい現実への愛を語り続けているのであり、あまりにストレートなその愛情表現は読者の心を激しく動揺させる。
 一方で、映画評論となると難解な理屈で混乱を招きたがる諸氏が多くて、そんなものを読むはめになると、この人はいったい映画で何をする気なのだろう???という思いだけがぐるぐると巡る。

 「本当の良い映画、良書とは、いかに自分が誰にも愛されず、絶望的で孤独な立場にあるかを示すだけで、人生にはわびしさしかないことを教えてくれるものだ。もう映画の中にしか人間の本当のやさしさなんてものは存在しないように思える。」(71頁)

 平熱以下のようなのらりくらりとした文体のなかで、時折現れる映画への熱い思い。こののめり込んだ発言こそが彼の魅力であり、彼の映画評が根強く支持され続けている理由なのだ。

 十八番のファスビンダー、海外アングラ雑誌考察等も所収。お洒落に映画を楽しむ紳士淑女にとってはちょっとどぎつい内容もあるので要注意。ここには、あまりにもダサくて悲しい現実があふれている。

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毎日が楽しみになる一冊

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 カリスマ主婦なる、いかにも、片手間で優雅に成功しまして、といいたげな冠は、栗原はるみには、似合わない。本人を含め、謙遜する気持ちはわかる。しかし、料理本等での仕事ぶりの完成度を前にして、そんな控えめに出られたってどうしてまともに受けられようか。彼女の作品は、ルーティンワークに陥りがちな家族の御飯作り当番に、料理を作る楽しみを思い出させてくれた。そんな作品群の中でも写真、レイアウト、編集併せて秀逸なのが本書である。

 本書は、彼女の創作の宝庫だ。彼女の手にかかれば、ただのキャベツ炒めも、手製のたれで風味付けした美しい一品に変身する。ちょっとした一工夫、胡麻をきかせ、季節の野菜に目を光らせる。無駄を減らして簡単に、けど手抜きせずに楽しみましょう、という彼女の考えは、種々の料理に応用が利くように各レシピに巧妙に付記されている。こうして読者のインスピレーションは刺激されていく。
 本書をぱらぱらめくっていると、料理でもするか、という気になってくる。結果として、それは掲載の諸料理ではないことも多くなる。

 なんといっても、書いてある通りに作って旨く出来あがる(!それだけ研究に研究を重ねたレシピ集なのだ。)至極のレシピ集。
 栗原はるみの本は主婦向け、と思って寄りつかない諸氏にお奨めの一冊である。

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紙の本三人の悪党

2001/02/04 23:06

運動不足の悩める現代人へ捧げる任侠コメディ決定版。

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 とにかく「痛快」とか「小気味の良い」という形容がぴったりな悪漢小説である。
 魅惑的な登場人物をぱんぱんにちりばめた素敵な小説なのである。

 やくざの鉄砲玉、官僚出身の政治家秘書、マッチョな自衛官という肩書き以上に際立っている主役3人衆。入れ替わり立ち代り登場するアクの強すぎる脇役たち。彼らが、次から次へとまあ、勢いよくなだれ込んでくるので道中はいつも酸欠状態だ。加えて事件あり、人情話あり、どたばたの展開。こう落ち着かなくては『鉄道員(ぽっぽや)』はなんだったのだ、とつぶやきたくもなる。が、そんな思いとうらはらに爆走は止まらない。読み始めたら最後、本書の世界に引きずり込まれて一気に読破するしか道は残されていないのだ。
 走りっぱなしで息苦しいのだけれど、ピスケンの迫力に気圧されてか、途中で一休みする間も惜しくなってしまう。後押ししてくれるのは気のきいたセリフと笑いの嵐。文庫2巻にさしかかると「血まみれマリア」なる女傑が登場。花を添える(ふう、一息つける)かと思いきや、これまた大暴れの活躍ぶりである…。このあたりでランニングハイの到来。へらへらと怪しい笑いを含みながら、どうにかこうにかゴールが見えてくる。さて、待っているのは怒涛のエンディングなのか、本当にこれでゴールインなのだろうか。

 読者を全力疾走させたあげくスカッとした読後感を残すというのは、非常に高度な技だ。人を描く術に長けた浅田次郎の真骨頂である作品。

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コカ狂いの地ってドコ?

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紛争地帯を旅したい貴方へ

 寄稿者は皆、<本物の身体>を危険にさらして生きている一流ではないジャーナリストたち。
 彼らにかかれば、<旅先で野垂れ死にしない>ために<移動を生きぬく>術、なぞお手のもの、ってことで、<誘拐>の回避、あらゆる病気と予防・治療法の紹介なんてマクロなものから、各地での安全な交通手段に気象情報までも見事に網羅した、いたれりつくせりのガイドである。
 本文は、旅行者の心構え、主要危険地域のガイドの二部構成からなる(危険地域ガイドに取り挙げられていないのは韓国、日本、ヨーロッパの一部ぐらい)。
 次から次へと笑いを誘うアイロニックな文体群は、逆に本書の現実から目を背ける隙を与えてくれない。例えば、第1部<紛争地帯を旅する方法>中に、【地雷を踏んだら】(!)という項目がある。以下、死ななかった場合の対処法がきめ細かく(ココナッツジュースによる点滴の作り方まで!)説明される。
 読者は、頁を進むにつれて、ここに書かれている全てはどうやらゲームでも映画でもない、紛れもなく現実に起こっている事態への対処法であることに気づくのだ。

 そしてわかりやすいキーワード(ダイヤモンドとか領土とか)の海を漂い、結局、紛争やいさかいはおんなじような状況から発生していることをしみじみ実感してしまう。世界のあちこちで、笑っちゃうくらいに、人は似たような争いを続けている。人間てなんだかなあ、と考えさせられた一冊。

 ちなみに、第2部では各地の文化と歴史を詳細に追っているので(これがないと紛争の解説なんて無理だからね)、下手な参考書より有益です。

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待望のラブ・コメディ!

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 岩館真理子の新作である。しかも「うちのママが言うことには」以来、久々のコメディシリーズ。
 熱くなれない悩める青年赤井くんと、花屋のおっちょこちょい(暴走?)娘 桃田さんは結ばれるのか?! もっさりおじさん響さんに、お洒落な大人の小玉さん、しっかり者の弟くん、と例によって脇役の配置もばっちり。
 くすくすのんびり楽しめます。かろやかに描かれる会話の波間を漂いながら、日々の出来事に思いを寄せよう。

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