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キーボーさんのレビュー一覧

投稿者:キーボー

6 件中 1 件~ 6 件を表示

仏教の開祖・釈迦の生涯をえがいた大作

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「ブッダ」は、巨匠・手塚治虫が釈迦の一生をえがいた大作だ。

 釈迦はもちろん仏教の開祖である。だが、釈迦の生涯やその教えである仏教についてはあまり知られていないのが現状だ。
 それどころか、仏教によって人々を救うべきお坊さんが、葬式でお金を稼ぐことにのみ情熱を燃やしているということが一般的になってしまっている。
 
 非常に残念なことだ。仏教は人間が苦から解放され、心安らかに生きるための教えである。閉塞感が漂い、環境問題、戦争、経済などにおいて地球規模の問題を抱える現代社会においては特に、仏教が必要とされているのではないか。

 とはいっても、仏教や釈迦の生涯についての親しみやすい本が少ないことも事実だ。
 この「ブッダ」は、何よりも面白い。ストーリーをふくらませるためにフィクションも加えられているが、それがかえって釈迦という人物の魅力を高めていると思う。
 そして、仏教のエッセンスがたくみに織り込まれている。「ブッダ」を読むことで、仏教が堅苦しくてつまらないものではなく、すべての人の生きる指針となる、実践的な教えであるということに気づくはずだ。

 釈迦という宗教上の人物を題材にするには困難が伴ったはずだ。手塚治虫はそれを乗り越えて、エンターテインメント性を保ちつつ、釈迦の魅力を伝えるこの壮大な物語を生み出した。手塚さんの偉大さに感服するばかりだ。

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紙の本ブラック・ジャック 16

2001/06/17 17:39

個性豊かな12編の物語

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 「にいちゃんをかえせ!!」は、こころ暖まる物語。ユキオの兄はテレビ番組の怪獣役をしているので、ユキオはいつも肩身の狭い思いをしている。そんなある日ユキオの兄はブラック・ジャックの病院に入院してしまう。ブラック・ジャックは悪い奴だと信じているユキオは、病院にこっそり忍び込む。
 「過ぎさりし一瞬」は、普段の物語の数倍のページ数の作品。もちろん物語の内容もその分厚くなっている。

 (収録されている話) アナフィラキシー/ミユキとベン/失われた青春/にいちゃんをかえせ!!/もう一人のJ/光る目/リンチ/猫上家の人々/浮世風呂/腫瘍狩り/裏目/過ぎさりし一瞬

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紙の本ブラック・ジャック 15

2001/06/17 17:26

女教師の泊まった屋敷には、吸血鬼が?

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「ドラキュラに捧ぐ」は、吸血鬼伝説を巧みに現代化したものだ。物語は学校の教室から始まる。普段から元気のない児童、葉斑しげりが体育の授業中に倒れた。彼女を自宅に送り届けた教師はその家に泊めてもらうが…。
 「宝島」では、ブラック・ジャックが稼いだ大金を何に使っているのかその用途の一つが明らかとなる。

 (収録されている話) 宝島/スター誕生/木の芽/ドラキュラに捧ぐ/死者との対話/望郷/霧/夜明けのできごと/きたるべきチャンス/音楽のある風景/闇時計/命を生ける/コレラさわぎ/20年目の暗示

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紙の本春琴抄 改版

2001/06/28 22:07

無明の中に見出した至高のエロス

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書の主題は何か。それは春琴と佐助との「愛」といって間違いないだろう。
 もちろん本書にえがかれている「愛」は、想像を絶するものだ。二人の間には肉体の交渉があった。それ以前に、そこに性欲があったかはともかく、佐助は春琴の身の回りの世話をすることで彼女の肉体のすべてを知っていたはずだ。佐助と春琴との子も生まれた。だがそれらは二人にとっては重要ではなかった(両者とも自分たちの子どもに未練がなかったのは、その象徴だと思う)。
 ただ自分たちの感じる世界を共有すること、そこに究極のエロスを見出せる。

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出家とその弟子 改版

2001/06/21 12:59

親鸞とその弟子の生き様

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 本書は、浄土真宗の開祖・親鸞とその弟子の物語の戯曲だ。
 自分の家に旅の途中の親鸞と弟子が泊まったことがきっかけで、松若は僧・唯円となる。
 それから唯円は親鸞の下で生きるが、それでも彼は煩悩にさいなまれる。そして実は、師たる親鸞も同じであったのだ。
 人間はモータルであり、姦淫によって生まれ、苦の中を生きていく。それでは人間に救いはないのか? 本書の中にその答えがあるかもしれない。

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紙の本仮面の告白 改版

2001/06/21 12:23

三島由紀夫の自伝的小説

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「仮面の告白」は自伝的小説といわれる。
 事実、この小説には三島自身の内面の告白ととれる箇所が多い。肉体的コンプレックスや同性愛を有していれば、社会の中で生きていくためには仮面をかぶらざるを得ない場合がほとんどだろう。
 仮面をかぶりながらも、心のうちに葛藤を抱え続ける主人公。物語の最後で仮面は…。

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