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よの さんのレビュー一覧

投稿者:よの 

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紙の本大いなる旅立ち 上

2001/11/13 14:28

「銀河の災難男」を襲う不幸の波状攻撃

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 最初、「銀河の荒鷲シーフォート」というシリーズタイトルを見たときは、いわゆる「ヒロイックSF」だと思っていた。しかし、実際に読んでみれば、この本はどちらかというと「銀河の災難男」の苦労物語だった。
 果てしなく、これでもかと主人公ニックを襲う不幸の波状攻撃に、気づけば読み手はすっかり捕らわれて、ハラハラしながら読み進めることになっている。
 ニック・シーフォートという主人公を表現するなら、くそ真面目で、融通のきかない、短気な男。「若い」という点でカバーしているが、これが50のオヤジだったら、多分かなりイヤな人だ。かっこいいかと問われると、答えはかなり微妙。私はこの男の近くで生活はしたくないし、きっと同じ船にいれば、悪口を陰で言うだろうと思う。けれど、「宣誓」にすべてを託し、覚悟を決めて、きまじめに、とりたてて優れているわけでもない能力の限界ギリギリで踏ん張っているその生き様は、読み手をハラハラさせるのにもかかわらず、見事であり、尊敬できると思う。その覚悟の決めっぷりが見事で、だから、やはりこの男はかっこいいのだと思う。
 立て続けに発生する難問を、17の若さで背負わなければならなくなったニックは、不幸ではあるが、それでも立ち向かう姿に、読み手はどんどんと共感してしまい、気づけば心の中でエールを送っている。
 この本は、全然ヒロイックSFではない。ちょっと見には普通に見えるクソまじめな少年が、そのまじめさ故に、幸か不幸か英雄じみた「男」にならざるをえなくなり、波状攻撃でやってくる苦境を七転八倒しながら乗り越えていく、泥臭く、汗くさい物語である。読み終わるとなんとなく肩から力が抜けて、かみしめていた奥歯がゆるむ感じがする。
 上下巻そろえてから読み始めるのがいいだろう。止まらない続きへの欲求に、あっという間に読み切ってしまうことを保証する。

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