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  3. 平川哲生さんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年5月)

平川哲生さんのレビュー一覧

投稿者:平川哲生

14 件中 1 件~ 14 件を表示

大冒険はデパートで

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 小学館から発売されて長らく絶版になったままだったが、マガジンハウスから復刊。

 あふれる才能と実力、そして感性にうったえる詩情をあわせ持つ天才漫画家が、王道のハリウッド的活劇を描き、とうぜんのようにできあがった快作である。

 物語は、お屋敷をくびになってデパートに就職した少女ラッキー・ランタンタンが、スパイの陰謀にまきこまれ、スリルとサスペンスの大活劇ののちに大団円というもの。

 デパートがまだ憧れの場所であった昭和のはじめを思わせるノスタルジックな絵と、映画的カメラワークを駆使した演出は、漫画表現のひとつの到達点といって過言でないだろう。

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るきさん

2001/03/31 04:04

ほのぼの、のんびり、マイペース

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この漫画は、おどろくほどマイペースに時代をすり抜ける主人公るきさんと、そんな彼女をどこかであこがれつつも忙しくいまを生きる友達えっちゃんの織りなす、生活ギャグ漫画。
 ゆったりまったり時間の進む東京で起こる、ちょっとした日々の出来事を、ふたりのタイプのちがう女性の視点で追いかけていく。
 マガジンハウスの雑誌「Hanako」に連載されていた漫画なので、おそらくえっちゃんに共感できる読者のほうが多かったんじゃないかなと勝手に思っている。

 かつて「サザエさん」が確立した生活密着型ギャグを、寡作の天才・高野文子さんがさらに進化させたのがこの「るきさん」だ。
 サザエさんは時間の動かない世界でありながら、常に時代の変化に合わせていったが、るきさんは10年後でも20年後でもかわらずマイペースにのんびりと、炊飯器でごはんを炊いている。

 年をとらない女性ってどんなの? それの答えになるようなすてきな一冊です。

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翻訳家の苦労を楽しく読む

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 本書は、ベテラン翻訳家の宮脇孝雄氏が、雑誌で連載していたコラムをまとめた、翻訳時評・翻訳技術論集である。といっても、そんなに堅苦しい文章ではなく、トピックごとの短文に散りばめられたユーモアあふれる表現とさりげないジョークで、肩肘張らずに楽しく読み進めることができる。

 本書は、翻訳する際におちいりやすいミスなどを、氏の体験談からわかりやすく解説しているが、それ以外の面でも、多くの示唆に富んでいる。海外小説を翻訳するテクニックや失敗例は、日本人が日本語で小説を書く場合のそれと、言葉の使いかたを勉強するという意味で、なんらかわりないだろう。

 文中に英語(原文)の引用があるが、英語にくらい読者でも、日本語の丁寧な解説がついているので、安心して読むことができる。英語の勉強が嫌いな中学生あたりに読ませると、ひょっとしたら英語に興味を持つなど、効果があるかもしれない。

 さて、話題はかわるが、ある海外小説に十代の女性の化粧台の描写があり、そこには、化粧台のまわりにある小物の列挙があった。
(lipsticks,hair curlers,curling irons,hair rinses,artificial eyelashes...)
 何の気なしに訳せば、
(口紅,ヘア・カーラー,ヘア・アイロン,リンス,つけまつげ...)
 になるだろう。特に男性の訳者だったら、こう訳しても、別に疑問は抱かないかもしれない。しかし、ここにも誤訳の落とし穴が口をあけている。

 じゃあ具体的にどこが誤訳なのか? 答えは本書のP105〜106に載っているので、ぜひ読む前に、自分でこの一文の落とし穴を見つけてみてください。わからなかった人は本書を買って、目から鱗を落しましょう。

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紙の本われ笑う、ゆえにわれあり

2001/03/03 04:34

哲学者の書いた不条理な笑いの本

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 哲学者はみんな腹痛の蟹みたいなけわしい顔でむずかしいことを考えている、と思っている人は、本書を読んで驚くだろう。本書は哲学者の土屋賢二氏が書いた、不条理で、無意味で、不真面目で、読んでためになるかは疑わしいが、面白おかしくてつい読んでしまうユーモア・エッセイである。

 氏のユーモアは数パターンあり、いくつかの文章はそれを変奏しているにすぎない。それでも楽しく読めるのは、扱う素材のくだらなさ(と興味深さ)、一文一文に出し惜しみのないサービス精神、そして文中からにじみ出る氏の人柄などにあると思う。徹底してナンセンス・ギャグにこだわるスタイルは、氏の哲学者としてのストイックさがうかがえる。

 電車などの移動中に読むと、こみ上げる笑いをこらえるのが大変なので、注意が必要である。なるべくたくさんの人前で読んで、ぜひ本書の面白さを広く伝えてほしい。

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描ける気になる気にさせる

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 こんな本がほしかった! と全国の素人漫画家は快哉を叫んだだろう。すでにプロの人も参考にしているかもしれない。

 この本は、画力に定評ある菅野博士氏が、絵描きなら誰でも一度は陥ったことのある悩みに非常にわかりやすい対処法を伝授してくれる一冊。この手の本はたくさんあるが、本当に実力のある作家が書いたものは少ないので貴重である。

 デッサンが苦手、パースが思うようにいかない、洋服のシワが描けない、ありがちなストーリーしかつくれない……などなどの各ポイントごとに、細かい指導と「結局はフィーリングでしょ」というありがたい言葉をまじえつつ、誰もが納得の一刀両断ぶりはまさに痛快だ。

 この本をパラパラめくっているだけで、なんとなくスラスラ絵がかけるんじゃないかという気にさせるから恐ろしい。

 本当の恐怖は、自分でペンを持つことからはじまるのだが。

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デジモンムービーブック

2001/03/30 06:40

大人のための子供アニメ解説書

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 本書は、『映画デジモンアドベンチャー(1999 3/6公開)』、『映画デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』の各カットごとの演出意図の解説、CGやデジタル技術を使った製作工程の解説、主要スタッフのコメントとプロフィール、そして同作品監督の細田守へのロングインタビューで、この二作品を徹底的に分析している解説書である。

 表紙の「光が丘団地」を広角撮影した実景写真は、一連のデジモン関係の本にはない落ちついた雰囲気があり、また、内容にまったくふり仮名がないところから、読者層を大人に向けていることがうかがえる。本書の出版された背景には、『ゲゲゲの鬼太郎(第4作)』(94,105,113話)の演出、『ひみつのアッコちゃん(第3作)』(6,14,20,30話)の演出から、じわじわと獲得してきた細田守ファンの声援があったのではないだろうか。

 現在『デジモンアドベンチャー』は東映の興行を支える看板作品になった。それは、面白い作品がヒットするという事実である。しょせんアニメは子供のもの、という認識を改める意味でも、この劇場作品にふれ、本書に目を通してみてほしい。アニメが進化するように、鑑賞者も進化しなければならない時代なのだ。

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紙の本出発点 1979〜1996

2001/03/06 01:21

日本アニメーション業界のフォレストガンプ

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 作品よりそれをつくった作者のほうが面白い、とよく聞く。そもそも作品と作者は比較するレベルのちがうので、いまいちすっきりしない論理だが、その作者と親密な間柄にある人ほど、そう口走ることが多いのも事実だ。

 この本は、'79から'96まで宮崎駿氏が書いた文章、講談や対談の記録を余すところなく収録していて、読むことで濃厚な宮崎汁にドップリ漬かることができる。働き過ぎの仕事中毒者で、趣味に没頭し、好きな人物や作品などを思い入れたっぷりに語り、嫌いなものを皮肉をこめてこき下ろし、ときに熱く、ときに冷め、はしゃぎ、落ちこみ、いびり、心配する宮崎氏の、作品とはちがった生々しい一面が浮き彫りになっている。作品の思想や演出論だけでなく、アニメーターとしての作画技法も見逃せない。

 本書の分厚い580ページすべてを読み尽くしたところで、我々はまだ宮崎駿という人間の奥深さを、入り口だけほんの少しかじったに過ぎない。読者が、作品と作者のどちらを面白いと思うのかは自由だが、日本のアニメーションをかたちづくった宮崎駿氏の面白さは存分に味わえる一冊だ。

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アントニオ猪木自伝

2001/03/31 21:42

闘う旅人

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 数ある猪木本でも、一二を争う内容の濃さじゃないだろうか。
 古舘伊知郎氏の言葉を借りれば、安住の場所をきらい、つき進んでは出口を求め、飛び出しでは次なる場所に歩を進め、どん底からの新日旗揚げ、世界王者とのストロングマッチ、大物日本人対決、格闘技世界一決定戦、IWGP、巖流島、人質解放、国会に卍固め、その他もろもろのファンならおなじみの出来事が、本人のコメントつきで読めるのだ。まさに決定版といっていいだろう。

 この本を読むと、あらためてアントニオ猪木の半生が、旅から旅の連続であったことを思い知らされる。そして偶然と必然、すべてをありのままに受け止め、猪木流に対処・解決していくさまは圧巻である。

この道を行けば どうなるものか
危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし
踏み出せば
その一足が道となり
その一足が道となる
迷わず行けよ 行けばわかるさ

 読後、引退試合で読んだこの詩が、妙な説得力を持ちはじめることはまちがいない。

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ちょっとずつちがう絵はどうやって描かれるか

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 本書は、劇場アニメーション作品『MEMORIES』の、設定資料と監督や主なスタッフへのインタビューで構成されている解説本。三本のオムニバス作品なので、それぞれの監督のアニメーション観や演出技法を比較しながら読むのも面白い。

 作中に登場するちょっとした小物でも、資料には細かい設定や解説があり、あらためてアニメーション製作の、絵を動かすことの大変さがわかる。特に三本目の「大砲の街」は、数秒しか画面に映らないカットにでも、執拗に描きこまれたボードがあることにおどろかされた。

 絵で描かれる世界に信憑性を与えるにはどうしたらいいか? 登場人物に生活観や個性を出すには? アニメーション作品の製作現場は常にそれを腐心し、絵を描き、撮影方法に凝り、時に演出論を戦わせている。本書は、そんな現場の雰囲気を少しだけ感じることができる素敵な本だ。

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紙の本大熱言

2001/03/06 01:19

明日のために、その一

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 情熱×熱気÷男=島本和彦として有名な作者が、中国故事から日本の漫画までの数々の名言に新たな“熱い”解釈を加え、名言に隠された真実の意味を伝えるという漫画。もれなく「特製やる気シール」がついてくる。
 冷静に読んで、ふつうの言葉をただ熱く描いているだけなんじゃ……とか、勝手にこじつけで意味をつけて熱くしてるだけなんじゃ……と考えてしまうと、すかさず「頭でものを考えるな!」「考えるな、感じろ!」と喝が飛ぶ。とにかくビンビン感じてこその一冊だ。
 人生これ勝負と思っている人や、仕事に疲れたサラリーマンなどに読んでほしい。熱気のこもった珠玉の言葉に、明日の勇気が湧いてくるはずだ。

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ふしぎなふしぎな

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 不安だったり、なにかがとても気になるとき、頭のなかである映像が勝手にくり返されることがある。その映像はたいてい不安定で危険なもので、たとえば走っているバイクが道路の石につまづいて転倒する場面が、エンドレスで頭のなかを駆けめぐる。リピートされたとき、石があぶないなと事前にわかっても、バイクはまた転倒してしまう。そのくり返し。映像とともにだんだん不安は増し、気になることは更に精神を痛める。

 そんな人間の心境を描かせたら、高野文子さんはぴかいちだと思う。ふだんの何気ない暮らしに満ちた、日常と狂気のすれすれのラインを、物語や絵からあふれる詩情でもって、まるで気軽にドライブでもするようにあと腐れなく描ききる。

 これは、高野さんの87年から94年までの作品をまとめた短編集。初期の作品にくらべると、実験的な手法はやや少なめで、どちらかというとエンターテインメントした作品が多いように感じる。

 タイトルにもなっている「棒がいっぽん」は、主人公の男性が二十年前に食べたナスをめぐる、ウエイトレス姿のとぼけた土瓶との不思議な物語。この妙な雰囲気と面白さは、実際に漫画を読まないと伝えられません。

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奇妙な生きものとの出会い

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 徹夜明けの早朝、テレビ画面のなかで、不気味な姿でおかしな言語を使い、元気に飛びはねている彼らを見て、思わず番組を食い入るように観てしまった人はどのくらいいるんだろう。

 この本は、その奇妙な生きものテレタビーズについて解説しているガイドブック。彼らの住んでいるテレタビーランドとは? タビー語とは? 関連グッズはあるの? そんな疑問に丁寧に答えてくれる。やっぱり謎の部分もたくさんあるけど、タビートーストのつくりかたがわかるのはこの本だけだろう。写真もたっぷりあって、愛らしい彼らの格好を堪能できるのがうれしい。

 この本を読み終わるころには、奇妙な生きものだった彼らが、しっかり血の通った存在に思えてきて、明日から友達に「Eh-Oh!」と挨拶したくなる。ような気がする。たぶん。
 プレゼントされると、ちょっとうれしい本かも。かわいいものが好きな人におすすめ。Eh-Oh!

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カルトな本棚

2001/03/30 06:41

他人の本棚がのぞきたい

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 その人がどんな人か知りたいとき、あなたならどうするだろうか? 洋服や言動は属する場の雰囲気に左右されるし、部屋の模様は個性が出やすいが、流通量や値段から趣味を満足させる選択幅は広くない。
 その点で本は、入手場所も多く、価格も手ごろで、本人が望むだけ趣味嗜好が細分化できる。読み了えた本を再読するつもりで本棚に並べるとしたら、その人の総合的な価値観がそこに示されていると言えそうだ。
 だから他人の本棚はのぞきたくなる。人間がひとりでは生きていけない限り、そして紙媒体に記録を続ける限り、その欲望はつきることがない。

 本書は、「と学会」会長、ポルノ作家、日曜研究家(昭和の雑文化研究家)、落語家、カニバリズム作家、危険物コレクター、ギャグ漫画家、編集家、カルト評論家(著者自身)の本棚が紹介され、それぞれ対談形式で、本集め、読書法、読書遍歴などが語られている。
 世間一般からみて特殊な趣味を持つ人たちの本棚は、雑然していたり、きれいに整頓してあったり、細かく分類する人もいれば、ただ平積みしている人もいる。それらは、やっぱりヘンテコで、いやになるほど濃いマニアックさだが、たまらなく面白い。

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紙の本これでおあいこ

2001/03/06 01:17

映画とは一味ちがったウディ・アレン

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 映画監督として有名なウディ・アレンの、活字メディアにしぼった文章をはじめてまとめた本。
 小説あり、哲学あり、論文あり、講座あり、日記ありのめちゃくちゃな構成だが、すべてにアレンらしいユーモアと皮肉がこめられている。少々日本人には理解しがたい宗教観やパロディなどもあるが、それ以外を読むだけでも充分に楽しめる。本書にある短編「ミスター・ビッグ」は、第二作『羽根むしられて』に続編があるので、こちらも読んでほしい。どちらもハードボイルドでおちゃめな名作である。
 チンピラにからまれて袋叩きにされたとき、友達に「おれの鼻っ柱でやつのこぶしを、みぞおちでやつのひざ小僧を叩きのめしてやった」などとというジョークを言いたいなら、この本は格好の素材になるだろう。

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