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レビューアーランキング
先月(2017年1月)

ランナーさんのレビュー一覧

投稿者:ランナー

24 件中 1 件~ 15 件を表示

長距離指導者必携の一冊

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 タイトルの『中・高校生の…』から想像できるほど、易しい内容ではない。大学生の授業のテキスト、あるいは指導者のために作成されたと思われる高度な内容が記載されている。

 しかし、この一冊で、生理学・栄養・筋トレ・トレーニングメニューの組み立て方など、中長距離トレーニングに必要な知識は網羅できるような、バイブル的なテキストである。

 著者は、アメリカ人であるため、アメリカで盛んなクロスカントリーを軸にした計画が多く立てられているが、基本は同じである。私も学生時代はこのテキストを参考に練習メニューを立案していて、利用易さと分かり易さは立証済みである。指導者必携の一冊。

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夢は箱根を駆けめぐる

2001/03/04 03:44

雑草軍団の快挙を生んだ秘訣

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 神奈川大学に大後栄治氏が就任して以来、徐々にではあるが着実に強くなっていった過程を描いた作品。
 大後氏がコーチに就任した当時('89年)は予選会すら突破できない状態だったにもかかわらず、わずか7年間で頂点に登りつめてしまった('97・'98年と連続優勝)。決して高校で実績を残している集団ではない彼らが、どうして頂点に立てたのかが専門的な内容にも触れながら描かれていて、とてもおもしろい。
 220ページにも及ぶ量ながら、挿絵や写真は一切ない。しかし、軽い文体に加えて、ノンフィクションでありながらドラマのような物語性があり、あっという間に読めてしまう。
 この作品を書くにあたって、著者はかなりの日数を取材に費やしているようである。著者の熱意がこちらにも伝わってくるような、緻密な取材に基づいた作品と言えよう。
 陸上関係の書評は、こちらまで。

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「先生」は特別っていう、根拠のない畏敬の念が吹き飛ばされた気がする一冊

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 近年教育問題と言うと、「学力」や「いじめ」「少年の凶悪犯罪」など多岐にわたっているが、その原因の多くは家庭にあるとする論調が多い気がする。

 しかし、元教師である著者は、勉強嫌いの生徒は教師が生み出していると述べ、消費者である生徒のために魅力ある授業作りを日夜研究している予備校教師に比べて、プロ意識・サービス精神が無いとバッサリ切りすてている。

 メーカーがどんなに自信を持って送り出した商品でも、消費者に受け入れられなければ無意味なものになる。教師にかけているのはこの消費者である生徒に対するに対する「サービス精神」であり、教師の授業評価を強く勧めている。

 私は実は、著者が最後の校長を勤めた高校の生徒である。当時は「なんか変なことやってんなー」ぐらいにしか感じず、周りの先生も校長の悪口を言っていたのを聞いている。しかし、この本を読んで、社会のルールとして当たり前のことを行っていただけではないか、と感じる。

 分校での外国人受け入れ時に垣間見てしまった、教師の本音と建前には、正直言って鳥肌が立つ思いすらした。

 教師は決して聖職者なんかじゃない。今までの教師にまかっせっきりの教育・躾を見直すきっかけになる一冊ではないだろうか。

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長距離走者には是非読んでもらいたい、世界チャンピオンの自伝

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 91年東京世界選手権・マラソンのチャンピオンである谷口選手の自叙伝である。彼の陸上を始めるきっかけや、世界の頂点に立つまでの軌跡を、本人の心の葛藤や練習での不振なども含め、事細かに描かれている。

 レース前夜の緊張感や、レースでの相手との駆け引き、なぜ負けたか、なぜ勝つことができたかを客観的に分析していて、大変参考になる。おそらく、これほど克明に己の過去を見つめることができるということは、それだけ細かく「練習日誌」を記していたのではなかろうか。(中山選手や瀬古選手に比べれば)特筆すべき走力が劣る彼が「世界の頂点」に立てたのは、「どんな練習がどんな結果を導いたか」「不振の原因はどこにあるのか」などを反省し、次のレースに活かしていたのだろう。

 この本は彼の練習日誌をそのまま掲載してしまったのでは、と思わせるぐらい当時の心の動きなどを鮮明に書かれていておもしろい。 
 
 陸上関係者であれば、彼の真摯に競技に取り組む姿勢を見習わなければならないと感じさせてくれる一冊である。

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小学生から大学生まで、スポーツ関係者ならぜひ手元に置いておきたい一冊

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 一般の書店でも手に入るような、“準”専門書のため、専門的知識がなくても、誰にでも理解しやすい書き方に仕上げられている。

 しかし、その内容については、大学の専門課程で学んでいるような高度な内容にも触れられていて、筋・代謝・神経など、トレーニングによる生理的適応を、科学的に分析していて、「なぜこの練習が必要なのか?」という疑問を解決するためにはもちろん、科学的には根拠のない「無駄な練習」も例にあげているので、練習の動機付けのためにも、ぜひ手元に置いておきたい一冊である。

 著者は、スポーツ生理学の第一人者であるが、この書籍を出版後まもなく亡くなられた。著者の研究の総集編といってもいいであろう。

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紙の本シドニー!

2001/03/04 04:42

さすが文春(文芸春秋)、というのは深読みしすぎだろうか?

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 文春からは、同時期に『シドニーへ 彼女たちの42.195km』(増島みどり著)が出版されているので混乱もするが、二人の著者のオリンピックを見る視点は、全く別角度からである。

 こちらは、シドニー滞在期間に、著者が観て、感じたことを素直に書いた作品で、そのユニークな感覚には笑いをこらえきれない場面もある。

 これら二冊の対比は、例えば、注目の女子マラソンだけとってみると、『シドニーへ…』のような、終始選手側サイドに立った書き方の本を読んだ後は、なんとなく選手の悲哀を感じてしまうのだが、この著者は、あくまで“観戦者”として選手の姿を見ているため、オリンピックをとことん楽しんでいる(本人は退屈だと言っているが…)。

 なるほど、同じ大会・同じ種目であっても、楽しみ方はいろいろあるものだと再確認させられるが、この本を読む前に、『シドニーへ…』を読んでおくと、この本がさらにおもしろく読めると思う(同時期にこれらを出版した文春としてはそれが狙いなのだろうか? 表紙のカバーも「シドニーへ…」は上方からの視点で、なんとなく印象が暗い蒼で、『Sydney!』は下方から、シドニーの爽やかな青い空を見上げている構図というのがあまりに対照的)。

 もちろん、女子マラソン以外にもオリンピック競技の魅力(と退屈さ)を十分に感じさせてくれる。意外なことに(と言っては失礼か)、著者は選手のプロフィールをしっかり事前調査しているようである。そのため、オリンピックには陸上以外にはほとんど興味のなかった私には、陸上以外の競技について書かれた項の方が、新鮮さを感じ、よりおもしろ味があった。

 また、競技以外にも、オーストラリアを縦横無尽に駆け回った奮闘ぶりや、その中から感じたオーストラリア人の民族性や、観光スポットなど、オーストラリアの魅力を教えてくれる一冊でもある。

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スポーツ選手の超人ぶりを解明する、わかりやすい説明

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 スポーツ界において、「なぜあんなことが出来るのか?」「どうしてこうしなければならないのか?」などといった素朴な疑問を、科学的にかつ分かりやすくまとめている。

 その領域は、「マラソンランナーのラストスパートの力」、に代表される生理学的な項目から、「トラックの素材の改良」と言ったハード面に関する項などもあり、その範囲は非常に広い。

 人間の限界に挑もうとする選手達と、それをサポートするスポーツ科学者達の奮闘ぶりが垣間見れる気がして、オリンピックなどで活躍する選手たちを見る見方が、もう一つ増えた気がする。

 スポーツ関係の人だけではなく、一般の読者向けに書かれているので、専門用語はなるべく少なくして、非常に読みやすい内容になっている点も評価できる。難しいことを易しく説明するということは、なかなか簡単なことではないからね。

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女子マラソンだけでなく、男子マラソンの不信の原因文責も掲載されている貴重な一冊

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 シドニーオリンピックの一年前に発売されたムックで、現役の有力選手のみならず、かつての有名選手の姿も追っている。

 最近出版されるマラソン関連の書籍は、女子マラソンが中心だが、強い者たちを褒め称えるだけではなく、男子マラソン不振の原因を探るような書籍が出版されてもよいと思うのだが、これはその条件を満たしている貴重な本である。

 かつて日本男子マラソン界の黄金時代を築いた中山竹通、瀬古利彦、伊藤国光、宗兄弟といった大御所の分析や提言などは、今後の男子マラソン=お家芸の復活に大変参考になる。

 現在文庫版が出版されているが、写真の質や、読みやすさなどは、こちらの方がお勧めできる。

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敗因の研究

2001/03/03 08:17

21世紀の日本のスポーチ強化に必要な行為

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 決して「おもしろい」内容の本ではないし、非常に難しいテーマである。そのためか、しなければならない行為のはずなのに、この手の本は少ない。
 これは、「敗れるべくして敗れた」選手。「敗れるはずがないのに敗れた」選手。「盛者必衰」など、4つのテーマから、選手のインタビューを基に「敗因の研究」を行っている。
 なかでも、様々な種目において、“最強の実力”を持っていながら、“最強の称号”を得ることがかなわなかった選手を対象にした、第2章「五輪の見えざる壁」を読んだ後は、やるせない想いで一杯になる。
 日本のマスコミは、「五輪には魔物が住んでいる」と口をそろえて言う。しかし、その「魔物」とはマスコミそのものではないのか。そんなことを最も感じさせてくれた、水泳の長崎宏子選手の項などは同情を拭えない。
 一方、文字通り敗戦をバネに世界チャンピオンに上り詰めた、ボクシングの柴田国明選手など、敗北を前向きに捉える選手の存在には、非常に励まされた気がする。
 選手にとっては、できることなら思い出したくない試合を思い出させ、いわば自己批判をしなければならないというのは、想像を絶する苦しさだろう。しかし、「力を出し尽くした」選手を称えるだけでなく、「力を出し尽くせなかった」原因を探らなければ、将来への前進もないのではないのだろうか。
 どこぞの国では、昨年のシドニーオリンピック女子マラソンで優勝した高橋尚子選手の強さの原因を、すぐに研究者グループを組んで探らせたという(ドイツだったか、ルーマニアだったか?)。
 「敗因を探る」という一見後ろ向きとも思える、このような研究を、もっと深めていってほしいと感じさせられた一冊である。
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メダルと墓標

2001/03/03 08:05

医師と患者の哲学的小説

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 著者は医学博士で、いずれも「生と死」に関連した哲学的なストーリーである。テーマは「生きるべきか死ぬべきか…」といったところかな。
 ここでは、第1章の『メダル』について。
 才能豊かな女子学生が、コーチの独自のトレーニング理論をもとに着実に実力をつけ、「将来のメダリスト」と称されるまでに急成長を遂げるが、彼女は難病を抱えていた。
 独自の理論の正当性を認めさせたいコーチと、彼女の主治医との息詰まるシーン。そして彼女は最後のレースへ出発する…。
 涙もろい人は泣いてしまうかもしれない感動的な内容になっている。もちろん他の2章も、医師と患者を巡る感動的な内容で非常に面白い。しかし、ちょっと値段が高い気がする。文庫化されれば間違いなく「買い」の一冊なのだが…。
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シドニーオリンピック女子マラソンの総集編

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 隔週雑誌「Number」に連載された、女子マラソンのシドニー五輪選考過程を追った記事「彼女たちの42.195km」に加筆・修正して、オリンピックから半年近く経過して出版された書籍。
 史上最もハイレベルとなった選考の影で、選手、コーチ、そして恩師はどんな想いで選考の日を、そしてオリンピックの日を迎えたのだろう。
 文中にも触れられていたが、この本を読んでいると、オリンピックのスタートラインが、彼女達にとって、ひとつのゴールラインだったのではないかとすら感じてしまう。なるほど、そう考えると、なぜこのタイトルがつけられたのかが納得できる。
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紙の本スラムダンク勝利学

2001/07/17 00:19

大ヒットマンガの随所に隠されたスポーツ心理学の重要性を、懐かしさを感じながら、読み進めることができる。

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 ちょうど私が中学・高校生だった頃、一大バスケットボール・ブームが巻き起こったが、その火付け役ともなった大ヒットマンガ「スラムダンク」を題材にしてスポーツにおける心理学の重要性を説いている書籍。
 
 全26章のテーマで、それぞれのテーマに関連した漫画が1ページずつ挿入されていて、スポーツ心理学の効果が具体的にイメージしやすく、面白い構成だと思う。
 
 なるほど「スラムダンク」は数あるスポーツコミックの中でも、実際の場面をよく観察していて、登場人物の心理描写も上手い。しかも我々の世代ならほとんど誰もが知っている内容の漫画だけあって、難しい内容の領域を教える入門書の題材としては最適かもしれない。
 
 漫画が入っていると、イマイチ信頼性が薄いと感じがちだが、結構大切なことが書いてある。なかには、こじつけのように感じる場面もあるが、スポーツ心理学の魅力と大切さを教えてくれる一冊ではないだろうか。

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爽やかな絵で、読者を走る気にさせてくれそうな作品

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 “次代のマラソン界の旗手”と呼ばれるスター選手である「城崎笛彦」を好きになってしまった、「西園寺るん」が、彼のそばにいたいという理由から、陸上部に入部しようと決意するが、そこは、そう簡単には入部させてくれない強豪チーム。

 彼女の友人や先輩との友情や、レースで対戦した相手との交流を通じて、“ダイヤの原石”が磨かれていくように成長していく様子を描いている。
 少女漫画のような絵で、ストーリー的にもありがちな設定だが、彼女の“走りのセンス”を見出す視点が、小出義雄監督のような理論で、思わず納得してしまう。

 絵も丁寧に細かく描かれていて、非常にさわやか仕上げの作品になっている。また、巻末には、谷川真理さんのランニング・クリニックが、これまた丁寧な漫画で描かれている。

 冒頭の著者紹介で述べられているように、これを見た読者が、「私も走ってみようかな」という気にさせてくれるような作品である。

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国を背負って戦った男「円谷幸吉」の生涯

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 「幸吉はもう走れません」という、あまりにも有名な遺書を残して、自ら命を絶った、東京オリンピック・マラソン銅メダリストの円谷幸吉選手の生涯をつづった作品。
 タイトルから想像できるように、オリンピックでの“予想外の”活躍後に、周りからのプレッシャーや故障に悩まされる様子が、前半の「あれよあれよと言う間に国民的ヒーロー」となっていく様子と、対照的に描かれている。
 ところで、今や時の人である、積水化学陸上部の小出義雄監督は、バルセロナオリンピックにおいて、有森選手が自殺しないように見張らせたという話を聴いたことがある。また、シドニーオリンピックの選考会においても、「オリンピックなんかなけりゃいいと思った」とも語っているが、とかく繊細な心を持つ長距離走者にとっては、オリンピックというのは、“命”と同等の価値を持つほどに重要な大会なのであろうか?
 私は、円谷選手がどんな人物だったかは知らないが、折りしも私の年代は、わずか14歳でオリンピック金メダリストとなり、一躍国民的ヒロインとなってしまった、水泳の岩崎恭子選手と重なる世代だが、彼女のその後の不振にも似たものがあったのかのように感じられた。
 読後は少々暗い気持ちに陥ってしまうが、オリンピックという長い歴史の中で、こんな日本人がいたんだ、と知っておくことは大切なことではないだろうか。
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紙の本速すぎたランナー

2002/09/29 01:04

スピードにこだわり、未だ苦悩しつづける天才ランナーを描く“文学的”ノンフィクション

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 瀬古・中山・森下に続く、次代のエースとして期待された、マラソンランナー・早田俊幸の苦悩の10年間を追った作品。
 男子長距離界が不振の中にあって、現役ランナーで、しかも満足いく結果を残せていない選手を取り上げるのは珍しいことだが、こんな現在進行形の作品も新鮮でおもしろい。

 トラックや駅伝で結果を残しても、マラソンでは失敗を繰り返し、いくつかの実業団を渡り歩く彼の姿には、多くの非難が浴びせられた。
 彼はどんな思いで決断し、何を求めてマラソンに固執していたたのだろう。
 マラソンという特殊な種目においても「スピード」にこだわる彼の苦悩や、彼を巡る多くの関係者の証言も興味深く、マラソンランナー・早田選手を様々な角度から描いている。
 ちなみに、絵や写真は一切無く、登場人物や当時のレースを思い出しながら読んでいかなければならず(その作業がまたおもしろい)、「そういえばあの年の福岡はそうだったなー」などと想像力を駆使させながらイメージを膨らませながら読むという、ノンフィクションながらやや小説的な作品。
 そんな意味では、大衆向けの本ではなく、かなり読者層は限定されている(マラソンに詳しい方でないとイメージを描きにくい)。

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