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会計士受験生さんのレビュー一覧

投稿者:会計士受験生

3 件中 1 件~ 3 件を表示

勇気ある赤裸々告白は脱帽!でも「守秘義務」は大丈夫?

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 株式市場だけでなく、社会的にも注目を集める大企業といえば、従来は世間の目を気にしながら、手堅く業績を伸ばしていくというのが日本的な経営であったと思う。
 そこには、業績を伸ばして株主価値を高めることよりも、これまでの成長速度を鈍化させてでも、リスクは抑えていきたいという、守りの姿勢がみてとれた気がする。
 だが、ライブドアは株式100分割や、積極的なM&Aによって、アクセルを踏みつづけた。
 それは時として法的にグレーな手法につながりかねず、そのために外部の監査人がブレーキ役となり、犯罪を未然に防ぐはずなのだが、この事件でそれが機能することはなかった。
 本書は、まさにそのライブドアの会計監査人をつとめた、元代表社員によって描かれた、「ライブドア事件」の真相と、会計監査の本質と限界について語られた、類書にないリアリティあるノンフィクションである。
 全体の印象としては残念ながら、自らの潔白を前面に押し出しているような、言い訳がましい書き方になっているように感じられた。たとえば「会議でダントツに若い私は、当時、存在感も発言力もなかったため、審査会ではあえてほとんど発言しなかった(P64)」と重要会議で唯々諾々としていたことを堂々と記していたり、我々は「騙されていた」と被害者であることを強調したりと、プロの監査人からは聞くに忍びない言葉が書き連ねられている。
 だが、事件報道以降の動揺した様子や、不安に駆られる心理状態が生々しく記される一方で、時間が経つにつれては冷静に自身の行動を思い返し、信念を持って監査を行ってきた姿勢がよく伝わってくる内容で、当事者にしか感じ得ない臨場感に富んでいる。
 マスメディア等によって誤解を生じている「会計士像」ではあるが、そのような社会的な批判を甘んじて受けながら、会計監査の限界と未来について語り、そして、今回の事件の原因には自らの責任が大なり、と公認会計士の資格を自主返上するなど、著者の愚直なまでに強い倫理観伝わってくる。
 会計士の守秘義務に関して、ここまで書いて良いのかな、と疑問に思う箇所も多いが、よくぞ当事者として書いてくれたと、著者の勇気ある行動に敬意を表したい。

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紙の本バイアウト 企業買収

2007/06/30 03:12

金融市場の最新スキームが自然に学べるストーリー

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 マネーゲームを連想させるタイトルや帯の惹句が表紙を飾っているが、その期待を裏切らない純粋な経済小説で、TOBやMBOといった、最近ニュースでよく耳にするようになったM&A関連のテーマが自然に学べてしまう。
 登場人物は、どこかで聞いたことのある“時代の寵児”や、某有名ファンドなど、かつて散々マスコミを騒がせた著名人を連想させるため、読んでいるうちに思わずクスッと笑みが漏れてしまう。
 法律や株式市場にまつわる話題は、とても丹念に調べられている様子がうかがえ、そうかといって、決して堅苦しいストーリーになっておらず、むしろ登場人物の個性が強く浮き立たせられ、意外な過去や人間関係にも練ったアイデアが盛り込まれている。
 本書は、小説という架空の世界を描きながらも、マネーゲームに翻弄されながら、騙し合いを繰り返す様子をとても生々しくえぐりだし、リアリティ溢れる世界を作り出していて、息つく暇を与えないぐらいに、一気読みしてしまう。
 惜しむらくは、エンディングがいまいち締まらないこと。
 中盤の圧倒的なスケール感からすると、なんだか尻すぼみになってしまった気がするが、話題のM&Aについて理解が深まることは間違いないでしょう。

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会計の複雑トピックをスッキリ解説。学生のレポート作成に最適

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ここ数年の間に大きくクローズアップされてきた「会計・監査」にまつわる様々なトピックについて、膨大な出版物を参考資料にしながら、コンパクトに章立てされていて、どのテーマから読んでも理解しやすい構成になっている。
 主に、経済系の学部や大学院の学生向けを対象としているようだが、少なくとも本書を理解するためには、最低限の簿記、会計学および会社法などの知識がないと、難しいかもしれない。
 それだけに、一見すると一般向けの単行本のようだが、扱う内容はかなり高度であり、ジャンルとしては、準専門書といったところだろうか。
 具体的には、デット・エクイティ・スワップなどの「会計マジック」の是非についてや、ストックオプション制度、保険時価会計、国際会計基準へのコンバージェンス問題など、専門家でなければ分からない複雑な問題について触れている一方で、カネボウやライブドア事件といった、社会的にも大きな問題となり、比較的なじみの深い問題について、その深層と課題について整理するなど、昨今話題に上がっている会計・監査にまつわるトピックは、ほとんど網羅されているような一冊になっている。
 本書の特徴は、膨大な量の新聞(一般誌だけでなく業界誌も含む)、雑誌や専門書から記事や参考資料を引用し、著者の見解を簡潔明瞭に述べている点にある(著者のホームページによると、各トピックについては、A4用紙1枚を目安にまとめているそうである)。
 とりわけ、第2章「ライブドア・ショック」では、強制捜査がきっかけで株価が下落し、東京地検に対して電話抗議する投資家(投機屋)がいたことについて、「その多くはただ株価の動きだけ見て、投資企業の財務諸表も見なければ(見る必要もない、また読めない)、業務内容も知らない」と、バッサリと非難するあたりに、著者の会計、監査および証券市場に対する高尚な倫理観がうかがえる。
 また、本書ではひとつのテーマについて10ページ弱にまとめられているのだが、もっと深く知りたいと思ったときに、引用資料が詳細に記されているため。原著を検索しやすく、学生のレポート課題の設定には最適かもしれない。
 もちろん、最新の会計トピックを扱っているので、実務家や研究者にとっても、複雑な問題を整理するために使い勝手が良く、手許に置いておきたい一冊ではないだろうか。

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