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先月(2017年8月)

めいさんのレビュー一覧

投稿者:めい

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紙の本児童文学への3つの質問

2001/08/10 00:06

いま子どものいる親は絶対読むべき。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 タイトルから、児童文学に関心のある人むけの本かあ、と思って手にしてみたら、これが間違い。私は1歳半の子どもがいますが、自分が子どもに接するうえで、考えさせられることがたくさんありました。
 この本の根底には、「いま、子どもと大人が向き合ってやっていくためには、どうすればいいか」という問題が全編通して流れています。たとえば著者は、「子どもの問題を大人が引き受けてしまうのではなく、また逆に子どもというありようを聖域にして大人のいやしの道具にするのでもなく、キャッチボールのように、子どもの問題を受けととめつつも子どもに返してやる、そうした姿勢が必要だ」といっています。これは現在の中級(小学2、3年〜中学生)向け作品の不振という問題に関しての言葉ですが、これはそのまま、育児真っ最中の親が心に銘じておく言葉ではないでしょうか。
 また、「幻の『本当の自分』や『理想の自分』からみた今の自分の欠点を数え上げるのではなく、いいも悪いも含めて『今の自分を受け入れ、そこから出発しよう』というメッセージを発していく」ことの大切さも説いています。
 暗い事件が頻発している今、これからそうした事件ができるだけ起きないようにするためにも、上記の著者の意見を参考にしながら、子どもが少しでも多く心の「充足」を得られるよう、配慮していくべきだと思います。
 著者はまた、とある児童文学のある場面をとりあげて説明し、そこで「読者がこれからさまざまなことに出会っていくうえで、そうした心の動きに感応できるということは、その人間をどこかで必ず支えていくのではないかと思います」といっています。これは児童文学にかぎらず一般の作品すべてにいえることで、ここでは読書の楽しさの一端をあますところなく伝えてくれています。読んでいて、ぽんと膝をうちたくなる本です。

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