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先月(2017年8月)

テスさんのレビュー一覧

投稿者:テス

1 件中 1 件~ 1 件を表示

議論に強くなる!

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「議論に強くなりたい。」そう思ったことはないだろうか。この本ではレトリック学者である筆者が、思考の型を収集・分析することで議論に強くなる方法を鮮やかに描いている。これは弁論術が隆盛した古代ギリシャ時代より考えられていた方法で、彼らはその思考の型をトポスと呼んだ。さまざまな弁論家のトポスの集積の中でトピカ(トポス集)を作成し、思考について深く考え天才弁論家を模倣することで、議論を有効に進められるというわけである。

 筆者はトピカや議論術の歴史を概観しつつ、タイトル通りの実践的な議論術を速成しようとしていく。様様な論客や弁論家の鮮やかな論破の方法を辿ってゆくだけでも胸がすっとする事請け合いだ。それに加え、アリストテレスのトピカの解説を始め、論争における常套句の有効な利用方法や反対に常套句への対処法、あるいは、ペレルマンとオルブレクツ=テュルカのアリストテレス研究に基づいた、人が物事を選択・判断する時の論拠についての筆者独自の考察は非常に有益である。

 また、筆者は有効なトピカのために、主にアリストテレス式とキケロ式のトピカを比較する。その結果、チェックリスト型であるキケロのトピカよりも雑然としていて本人しかわからないような「生の」トピカが結局、議論には有益であるとする。著者はリチャード・ウィーバーの仮説を下に、人には書体があるように、議論にはその人独自の癖があるのであり、自らが気に入ったトポスを多く身に付けるのが最も効果的なのだと主張する。つまり、多くの議論や読書を通じ、自分が気に入った論法や論理を集積・分析するのが議論術を強化する近道なのだというわけである。

 ディベートや会議のために議論術・説得術を強化したいという人のほかにも、人がある事柄に対して議論をし、判断を下すということについて詳しく考えたいという人にもこの本は非常に有益である。一読をお勧めする。

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