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    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

Y.Kanzakiさんのレビュー一覧

投稿者:Y.Kanzaki

2 件中 1 件~ 2 件を表示

ゴールデン・フリース

2001/04/26 00:48

コンピュータの一人称で書かれた、倒叙手法のSFミステリの傑作。

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 この作品は、犯人の視点から物語を描くという、ミステリではお馴染みの倒叙と呼ばれる手法で書かれた作品です。が、SF作品らしく、「人間ではない存在」が「人間達の行動や推理」を冷ややかに観察してゆくという、実にスリリングな、SFミステリの傑作として仕上がっています。

 コンピュータ《イアソン》は、一万人の乗組員を乗せた、移民宇宙船《アルゴ》の全機能を管理している電子頭脳。だが、ある日、ある理由から、一人の女性科学者をコンピュータ・システムを利用して殺害する。自殺に見せかけたその方法に、乗組員の誰もが騙されるが、ただ一人、彼女の前夫であるアーロン・ロスマンだけが疑いを抱く。「彼女には自殺する理由なんてなかった筈だ……」

 独自に真相究明を始めたアーロンを、コンピュータ《イアソン》は、様々な方法で攪乱する。船の全てを管理している《イアソン》は、コンピュータ・システムのデータを改竄することは勿論、乗組員全員の健康管理システムを通して、人間達の心の動き、生理的な反応までモニターできるのだ。そのような、神の如き能力を持つコンピュータに立ち向かえる手段はあるのだろうか? そして、《イアソン》が乗組員を殺害した動機とは?

 何となく懐かしい感じがあって、明るいユーモアに溢れた作風が魅力のソウヤー作品ですが、本作もその魅力が存分に発揮されています。コンピュータ《イアソン》の一人称で書くという手法がうまく効果をあげており、SF作品ならではの、《イアソン》のアーロンに対する、あっと驚く対抗策も読みどころの一つ。
 倒叙ミステリではありますが、犯行の動機だけは最後まで隠されているので、それを知りたいという欲求から、読者は物語の中へ、ぐいぐいと引き込まれてしまいます。

 活字SFというと、何となく小難しそうだと敬遠ぎみの方にも、安心してお薦めできる一作です。《イアソン》の飄々とした魅力に乗せられているうちに、結末の謎解きまで気持ちよく誘導されてゆく快感を、ぜひ味わって頂きたいと思います。

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太陽の王と月の妖獣 上

2001/04/26 00:40

ルイ14世時代のヴェルサイユを舞台に繰り広げられる、聡明な乙女と「海の妖獣」の交流を描いた、歴史ファンタジー小説。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 17世紀のフランス国王・ルイ14世が、食べれば永遠の命が得られると信じられている「海の妖獣」(人魚というか、半魚人のような生物)の捕獲を家臣達に命じた。オルレアン公爵家の侍女として働いていた若き乙女、マリー=ジョゼフ・ドラクロワは、兄のイヴ・ドラクロワがそれに成功したことをきっかけに、海の妖獣の世話を任される。海の妖獣は、ルイ14世の即位50周年の祝宴で料理されることになったが、マリーは海の妖獣の世話を続けてゆくうちに、妖獣が高い知能と独自の言語体系を持つ「海の人間」であることに気づく。妖獣の境遇に共感したマリーは、妖獣を逃がすための方法を考える。が、絶対的な権力を持つルイ14世の元から逃れるのは、容易なことではなかった。

 ネビュラ賞受賞作品で、早川書房のブルーの背のSF文庫から出ている作品ですが、内容はむしろ《歴史物ファンタジー》といった趣き。SFのジャンルから見ると《歴史改変物》ということになりますが、むしろ、SFファン以外の人に読んで貰いたい作品です。派手なアクションや、戦争場面で盛り上げる作品ではないのですが、機知を要求されるテンポの良い会話や、ストーリー展開自体に面白味を感じました。

 作者のマッキンタイアは、女性だけあって、主人公を初めとする女性キャラクターの内面描写が実に巧みです。女性が出てくる場面を安心して読めるのは女流作家の作品の大きな特徴ですが、この作品も、そういう部分に行き届いた配慮を感じて気持ちよく読めました。
 感受性が豊かで、優しくて、圧倒的な現実の前で挫折することもあるが、持ち前の行動力で何とかしようと頑張る健気な若き乙女。現代エンターテインメント小説(といっても物語設定は17世紀なのですが)のヒロインは、やっぱりこうでなくっちゃね、という感じです。それと同時に、女性の底意地の悪さもしっかり描いてあって、うまくバランスを取っているなと思いました。男性や騎士様に守られる女性像ではなく、彼らを良きパートナーとして懸命に闘うチャーミングな女性像。こういう部分に共感を覚える女性読者は、結構、多いのではないでしょうか。

 歴史考証の一部に間違いがあったりもしますが、読後感も良く、エンターテインメントとして楽しめる作品です。

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