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レビューアーランキング
先月(2017年6月)

栗原美幸さんのレビュー一覧

投稿者:栗原美幸

2 件中 1 件~ 2 件を表示

まさに知性と癒しのかたまりだ。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この本は集中して読むともっといいのだろうが、今、私は子育て中の身の上にして、やることを抱え込み、あまり余裕がないので、義父の介護や移動や家事の合
間に読んでいる。

この本には私たちの最重要テーマである「環境」や「教育」について頻繁に触れ
られていているが、それより何より、普段、私たちが「つらい」とか、「きつい」とか、「いやだ」と思う気持ちをいったいどうしたらいいのか、そして、そうい
うネガティブな感情はどういう意味を持つのかを、全〜部ダライ=ラマ14世が解
説してくれている。

私は特に何も信仰していないけれど、この本が私の前に登場したタイミングがあ
まりによかったのか、その質の高い内容に驚き、一言一言に心でむせび泣きなが
ら読んでいる。でもその一方で、いろんなことにすごく意欲が湧いてくるから不
思議だ。仏教のことも、下手な本よりよく理解できるのでうれしい。

そして特に、この本の著者に注目してほしい。J.C.カリエールといえば映画「ブ
リキの太鼓」でも有名な脚本家だ。ある種、俗物。その彼が最高の宗教指導者の
一人であるダライ=ラマにヒヤヒヤする質問を投げかけ、それにダライ=ラマが
静かに、ときに情熱的に答える対話となっている。

表紙もダライ=ラマが「バーン!」なんて出てこない。インテリア雑誌のような
風情だ。心豊かな時間に、そして子どものためを思ったら一度は読んでおきたい
本のひとつ。まさに知性と癒しのかたまりだ。
(子育てサイト・子育てワハハ主宰 栗原美幸)

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紙の本母の手を逃れて

2002/09/26 14:04

幼児虐待の問題に光をあてる一冊

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この本をどう例えたらいいのだろう。始まりは確かに「幼児虐待」の話だった。
しかし読後に“爽快さ”と言おうか、“達成感”に近い思いがこみ上げてくる。
その感覚は、とても「幼児虐待」のイメージからは程遠い。

ちょうど縁あって知人からこの本を送っていただいたとき、親からの虐待が原因
だったアダルト・チルドレンを乗り越えつつある友人から、そこから解放される
過程を聞いていた。そして「あなたは虐待やそういうものには関心がないの?」
と尋ねられ、「自分にとっては想像を絶するそのテーマに、うかつに関われない
と思っている」と答えたばかりだった。

幼児虐待はニュースでは頻繁に見ていた。サイトや他の情報ソースからも耳には
していた。でも本当に私が幼児虐待を受けた人の生き様を知ったのは、多分この
本が初めてだと思う。

舞台がフランスであるため日本の社会のしくみや虐待のあり方とは少しの違いは
あろうかと思う。しかし、この本に登場する愛すべき少女たちの心境の変化と成
長は、虐待を受けていない者にも、沢山の気づきとチカラを与えてくれる。

子どもは虐げられてもなお、親を慕い、愛されたいと切望するものなのだ。泣け
るがこの本は全体を通して徐々に明るさを増す「光」を感じる。

この本を読み終わったとき、私は本当に心から子どもにとって愛情溢れる親でい
たいと思ったし、私は普段、誓いをたてるほど信心深い人間でもないのだが、そ
ういう母でありたいとひそかに心に「誓った」のは言うまでもない。

表紙も非常に洗練されたイラストとデザイン。幼児虐待に今ひとつ関われない人
や子どもについ手を出してしまう人には、特に一読を勧めたい。(子育てサイト・子育てワハハ主宰 栗原美幸)

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