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粋花さんのレビュー一覧

投稿者:粋花

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紙の本彼岸先生

2001/05/19 02:48

師弟

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 最近、島田雅彦さんを好きになり、初めて読んだ小説が『彼岸先生』でした。中学生の時、漱石の『こころ』にえらく心奪われて、「現代版『こころ』」と書かれていたこの作品を読み、とても合点がいきました。まさに現代らしい“心”を描いた話だったので。

 結局、読みが浅いせいかどうかはわかりませんが、彼岸先生の心はとても深く、私にははっきりと先生の事を言い表わすのはとても難しいのですが、でも漠然と、不可解で不規則なものこそ人の心なのか、と再確認。そして漠然とわからない他人ほど人は興味を持ち、ひかれ、主人公や先生をとりまく女性たちは先生から目を離さずにはいられないのかもしれません。それが先生の、そしてこの小説の魅力だと思いました。

 私も彼岸先生のような人に出会ったら、主人公のようにきっと強くひかれ、弟子にしてもらいたい! この人の事をもっともっと知りたい! でも先生は他人に自分をわかられちゃたまらない、と思っているのかも。たしかに人に自分をわかってもらいたいと思う部分もあるけれど、全部わかられちゃたまらないし、他人の心はそもそも全てわかるはずもなく、つまり勝手にわかったつもりになられちゃたまりません。でもそれでも先生の言う「魂の交流」を誰もが求めずにはいられない。

 やや、『こころ』の先生の遺書にあたると思われる、彼岸先生の日記は『こころ』同様長いのですが、私的には『こころ』の遺書よりもこちらの日記の方が、その長い描写でよりリアルな感じがしました。

 つい、『こころ』ではあの長い遺書に「よく死ぬ前にこんなに長い手紙が書けたものだ」と正直思ってしまったのですが日記なら つらつらと長くても、いや、むしろ長い方がリアルだな、と思ったもので。

 人の心をリアルに描いた作品。彼岸先生のような人はそういないだろうけれど誰の心にもきっと似てるところはあるように思います。

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