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  3. バイシクル和尚さんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年5月)

バイシクル和尚さんのレビュー一覧

投稿者:バイシクル和尚

34 件中 1 件~ 15 件を表示

こんなマンガがあの頃にあったなら、もっと野球が楽しくなったかもしれないと思うと悔しい。

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 文句なし、面白い。本格的野球マンガ。こういったら失礼なのかもしれないが、カバー絵の少女漫画風の雰囲気からは、想像できないような、ある意味硬派な野球マンガである。

 一読してから、なぜ私の心をこんなにも揺さぶったのかを考えてみた。それは高校野球を題材にあくまで人間を中心をして描かれているからであろう。登場人物はみな表情豊かで、親近感に富み、そしてなにより登場人物がみなそれぞれの形で野球を愛している姿が率直に描かれているのが好印象。

 精神的に未熟で、中学時代の特殊な十字架を背負う主人公の野球を愛する気持ちが、物語を展開していく。独自理論派のキャッチャー、女監督、シニアリーグの四番…あらすじはみなまで言うまい。

 エースピッチャー心理、その女房役の正捕手の心理、監督の選手を育てよう、チームを強くしようという熱意、それらが変に捻じ曲げられることなく、のびのびと描かれている。ここで驚かされたのがそのような情緒面を大切にするコンセプトに立てば、自然、細かい野球技術や、理論はないがしろにされがちであるのに、その面もきっちりと抑えられているところである。絶妙のバランスとでも言うべきか、くどくもなく、さらりと選手の精神面と二人三脚で展開される野球理論の展開は、うならされた。

 はっきりいってベタほめの書評(とよべるのか?)になってしまったが、すでに高校生という時代から、高校野球から遠ざかってしまった今読むと「あの頃」読みたかったような気持ちが湧き上がってきた。

 くどくどは言いたくない、それほどに読めば分るストレートな面白さがこのマンガにはある。野球好きなら無論、そうでない人も十分に楽しめるはず。星が足りません。

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紙の本アメリカの鱒釣り

2005/04/19 00:48

ブローティガンは好きな作家の1人です

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

題名のように言う本好きは結構いる。だが現在書店で求められるブローティガンは数少ない。特に小説は軒並み絶版か、在庫切れになり、復刊されているのも『西瓜糖の日々』と『愛のゆくえ』の2タイトルにすぎないのが現状である。しかしこの本だけは未だ手にすることが出来る。
ブローティガンを知ったのが、この『アメリカの鱒釣り』だった。小説というよりも散文のような体裁で、小川の流れに身を任せるかのようにひらひらと漂う文体。ブローティガン作品のとある紹介にあった「青春小説」という触れ込みには最初、苦笑いをしてしまったが、一度この人を知ると自棄に青春という響きが頭から離れない。気恥ずかしい響きだがやはりこれは青春小説である。ただしそれをどう読みとるかは読者自身に任されているといっていいのかもしれない。それだけ「若い」文学であるのはまぎれもないことである。
他の人にはマネのできないセンスと雰囲気によって、夢と現実を行ったり来たりするような感覚にとらわれてしまう。この人の小説を読むとフィクションの可能性というものに驚かされる。私はこんな小説には出会ったことはなかった。繰り返すようだが誰にもマネできないと思っている。
ブローティガンは大好きな作家の1人です。
だから、色々復刊して欲しいものである。一冊数千円もするような敷居の高い作家ではないのだから。

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紙の本本当の戦争の話をしよう

2004/06/13 02:05

読んでよかったと思ったから、読んで欲しいと思って薦める、自信を持って、こういう本はあんまりない

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

『本当の戦争の話をしよう』この題名に目を惹かれた。訳者村上春樹氏のあとがきによれば、この短編集の原題は「The Tings They Carried」直訳すれば「彼らの担ったもの」であるらしい。おそらく、そのタイトルであったなら、私はこの本を手に取らなかっただろう。読み終えて改めて本書の即物的なタイトルを何度も反芻してみた。そうしたら、このタイトルが本当にふさわしいと思えてきた。作者は能動的に働きかけているのだ、戦争に行った者が話す本当の戦争の話を。本当の話、何が本当であるのか、本当の戦争とは何なのか、本当の戦争の話とは何なのか。
 はじめに断っておくと本書は反戦小説ではない。また、人間愛(この言葉は嫌いだが)や平和、戦争の悲惨さを直接に訴えかけるものでもないと私は捉えている。そこにあるのはただ戦争の話である。

 本書はベトナム戦争で作者が兵士として実際に体験したことに基づき書かれた、連続した短編小説の集まりである。ルポでもノンフィクションでもない、小説、つまりフィクションである。小説という体裁をとりながらもあえて自らを主人公に据え体験を交えて書かれている虚構。その虚構の中で語られる「本当の話」とは何なのか、そんな曖昧な境界線の下、作者はこう語る。
「『お父さん、ホントのこと言ってよ』とキャスリーンが言う、『お父さんは人を殺したことがあるの?』
そして私は正直にこう言うことができる、『まさか、人を殺したことなんてあるものか』と。あるいは私は正直にこう言うことができる、『ああ、殺したよ』と。」
 
 本書は戦争の話を書いた小説である。そしてやはりそれは世界の暗い部分を書いたものである。戦友の悲惨な死や、ベトナム人の死、読んでストレートにそれは伝わる。しかし、作者が強調するのは「本当の戦争の話というのは、戦争についての話ではないのだ、絶対に」ということ。限られたこの書評文では、いかに作者の言葉を借りても、このテーゼは伝わらないだろう。しかし読めばきっと伝わると思う。私も読み進めながらじわじわとそれを感じた。訳者村上氏は本書における戦争というものを「ひとつの比喩的な装置」と解釈した。私はもう一度読み直しながら今も考えている。

 ベトナムの過ちを繰り返しているといわれる今のイラク。今だからこそ読むべき本があるかと聞かれたら、私は本書を薦める。

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紙の本劇画ヒットラー 復刻版

2003/02/16 23:25

妖怪ヒットラー

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 いわずと知れた妖怪漫画家の大家である水木しげる氏のマジメな漫画である。本書は絶版となった同題名の復刻版であるが、文庫にもなっており、時を経てもなお読みごたえのある内容であることが裏付けられている。ヒットラーについて描かれた本は活字、漫画を問わず枚挙に暇がないが、それらを大別するとヒットラーのカリスマ性(偉人ヒットラー)に着眼して書かれたもの、戦犯性(狂人ヒットラー)に着眼して書かれたもの、それらのいずれよりでもない研究書、歴史書として客観的に書かれたものに分けられる。本書は漫画でありながら研究書として書かれたものであると見受けられた。本書はいわば人間ヒットラーを描いたものであり、かの悪名高いアウシュビッツなどはあまりページを割かれていない。そういう意味ではマスメディア等でよく目にするヒットラーの評価とは違った視点で書かれているのが面白い。本書では歴史上の人物ヒットラーの人間性を描くうえでいたるところに細かなエピソードを用いて間接的にその天才性やそれに相反する俗物性を表している。そのようにかけるのが漫画としての武器でもあり、かえって読み手にダイレクトに事実を伝えるように思えた。やはりなんといっても「あの」水木しげるの作風であるから戦争という灰色の世界とピッタリと当てはまってしまって、この人にしか書けない、と思わされてしまう。妖怪研究家でもある氏のイメージとして『ゲゲゲの鬼太郎』などの作品ばかりが注目されがちであるが、戦中派漫画家としての氏の書く歴史漫画(『昭和史』等)もすばらしいものがある。歴史教科書の見直しであるとかの騒ぎがあるが、私にとっては水木氏の書く歴史のほうがよっぽどためになったし、なんといっても面白い。当の氏本人としてはヒットラーも妖怪なのかもしれないが。

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紙の本11人いる! 新編集版

2001/06/28 10:20

名作は色あせず

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この作品、名作であるという存在は知っていたのだがなぜか今まで読むことが無かった。SFというものはタイムリーに読まないと一気に風化してしまうという意識があった。名作と呼ばれるものを読んでたとえ面白くても「当時」のイメージがつきまとうと。しかし、読んでみると考えを改めさせられてしまった。ちっとも古くない。それどころかひとまわりして新しさを感じてしまった。
 確かにストーリーはありがちといってしまえばそうなのだが、情報制限下において他人を「信じる、信じない」というジレンマというのは社会学の永遠の命題でもある。そのような王道を無理なく、しかも短編と言う形で仕上げているのが素晴らしいし、なんといっても面白い。
 お約束的テーマの中で読み手をひきつけるのはやはり設定がしっかりしているからなのだろう。キャラクターがそれぞれはっきりとしているし、展開もスムースである。なにより読み手に対する親切心がそれを引き出しているのだろう。
 私は今まで読まなかった事が悔やまれた。少女マンガという枠をとっぱらって読める、文句なし「名作」である。

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混沌世界

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

なんか、自分の中でブームで、いろんな人に勧めまくっているマンガなのだが、書評がないのも残念なので、ちろっと書いておくことにします。

作者みなぎ得一氏は寡作で一部の人には大人気の漫画家、知らない人は全く知らない、知ってる人はトコトン知ってるような作家さん。
本編の舞台は今の世の中に突如として妖怪や悪魔が入り混じり、人魔混沌の世界となった状態とでも説明すればいいのか。その混乱が一応収束し、力ある者が作り上げた「中央」が統治する世界で、一人の絵描きと彼の引っ越してきた「足洗邸」に住む不思議な住人たちが繰り広げる物語。タイトルからも解るように、早い話が妖怪、悪魔、妖精なんかが、わんさと出てくるわけで、その手の話の好きな人や、幻想文学の好きな人なんかにはオススメ。キャラ中心のストーリーだが、作風なのか、王道キャラマンガとは一風違った独自のひなびた(?)感じが私にとっては非常に好感が持てる。随所に散りばめられたパロディ(お笑い系)も秀逸。
既に絶版の『いろは双紙』と『大復活祭』を知っている人は何の説明もいらないだろうが、『足洗邸の住人たち』はこれらの亜種というか、同じ舞台と登場人物を共有するものである。
画風はちょっとごちゃごちゃした感じで、初めての人にはとっつきにくいかもしれないが、コマの隅々まで楽しめる。オノマトペが独特なのもこの人の特徴。また、登場人物のHN(ハンターネーム・あだ名みたいなもの)が小説家やその作品などという小技もあり、小説専門という人も読めば楽しいかも?

あまり評していないような気もするが、私の大の贔屓なので5つ星。オススメ、一読あれ。

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トイレに一冊

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 非常に失礼なタイトルをつけてしまったが理由は最後で。
 題名は「Sudden fiction」これだけではなんの事やらだが、副題は「超短編小説」。読んでみるとなるほど、どれもこれも「超」短編の小説ばかり。本書は新旧アメリカ作家のごく短い小説ばかり70作を選りすぐった短編集である。超短編といえば典型的にはショートショートであるのだが、中にはそうでないと思われるもの、文学的なものから実験的手法で書かれたものまで本書の内容は多岐にわたっている。なにより70人ものアメリカ作家が名を連ねていて、そのそれぞれに個性があるのだからこんな贅沢な話はない。ずらっと並べてみても、ヘミングウェイ、T・ウィリアムス、ブラッドベリ、アプダイク…(知らない作家も沢山いたがそれもまた楽し)。
また本書の見所としては「キャッチャー・イン・ザ・ライ」で訳者としてもお馴染みの村上春樹が和訳を手がけていることもある。やはりこの人のアメリカ作品の和訳はいい。特に短編ならではのこざっぱりとした言い回しの妙がなんともアメリカ文学のいい感触を残してくれている。
 始めから読み始めるのもよし、お気に入りの作家の作品から読むのもよし、とにかく量(567頁)、質共にボリュームのあるアンソロジーなので楽しみ方も様々であろう。
斯く言う私は、今まで読んだことのない作家の作品に唸ったりしながら、専らトイレでこの短い短い物語集を楽しんだ。一日10から15ページそれだけで毎日3,4人の作家との新たな出会い。非常に得した気分になれる。切りのいいところまで…などといって長時間篭城することもなく。

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ふるべゆらゆら

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 待望の4巻。なぜ待望かというと、3巻の引きがあまりにも衝撃的だったので。絵描きさんが手首ちょん切られちゃってどうなるのよ…
 
今巻は戦闘シーンが多い、というよりも戦闘がほとんど。そのへんでは同氏『大復活祭』のイメージが強くなってくる。しかし、『大復活祭』や今巻をみるとあらためてみなぎ氏の持ち味は「戦い」の描写にあるのだと再認識させられた。妖怪や化物同士の戦いなので、いわば何でもありのそのバトルシーンは発想の観点で唸らされる。元より人でないもの同士の命のやりとりはどこか別のところで痛々しい。ハードな内容なのに殺伐としすぎないのはところどころに散りばめられた場違いともとれる笑いがあるからだろう。それだけ足洗邸の住人たちはオモチロイ奴らなのだ。

 あと今巻は基礎知識として日本神話のことが頭に入っていると面白さは跳ね上がる。この手の話だと神様なんかはジョーカー的存在になるのが常なのだが、出るわ出るわ、もうワクワクしてしょうがない。謎解きの要素も出てきたし。今巻の引きも最高。

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怪人アラマタ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 20世紀には数多くのミステリー、謎とされる物事があった。中にはでっち上げのものも少なくなかったが、それでもいくつかは未だ謎とされるもの、完全に解明されていないものが残されている。本書ではその代表的なものについて著者荒俣宏氏が考察しこれぞ、といえるものを文字通り20世紀の「ミステリー遺産」として礼賛している。時代を問わずこの手の話は巷の人気となり、最近でもテレビや雑誌で特集が多く組まれ関連の本も多い。その中でも荒俣氏は権威たる存在で、氏の本はやはり面白い。
 氏の面白さの裏打ちというべきその凄さは、なんといってもその知識の豊富さである。この本について言っても、ひとつひとつの短いチャプターにおいて実に多くの資料がちりばめられている。この一冊を読むだけでもいっぱしの「通」になった気分が味わえるのである。確証されたものに価値を見出す現実に嫌気が差したら、ふと振り返って20世紀の遺したミステリーに目を向けるのもまた面白い。「嘘臭い」と思いながらも人が魅きつけられてやまないミステリーの数々、百家争鳴の現状のなかそれらについて現時点での正確な知識が本書で味わえる。さすが「帝都の怪人」である。

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ぼくはくたばりたくない、ことことをいわずには

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 ボリス・ヴィアンは最近(ではないかもしれないが)原作が映画化(「クロエ」)されたりで、脚光を再び浴びているのかどうかは知らないが、私にとっては大好きな作家の一人である。全集とはいえ、1冊平均300頁ほどで13巻に収まっている。そのなかで本書は唯一の詩、シャンソン、エッセイなどで編んだアンソロジーである。
 私は個人的にはヴィアンは小説家としては天才だとは思っていない。やたらと文学的で難解なものも多いし、反面、大衆小説と呼ばれるものはチープなものも目に付く。それでも『うたかたの日々』や『心臓抜き』など読んでいて心打つ小説も生み出している。不思議な作家。
 古いものでもあり、あまり一般受けしないであろう本書について、あえて今書評を書くのは、ヴィアンの魅力を知ってもらいたいから。
 小説家以外でも20以上もの肩書きを持ち、激動のままにドラマチックな、それでいて悲しい死を39歳で遂げた彼を最も端的に表しているのが、本書に収められている詩であると私は思っている。生に対する異常なまでの貪欲さ、それがタイトルともなる『ぼくはくたばりたくない』に標榜されている。
 あくまで伊達男を気取って書かれたようなものもあるが、そんな中で私の心を惹きつけるのは10行にも満たない短い詩である。なんでもこなす天才肌で名の通る彼が書いたその短い詩は、簡単だよ、こんなもの、思ったことを書けばいいのさ、とでも言っているように読み手に何かしらの安堵感を与えてくれる。面白ければ笑えばいいのだ、そんな簡単なことを思い出させてくれる。どこか常人離れしているようで、それでいて俗っぽい。私は彼の短い詩の中にこそ彼の文学人生の全てが、玉石混交で描かれているような気がする。
 今も昔も、嫌な事ばかりがあるような現実。そんな現実を描きながらも、どこか小馬鹿にし笑い飛ばしているヴィアン。暗い詩の次には明るい詩、汚い言葉も使うけれどそれが生きているということなのだろう。
 本書中の一片の詩「人生は一本の歯のようだ」。何度読んでも分ったような分らないような、それでいて私の人生観に大きな影響を与えているような。
 最後になったが訳者の名訳にも感謝。

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醜いそれを、ぼくは、美しく思った

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2巻に続いて3巻。3巻は足洗邸の過渡期。これまで足洗邸中心で進んでいたエピソードが舞台を万魔殿学園に移したり、福太郎が職を持ったり、足洗邸をひっそりと去ろうとしたり、そして、今巻最後の話では…。
今巻は「大召喚」の秘密がちょっとだけ明らかにされた。そして、福太郎の過去が、これまたちょっとだけ、断片的に明らかにされた。同じ関西弁使いとはいえ彼女と繋がりがあったとは意外、意外。
この巻はとにかく新キャラが多い。それでいて、それぞれのキャラが濃い。本当、盛りだくさん。また、このエピソードは『大復活祭』のドタバタの裏で起こっているというオマケつき。5年越しで複線を被せてくるとは…ファンの一人としては感涙ものである。この辺、『ファイブスターストーリー』の永野護ばりの長スパンではないか。
3巻の中心となるのは福太郎。濃すぎる住人たちに囲まれていささか影が薄くなっていた主人公であるが、きっちり主題となって一安心。しかしこの人が出てくるとどうしても色が、空気が薄暗くなる。こまも影を見せたし、あっけらかんとした、日常劇が続くはずはないのだなぁ、と「明るい」足洗邸の住人たちが楽しかっただけにちょっと残念な気もするのである。

ドバーっと新キャラ出して、急展開。作者は、あまり長く続けようとしていないのかな、と勘ぐったり、カバーめくったらその通りだったり。

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教えてやるよタイム・ウォッチャー

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1巻に続いて、2巻。1巻では、各住人の紹介みたいな形で回を進めていたのだが、今巻は義鷹中心。義鷹の正体は鵺(ヌエ)なわけで、つまり訳が分らないものなのだが、とりあえず人間の姿をしているのは、義鷹曰く「都合がいいから」。しかし、人間に対する憎悪の感情もみせながらも、人間にある種の憧れを抱いているようにも感じさせる。そんな義鷹を中央の雇ったハンターが逆鱗を弄ぶように誘い、戦う。
義鷹の原点が見え隠れする形で非常に楽しかった。また今巻は台詞回しがイイ。1巻の書評で書き忘れていたが、福太郎の操る関西弁について。関西人の私からみても、関西弁を巧く文字に起こしたかたちで無理なく、違和感がない。
2巻は概ね明るい雰囲気で展開したが、随所に福太郎の暗い影が現れる。
義鷹の「なら、なぜお前は死にたがる」の疑問。次巻では福太郎の秘密が明かされるのか。

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いい仕事

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 ともかく複雑怪奇という枕詞がつきまとう新証券税制において現在、様々な解説本が出版されているが、私がいくつか見た中でも本書はその内容が一応網羅的に、かつ、非常にコンパクトにまとめれられていて分かりやすかった。中でもQ&A方式でまとめられているところは実際の個人投資家の視点からの疑問が多く採り上げられていて、特定口座に関するものも多く、本書を購入した目的はこの一冊でかなり達成されたと感じるところがある。値段と解説の細かさを考えると非常に「いい仕事」をしている解説書であると思う。

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LOOKるく

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 理系ギャグマンガ家(?)のあさりよしとお氏のストーリー仕立てのマンガ。
 悪魔が来たりて何をする、と思いきや、かわいい女の子悪魔が台所でおさんどさん。実は、悪行甚だしい人間たちのせいで、いっぱいになってしまった地獄をなんとかするため、「世界の浄化」のために人間界にやってきたのだ。その日常で繰り広げられるほのぼのとしたギャグも小気味よくて、作者著の『宇宙家族カールビンソン』を思い出させる感がある。
 「悪魔と天使なんて呼び名の違い」、といったセリフにみえるように作者独特のひねくれた、というかアイロニーに富んだ内容は非常に面白い。悪魔と天使自体の一般的概念をそもそもひっくり返して考えるなどといった舞台設定はなかなか興味深いものがあるといえよう。久々のストーリーマンガだけに今後も楽しみ。

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黄色い本

2002/03/08 12:09

このコマの白さが

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 素朴な絵とストーリーで人を引き付ける高野文子の新刊。読書好きの少女が出会った本「チボー家の人々」の登場人物ジャック・チボーと内心で語り合う。
 素朴な日常と少女の空想の対比がどことなく不思議でそこがたまらない。この人のマンガの魅力は徹底した日常の描写にある。例えば、蚊を追って叩くその手を布団に擦り付けるそんなサイレントな描写、記号化した日常の一コマを端的に表現する、そんなところがスゴイ。ページのどこにもこんなことあったようなといったデジャヴを感じさせられる。それが全体的な不思議感をうみだすのだろう。ノスタルジアを描かせたら天下一品。そういう点でも「黄色い本」はお勧め。ぜひ一読あられたい。

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