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    3月のライオン(1)

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    羽海野 チカ(著),先崎 学 (将棋監修)

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    はらぺこあおむし 改訂

    はらぺこあおむし 改訂

    エリック=カール (さく),もり ひさし (やく)

    5つ星のうち 4.5 レビュー詳細を見る

コウヘイさんのレビュー一覧

投稿者:コウヘイ

15 件中 1 件~ 15 件を表示

フィギュア界を知れる数少ない解説書

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 まずお断りしておくのは、私、あんまりガレージキット(人形のこと。以下「ガレキ」)に詳しくない。アニメやマンガには世間以上の興味はある人間だが、ことガレキに関しては全く見えないのである。結果、偏った偏見が発生する。「こいつら、何がおもろいねん」と。それは、私個人の問題もあるが、概論(「歴史」と言ってもいい)を語れるメディアが少ないことが一番の問題だろう。
 で、これがその数少ないガレキ界状況の入門書である。これがもう、画期的に分かりやすいのだ。
 「海洋堂の歴史」と寄り添う形で提示される「ガレキ界の歴史」では、ガレキ界自体が常に中央プラモデル(以下プラモ)界との闘いの中で、自らのアイデンティティーを形成してきたようだ。「中央ではできないものを」「子供だましではなく自分たちの好みに、よりフィットしたものを」という旗の下、「手作り」の思想を持ってきていたガレキ界は、『エヴァンゲリオン』以降の薄いオタク(性)の大量流入によって、その思想的基盤が揺らぎつつある、と。
 フィギュア界の世代差や外の世界(村上隆などのアート界、海洋堂が引き起こしたチョコエッグ騒動、フィギュア製作のグローバル化とその苦労と可能性)との関わりが見えてくるのが大変面白く、学問(民俗資料)的にも使える。
 ほぼ全ページ図版入り、文章ギッチリで、2800円でも安い。コスト割れ覚悟の正しく文化事業だ。
 個人的には、海洋堂初期の店構え、ホビー館で子ども集めての大ミニ四駆大会やプラモ大会、初期傑作『風の谷のナウシカの蟲使い』ガレキの写真が好み。ともかく「濃い」ので、是非とも資料として本棚に入れておきたい一冊だ。

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紙の本気分はもう戦争

2001/12/07 20:50

全て「気分」だ。

4人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 マンガをよく知っている人間なら、大友克洋の名前に必ずブチ当たる。知らないヤツはマンガファンじゃねぇ。
 大友克洋は手塚治虫、石森章太郎と同じく、マンガ界全体のレベルアップの原動力になった作家。マンガ史ちょっとかじったら、絶対出てくるから、覚えておくように。
 で、「気分はもう戦争」である。もう大友克洋の絵の巧さ大爆発。ちょっとした線だけでキチンと人が死んでいるのが分かる、そんなとてつもない画力を見せてくれる。原作の矢作俊彦(元・漫画家にして現在・作家)とのコンビネーションもすこぶるイイ。こんな作品なかなか無いよ、お客さん。
 この作品、色々な形で「戦争」を見せてくれる。まあ話全体の構造は「中国で戦争がおきました。アメリカとソ連がそれに加わります(連載時には、まだ冷戦構造ってやつがあったんです)。日本は相変わらずオロオロ」でして、それを色んな角度から見ていこうとするんですな。日本の右翼と左翼が中国の「戦争」に参加しようとする話、日本の学生が義勇兵に参加する話、締め切り逃れにマンガ家が原作者と一緒に船出しちゃう話(笑)、とまあ色々な角度があるわけです。で、それが一本「気分」ってヤツで繋がっている、と。
 このアメリカのWTCビルへのテロ以降世の中が妙に真面目くさって窮屈になっている時に、こういうマンガを読むとホントに救済されますよ(因に別に私は反戦を訴えたいわけではないよ)。全てが「気分」なんてある種痛快ですよ。まあちょっと読んでみてくださいな(藤原カムイと矢作俊彦のコンビで続編「気分はもう戦争2」が少年エース連載中です。そちらもまた単行本が出れば、買い!ですね)。

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手塚治虫研究の傑作(「手塚治虫はどこにいる」と併読されたし!!)

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 夏目房之介をご存じですか。「マンガの神様・手塚治虫」という神話を初めて解体した人です。その労作「手塚治虫はどこにいる」は、日本マンガ史に残る野太い仕事です。
 で、本書は「手塚どこ」の改良版、あるいは講義録にあたるものです。前作では、余りにも抽象的すぎてしまったものを一つ一つ丁寧にほぐしていったものであり、そのデータ量は具体的な手塚像を自身の頭に想定するに十分です。
 はっきり言います。この本を読まずして、手塚を知ったかぶりして語るバカ者は社会の敵です。特にメディア界隈で仕事をするヤツは、死刑にしてもいいとさえ思ってるぞ、私は。
 それほどまでに徹底された手塚研究書。是非とも「手塚どこ」と併せて、心して(強意)、ご賞味頂きたい。

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紙の本手塚治虫はどこにいる

2001/12/07 18:11

マンガ家・手塚治虫への最敬礼での鎮魂歌。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 夏目房之介の本格的マンガ批評はここから始まった。最初は手塚だったんです。ちょっと感慨深い。
 皆さん手塚ってどうイメージしてます?ヒューマニストですか、それともエコロジストですか?まあ手塚を語るときのメディアの尺度って、大体そんなもんなんですね。
 21世紀を向かえるに当たって、手塚特集が多く組まれたのは皆さん覚えていますか? あの筑紫哲也が手塚キャラと並ぶというトンデモナイ番組とか…。私あの時すっごい嫌だったんですね。まあ20世紀を総括するのに手塚を出してくるということの違和感もありますが、それ以上に「お前ら本当に手塚マンガを読んでるのか」と叫びたくなりました。多分彼らは手塚マンガ自体はどうでもいいんですよ、ただイデオロギーのダシに使えれば…。手塚を語ることの不自由は、メディアにおいて物凄く根が深いのであります。
 で、そこに風穴を開けたのが、夏目房之介なんであります。イデオロギッシュにしか語れなかった手塚を正しくマンガ家として語るということ、それは「マンガ家」・手塚治虫の気高き魂を解放するということです。
 マンガ家として本当の意味で天才だった昭和20〜30年代。
 そしてテレビアニメを始めて文化人化してしまう40年代は、同時にマンガの線が荒れてくる時期であり、手塚のマンガ家としての危機でした。名作『ブラックジャック』は手塚治虫というマンガ家に引導を渡そうとした作品だったことを、知っていますか?自分の絵が古いと言われてファンに見放される中で、蛇蝎の如く嫌っていた劇画の線を努力して獲得します。が、それはやはり限界も示しており、以前のようにマンガ界の表現の第一線にはおれなかったのです。
 50年代は、そうした苦境のなかで彼はマンガを描き続け、昭和という時代が終わると同時に彼もこの世を去りました。
 手塚というマンガ家が、如何に人生を生きたか。この本は、マンガ家・夏目房之介がマンガ家・手塚治虫におくる、最敬礼での鎮魂歌なのであります。

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デパート・夢の城

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 高野文子は「超」がつくほどの寡作作家である。20年で単行本が4ないし5冊しか出ていない。ファンはもう生殺し状態である。逆に言えば、ほぼ4〜5年に1冊しか出ないにも拘らず、ちゃんとbk1で取寄せができる程の人気を得ている、その事実に驚いて貰いたい。並の作家じゃ出来ないよ。
 高野さんは、ジャンプに代表されるような大量消費型の作品を発表する類の作家ではない。もっと地味で、恐らくある程度以上は有名になり得ないような、そんな作家性に富んだ作品を世に送り出すタイプの作家である。だから「彼女を知っている」=「マンガ通」という方程式さえ一時期なりたっていたようだ(いしかわじゅん談)。
 「ラッキー嬢ちゃん…」はそんな高野さんの数少ない連載作品だ。舞台はデパート、かつての夢の城である。惹句の「デパートは素敵、オムライスからジェットコースターまで何でもあるの」は、正に「デパート=遊園地」信仰をよく表している。ほら、あなたも子供の頃、デパートの玩具屋の前でずっと玩具を眺めているだけで満足していた時期、ありませんでした? あれですよ。
 夜寝る前に「ラッキー嬢ちゃん…」で、そんな「夢の城」を探検してみませんか?

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紙の本魔界転生 上

2003/05/26 02:23

アニメ・マンガ・ゲームと風太郎

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 ワイドショーで『魔界転生』が映画化されるのを知ったのであるが、そこでは窪塚の主演と深作の旧作にばかりスポットが当てられていて悲しかった。俄か風太郎ファンの私が言うのもなんだが、せめて浅田次郎程度には、風太郎についても紹介してほしいものである。
 不遇の作家・山田風太郎だが(こんな物差しを使うのもなんですけど、高校の国語便覧には載ってない。『戦中派不戦日記』、立川文庫の流れを汲む「忍法帳」、「くノ一」イメージ…どれも日本文学にとって重要でないのだろうか?)、『魔界転生』が日本の(広義の)物語空間に与えた影響ってのは小さくないと思う。ちょっと若い人に身近な所を掘り起こして見よう。
 言わずもがなのことかもしれないが、まず、ゲームの『魔人転生』って影響受けてるだろう(笑)。天草四郎が妖術使いの悪役でラスボスってのは、映画版が直接的な影響を持ってるんだろうが、まぁ風太郎の手柄。だからゲームの「侍スピリッツ」は、強豪剣士の対決という意味も併せて、かなり風太郎的であろう。
 アニメ脚本家会川昇は確か「風太郎ファンがアニメ業界に多い」云々のことを朝日新聞に書いていたのを私は見たことがある(記憶違いかもしれないが)。大体彼の参加したアニメ『ヒヲウ戦記』って、風太郎の臭いがする。坂本竜馬≒(原作版)柳生十兵衛=飄々とした朴念仁キャラ、という見立てはそれほど大外れでもあるまい。あと桜田門外の変で井伊直弼が「カラクリ」を使って暗殺された(笑)っていうのも又、風太郎忍法の奇想に通じる(石子賢リメイクの方が直接的影響力ありか?)。こういうキャラ、ハッタリの仕方ってアニメやマンガによく見られるものだ。
 とりあえず、重苦しく暗い文学とは違うので、若い人にこそ読んで欲しい。いい意味で「マンガ的≒大衆文化的」なので、風太郎が角川ファンタジー文庫読者層を奪ってくれたらいいなぁと思う。

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宮沢賢治殺人事件

2002/02/01 19:18

宮沢賢治は聖人ではない。

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 宮沢賢治がまるで聖人のように語られている。
 私は知らなかったが、「宮沢賢治」って教育関係者の間では「いじめ対策」として教科書に掲載されているらしい。『よだかの星』とか『銀河鉄道の夜』とかの一連の賢治作品が「文部省がいじめの例として挙げる『仲間外れ』『集団による無視』『言葉での脅かし』『冷やかし・からかい』と符合」(産経新聞)すると見ているようだ。本多信一っていう産経で人生相談している人も、『雨ニモマケズ』を朗読させることでいじめは減るはずだと主張していたらしい。
 「皆で『雨ニモマケズ風ニモマケズ…』と一斉に朗読したからといって、いじめがなくなるとも思えないが、まあ物は試し、やってみたらいいんじゃないか?」、とそう思ったあなた。気持は分かりますが、宮沢賢治を絶対に誤解している。
 例えば、宮沢賢治が戦前、天皇神格化(天皇教)の一翼を担った国柱会(「八紘一宇」という言葉の出所です)に参加していたことを知っていますか?  国柱会の教祖(?)のアジ文と賢治の作品が似ていることを知っていますか? 賢治がブルジョアジーの立場から抜けきれなかったことをしっていますか?…。
 序章に「名高い賢治礼賛の学者たちがみな意図的に見過ごしてきた『デクノボーとしての賢治』を再生させ、<聖者伝説>と化した『賢治の亡霊』を葬る、スキャンダラスな賢治論なのだ」と書いてあるように、吉田司さんは、賢治は聖者ではない、と考える。賢治は間違いなく金持ちの息子という「遊民階級」でだからこそ苦しんだ、その過程で「空想的=現実を直視しない」文学が誕生したのである、とする訳だ。
 吉田司さんのあの独特の文体が醸し出す対象や素材との距離感で、引用だらけの論文(むしろ「エッセイ」かな)なのに、面白く読みやすい。ちょっと哀しい「賢治」物語である。

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紙の本アギャキャーマン傑作選

2001/12/07 16:07

谷岡ヤスジの迫力を堪能せよ。

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 世の中に天才と言える人間はいかほどいようか知らねども、まず間違いなく天才と呼べる人は数少なし、その数少なき御仁の一人がナンセンスマンガ界の巨星、人呼んで谷岡ヤスジと言いまする。
 ってなんか変な口調ですね。でも実際天才ですよ、谷岡ヤスジ。普通こんなマンガ描けません。
 谷岡ヤスジと言えば、お馴染「鼻血ブー」ですが、それだけじゃないものが確かにあります。「ああ鼻血ブーの人でしょ」なんて単純な理解を私は認めません。
 一言で言って、谷岡ヤスジは「迫力」の人。このマンガ読めばよく分かる。夏目房之介さんは「マンガ家には描けない」なんて言ってますが、正にその通り。常人には描けないですね、この絵。
 こんな説明で分かるわけがない、いくら言葉を紡いでもこの凄さが伝わらない、そんな谷岡ヤスジの傑作が「アギャキャーマン」です。夏目房之介、呉智英両氏の谷岡秘話も素敵。是非ともご一読の程。
 最後に、あるマンガ家(コーシン)の台詞でこんなのがあるそうです。「谷岡の周りにいると撥ね飛ばされる、だから同じ雑誌では連載しない」。なんか凄いですよね。

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紙の本夏目房之介の講座

2001/12/07 14:50

「面白主義」にも質があるぞ!!

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 現在マンガ評論で手塚治虫文化賞特別賞を受賞した著者のその視点の面白さは、10年前から変わらなかった!!テレビ番組での著者の放談を纏めた一冊。
 読むと何とも言えぬ味がある。まず日本の近代化をアンパンから語ろうとしてみたり(「明治政府とアンパン」っていうタイトルも素敵でしょ?)、コンビニに集う人達の行動からその精神性を明らかにしてみたり、恋愛を数式で表そうとしてみたり…。あっそれからマンガ評論っぽいことも徐々に始めてますね、この時期(恐らく日本のテレビで初めて杉浦茂の「コロッケ5円の助」を紹介したであろう、その偉業に拍手)。ホントに些細なことにとことん追求して、何か大きな真理のように思わせてしまう、その手際は大したもんであります。
 ここで語られることが、真実かどうか、学術的に正しいかどうかが問題じゃない。とりあえず面白く、為になった感じがする、それが大事なんですね。
 素人集団の内輪ネタに堕してしまった今のテレビの「面白主義」にも、このような「知的(?)な面白主義」の可能性が宿り得た、そこら辺をじっくり味わえる一冊であります。

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紙の本あの頃マンガは思春期だった

2001/12/07 12:54

マンガ青年の成長を追体験してみましょう。

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 マンガコラムニスト・夏目房之介の自伝的マンガ批評文(紹介文と言っても良い)。マンガ批評の閉塞的状況を、マンガ家の視点からの「表現論」というある意味最も根本的な立場で、打破して見せたのが、この著者・夏目房之介である。
 で、その彼がマンガを通して自伝を書いた訳である。読めば、今50代のマンガ青年の成長が、どのような問題意識を持っていたかを知ることができる。と言うより、追体験できてしまうのである。読後感も心地好いときたもんだ。お買得であります。

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地獄で仏

2001/12/07 19:18

大月先生とナンシー関、いいよね〜(笑)

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 民俗学者・大月隆寛と消ゴム版画家・ナンシー関の対談。
 オウム事件から阪神大震災、果ては逸見さんの死、ドリカムまでをメタギリにしていくまあとにかく笑える対談です。しかし大月先生、ナンシー関にボロクソに言われてますね〜(笑)。
 この本今読む価値なんてねーよ、と呟かれた方。ひとまずごもっとも。でも民俗資料としては、なかなかいいんじゃないかなんて思ってしまうバカ者は私だけでしょうか?
 95年前後には世の中について何にも分からなかった人は、読んでみるといいかもよ。

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ポケモンのゲームやアニメにハマった人は読みましょう。

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 「ポケモン事件とは何だったのか?」という問いに「子供がテレビに熱中しすぎただけ」と答えるのは安直な物言いでしょうか?
 まあ確かに、当たり前のことなんですね。当たり前すぎてちょっと拍子抜けです。でもその当たり前が大人の中で通用しなくなってるからこそ問題の根が根深い。というのが、まあとりあえず私がこの本から読み取ったものですね。
 この本では、メディア上で流通する言説を集めてそれに注釈をつけることで、総体として今の情報環境ってヤツを透かし彫りにしようとしています。つまり、どこでどんなヤツが変な物言いをするから今のメディアは見通しが悪いんだ、ということをハッキリ突きつけている訳です。
 あと「子供が楽しみにしている」という物言いで、「子供の健康を守る」という発想が打ち消されてしまう現実。「テレビ(アニメ)を見るな」ということができないなんて、考えようによっちゃ、結構深刻な問題だなと思ったりもします。
 ポケモン好き、あるいはそれに類するものが好きな人は、一度目を通しておくことを勧めます。多分その人達こそ、「大人」と「責任」というテーマを最も考えなければいけない世代でしょうから。

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紙の本マンガと「戦争」

2001/12/07 17:09

戦争とそれを取り巻く気分をマンガから評するという、画期的で極めて精緻な戦後文明論。

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 夏目房之介のマンガ評論もついにここまで来たか! そういう感慨なきにしもあらず、であります。
 夏目房之介という方はマンガ評論に新しい風をもたらした方ですね。つまり、マンガのコマと線からマンガを評する、ってスタイルを確立したひとです。ってこう言うと皆さん、「そんなの当たり前で大したことねーじゃん」なんて思われるかも知らないけれど、左にあらず!! これがどんなにナイーブな作業であることか、私なんかは想像するだに恐ろしいですね。で、キチンと納得できる分かりよい語りであるところが、流石「おじいちゃんが千円札の人」です。彼のおかげで、客観的にマンガを分析することができるようになった訳です。
 で、その彼が書いたのが、本書「マンガと戦争」。もうある意味、ストレートなテーマですね。小林よしのり以来話題を欠かないのが、このテーマです。
 昔夏目房之介が朝日の手塚治虫文化賞特別賞を受賞した時、この本のことを朝日新聞が天声人語でこんな風に書いてました。「マンガと戦争。このテーマも面白い。なぜならマンガは最大のメディアだからだ」。大体こんな風に書いていたと思います。確かにこれはその通りなんです。ですけどこんな書き方だったら、ちょっと誤解を招くかもしれません。これだと「マンガが世論を誘導したんだ」と読めちゃいます。でも夏目房之介はそんな風には書いてません。夏目房之介は「世間の気分」がそういう風に移行したんだ、それをマンガが見通していたんだ。そう書いてるんです。
 この本、読みようによっては、日本の国民が保守化した(と言われている)その内実を、透かし彫りにしてくれています。それも5年や10年単位で極めて精緻に…。単にマンガの構造を評論していた著者が、このような現代的な問いに関わらざるを得なくなっているというのは、それほどまでにマンガは国民的メディアになったということだと私は思います。

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「日本のマンガは世界一」なんて馬鹿騒ぎして、日本出版業界の問題点を見ようともしないメディアに捧げる。

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 夏目房之介の、海外と日本のマンガの比較及び出版業界の問題点における論文、ってなもんであります。「カモネギ化するかマンガ産業」って副題がなかなか。著者の本では珍しく挑発的な仕上がりになっております。
 まあどういうことかと言いますとまあ次の通り。

1、「日本のマンガは世界一」なんて浮かれているが、今まで日本マンガの海外への輸出は無策で行われていた。と言うより勝手に売れていた。

2、結果日本に不利な形で、マンガ産業の国際化が進んでいる。

3、海外マンガのレベルもかなり高いし、アジアンコミックの急速な発展もある。このままじゃ今の日本マンガの優位性なんてすぐさま失われるぞ。

 ということですね。私なんかがビックリしたのは、大友克洋に『AKIRA』(だったと思う)の版権料(?)が入ってないらしいってこと。普通考えられませんよね〜。ホントだったらかなり危険な兆候なんじゃないでしょうか? 私はそう思いますけど。
 あと本の帯にある「出版不況脱出のカギはマンガにあり」というのは、面白い。飽くまで私なりの解釈をすれば、つまり、売れてるマンガをキッチリ商品として売ることで、その付属品として日本文学なり思想なりを海外に売り込むことだって可能なんじゃないか、そういう現実的対応ってやつもこれからの出版業界には必要なんじゃないの、ということだと思います。
 まあ著者の提案をどの程度信じるかはさておき(実際著者も「風呂敷は大きいほどいい」なんて言ってますからね)、日本出版界の問題っていうのをキッチリ見ておくこともこれからの日本には必要と言うわけで、この本は「買い!」ですね。

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紙の本TV大語解

2001/12/07 17:30

テレビを正しく知ることは、現代人の必須教養の一つ!!

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 テレビって身近なメディアですよね。私の家では食事中は必ずついてますよ、テレビ。そういや学校での話題もテレビの内容が多いなあ〜。
 で、結果テレビ業界に憧れる人がホントに多い訳である。どうも「あのタレントに会わせてやろうか」なんて言って女を口説く大馬鹿野郎も出る始末。困ったもんだ。あと逆に、テレビの人気をそのまま選挙に持っていこうってヤツもいるしね。で凄い得票率で通っちゃったりするもんだから、なんともやるせない。
 考えてみれば、これだけ身近なテレビのことを私たちは余りにも知らない。あっ、テレビ番組内での内輪話とかそういうのは当然除きますよ、あんなの放送に不適切にならないようにコーティングされてんだから…。
 私たちのテレビ業界に対する無知が、色々な問題を起こしてるんじゃないか? だったら、キチンとテレビのテクニックや歴史、それに携わる人間のメンタリティーも本にしていく必要があるんじゃないか? そう筆者は考えているのだと私は読んだ。
 それほど詳しくないので内容的に不満だという人もいるであろうが、これからこの手の本が必要なのは恐らく事実。ちょっと買ってみてもいいんじゃないなんて思うのは、私が夏目房之介ファンだからなんでしょうかねー。

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