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(ナツ)さんのレビュー一覧

投稿者:(ナツ)

16 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本伝わる・揺さぶる!文章を書く

2002/11/26 11:00

優れた作文マニュアル+α

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 良い文章はしばしば人を動かす。では、そんな文章を書くにはどうすればいいのだろう。本書は、この問いに正面からこたえるものである。

 本書は作文マニュアルとして優秀である。たとえば進学や就職の自己推薦書などの文章を書く際に本書は威力を発揮するだろう。しかし、本書は単なる作文マニュアルではない。筆者は、
「文章で大切なのは、自分の根っこにある気持ちや生き方にうそをつかないことだ」
と言っている。私は全く同感である。

 なお、筆者はネット上におとなの小論文教室というページを持っている。興味を持った人は行ってみよう。

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紙の本終わりなき日常を生きろ

2003/01/20 11:20

新世紀への出発点

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 なぜオウム真理教は地下鉄にサリンを撒いたのかの答えを本書に求めても無駄である。本書はあくまでも、なにゆえにオウム真理教的なるものが信者にリアリティーを持ったのかをテーマにしている。いいかえれば本書は、オウム真理教を題材にした世紀末日本の時代診断の書である。

 複雑化した社会では、何が良いことなのか自明ではなくなり、未来から輝かしさが失われる。それゆえに、「偽者の父親」による破壊的カルトに取り込まれやすくなる。それを防ぐには我々がコミュニケーション・スキルを高め、「全面的包括欲求」を放棄し、輝きのない未来を生きる知恵を身につけることだ。以上が本書のおおまかな要約である。

 本書のモチーフは宮台真司の他の著作へと引き継がれる。そこでは、例えば試行錯誤の大切さやそれに向けた行動を動機づける承認の供給といった課題が取り上げられるだろう。その意味で本書は、宮台真司の「世直しモード」での諸提言に向けた一里塚をなす。新世紀となった今本書を読む意義は、我々の出発点を確認することにある。

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紙の本十角館の殺人

2002/01/28 21:18

犯人はこの中に…あれっ?

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 私はある時期からミステリを読まなくなった。ミステリなんて暇つぶしの最たるものであり、老後の楽しみに取っておけばいい、問題はパズルを解くことではなく世界を変革することである! というわけだ。若さゆえのありがちな短絡である。
 やがて私は少しだけ年を取り、その手の考え方の窮屈さにふと気が付いた。考えてみれば、人生とは味わい楽しむものである。そしてそれは必ずしも、「世のため人のため」と相反するものではない。こうして私は、幼い頃に慣れ親しんだ怪盗だの名探偵だのの活躍する世界への扉を再び開いたのである。

 私は「犯人当て」が好きである。そしてけっこう当たるのである。この間は『金田一少年の事件簿』の犯人を、キャラクター設定の段階で(!)見事に当てたのである(えっへん)。しかし、『十角館の殺人』には見事に完敗してしまった。

 この作品は冒頭の犯人の独白から始まる。犯人の動機は復讐だ。犯人は呟く。「一人一人、順番に殺していかねばならない。丁度、そう、英国のあの、あまりに有名な女流作家が構築したプロットのように−じわじわと一人ずつ。そうして彼らに思い知らせてやるのだ。死というものの苦しみを、悲しみを、痛みを、恐怖を」。

 このあたりがミステリ読みの琴線に触れるところだ。犯人の独白は一見したところ情念の吐露に見えるが、ほかならぬミステリ(有名な女流作家の構築したプロット!)への自己言及によってそれが無化され、言説の虚構性が際立つのである。

 そして綾辻は登場人物の一人に(「新本格」なるジャンルへのマニフェストとしてしばしば引用される)次のような台詞を言わせている。「僕にとって推理小説は、あくまでも知的な遊びの一つなんだ。小説という形式を使った、読者対名探偵、読者対作者の刺激的な論理の遊び。それ以上でも以下でもない。だから、一時期日本でもてはやされた”社会派”式のリアリズム云々は、もうまっぴらなわけさ。1DKのマンションでOLが殺されて、靴底をすり減らした刑事が苦心の末、愛人だった上司を捕まえる。−やめてほしいね。汚職だの政界だの内幕だの、現代社会の歪みが生んだ悲劇だの、その辺も願い下げだ。ミステリにふさわしいのは、時代遅れと云われようが何だろうが、やっぱりね、名探偵、大邸宅、怪しげな住人たち、血みどろの惨劇、不可能犯罪、破天荒な大トリック…。絵空事で大いに結構。要はその世界の中で楽しめればいいのさ。ただし、あくまで知的に、ね」
「無粋きわまりない警察機構−黄金時代の名探偵たちが駆使したような、華麗な“論理”や“推理”とは似つかない、でいてそれを越えてしまった捜査技術の勝利に拍手を送る気にはなれないってことだ。現代を舞台に探偵小説を書こうという作家は、必ずここで一つのディレンマに陥ってしまうことになる。そこで、このディレンマの、最も手っ取り早い−と言っちゃあ語弊があるか−有効な解消策として、さっきから云ってる“嵐の山荘”パターンがクローズ・アップされてくるわけさ」

 ああ、またも自己言及が。(^_^;)

 ともあれ、この作品のトリックはコロンブスの卵のような斬新なものである。本書を読了した人は、その手があったか、と感嘆し嘆息した。その声は全国津々浦々で観測されたと伝えられる。未読の読者諸君。綾辻行人による挑戦を、あなたも受けて立ってみてはどうだろうか?

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サルトル像を一新

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 往年のフランス思想界の巨星、ジャン・ポール・サルトル。本書は、サルトルのアナーキズム的、反−ヒューマニズム[人間中心主義]的側面に光を当て、新しいサルトル像を提示しています。

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紙の本果報は海から

2002/06/08 07:16

こんな傑作があったとは!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 表題作「果報は海から」は、婿入りした青年がある逸脱を通じて一人前になる物語である。ここに描かれたコミュニティーの懐の深さと豊饒さに私は感嘆した。読後感は非常にすばらしく、何だか勇気がわいてくるような気がした。本書はまぎれもない傑作である。

 なお本書を手に取るきっかけとなったのは、『沖縄タイムス』紙の書評です。評者の大野さんにあらためて謝意を表します。

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紙の本岡崎京子 総特集

2002/05/17 00:35

オカザキワールドへようこそ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 岡崎京子はなんてすごい漫画を描くのだろう。たとえば『リバーズ・エッジ』(宝島社)を読むたびに私は(涙ぐみつつ)そう思うのである。本書は、すべての岡崎ファンにとっての必読書である。

 宮台真司が『Untitled』(角川書店)に収録された作品に即して展開する岡崎論はなかなか興味深い(ただし、宮台インタビュー自体はやや散漫のきらいがある。もっと本格的な岡崎論が期待される)。

 本書に収録された、岡崎京子自身の手によるテキストもまた興味深いものだ。ほとんど完璧とも言うべき『リバーズ・エッジ』の後書き!

 ただし最後に一つだけ指摘しておかねばならない。63ページの、「コミケって税金かからないから、売ったお金は全部入るでしょ。」という認識は、間違い。一定以上の収入はきちんと税務署に申告しましょう。

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チャットでGO!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書の趣旨はタイトル通りです。本書でとりわけ私の興味を引いたのは、人間の脳は「快感を求める怠け者」(108頁)であり、その「快感」を満たす方向での英語学習法を提案している点です。

 ここでは、本書で紹介されている多数のメソッドの中から、私にとって効果が大きかったものをあえて一つだけ紹介しましょう(115-117頁)。

 1.インターネットで米国ヤフーに接続する(*)
 2.米国ヤフーに接続できたら、チャットのコーナーへ。登録が必要だが、それほど面倒ではない
 3.接続ができたら、自分の好きなテーマを扱っている部屋に行く(**)
 4."I'm from Japan!"と書き込む(***)

 (*)ここは、英語圏ならばどこでもいい。例えば Yahoo! UK&IRELAND あたりでもいいかもしれない。
 (**)米国ヤフーの場合、何も指定しなければ同世代の集うチャットルームに振り分けられる。
 (***)もしかしたら人種差別主義者に"GET AWAY, FUCKING JAP!"などと言われるのではないかと心配かも知れないが、その心配はいらない。もっとも100回のうち1,2回はそういうこともあるかも知れないが…

 ともあれ、私はこうして外国のおねーちゃんたちとメル友になることができました。本書のコスト・パフォーマンスは実に高かったわけです。:-)

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紙の本葦と百合

2002/03/28 10:44

メタ・フィクションの快楽

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 この物語は新幹線の車内から始まる。いうなれば文学部唯野教授の教え子達の会話という感じが実に面白い。さて、そんな中、結婚を目前にした端正な主人公・式根は、大学以来音信不通となった恋人・翔子に対する自分の気持ちに決着をつけるため、かつて彼女と別れたコミューンのあった深い森の中にひとり向かうのだった…。

 本書を読み終えた後のめまいのような感覚を私は忘れることができない。作中において何が本当の出来事で、何が虚構だったのか? 謎はますます深まるのである(どなたか、スッキリした解釈を教えてくれないだろうか? 教えてやろうという方は私へのメールでお願いします)。

 なお、文庫版の解説はミステリ作家の法月綸太郎が書いている。法月は、ミステリおよび小説の歴史に本書および筆者を懸命に位置づけようとする。法月ファンは必読だろう。

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紙の本14

2001/12/06 02:37

文体とテーマとの幸福な出会い

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 実を言うと、私は桜井亜美の殺伐とした文体があまり好きではなく、どうしても彼女の小説を読み通せなかった。しかし、私はこの作品を一気に読んだ。そうせざるをえないような力が、この作品にはみなぎっていたのである。

 本書は、かの酒鬼薔薇聖斗事件を題材にしている。桜井亜美はこの作品で、酒鬼薔薇少年の内的世界を(むろん、フィクションとしてであるが)想像力を駆使して大胆に構成してみせた。これは、まさに離れ業である。本書が成功作たりえた一番の理由は、おそらく、自分にとってだけの神を戴いて猟奇殺人を犯した少年の内面という(一歩間違えば単なる際物で終わってしまいかねない、ある種危険な)テーマと、桜井亜美の文体との幸福な結びつきによるものではあるまいか。

 桜井亜美がこの作品で示した新境地を私は忘れないだろう。そして私は今、彼女が再びこの作品のような傑作を書く日を心から待ち望んでいるのである。

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紙の本ハーヴァード・ロー・スクール

2001/10/13 07:26

目下、勉強中のあなたに

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 数年前、私はある資格を取るため、専門学校で勉強していた。その頃読んで励みになったのがこの本である。著者は、『推定無罪』その他のベストセラーで有名なミステリー作家。彼が法律家の卵だったロースクールの一年間が描かれている。彼の猛勉強ぶりに、自分はまだまだだな、と痛感したことを私は今も鮮明に覚えている。似た境遇にある方にマジでおすすめ。

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紙の本三色ボールペンで読む日本語

2002/12/11 23:06

精読の方法論

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書を要約すると次のようになる:

「本を読んでいて大事だと思ったところには青線を、非常に大事だと思ったところには赤線を、個人的に面白いと思ったところには緑線を引け。線は重なってもよい。積極的に書き込め」。

これは確かに精読の方法論として優れている。それにしても、たったこれだけのことを言うのに一冊を費やしている著者に私は興味を抱いたのだった。

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誰かに何かを教える人は買うべし!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

著者は予備校その他で有名な英語の教師である。

彼は、教える者は何かを与える者である必要があるという主旨のことを言っている。

その何かというのは、例えば、学び方であったり、当該の分野の本質的な知識であったり、学習者の動機づけ等々である。

いうまでもなく本書には、教えかた、良い教師になる方法、大事なことを学習者に印象づけるテクニック、学習者から質問を引き出す方法、等々も含まれている。

本書のはじめには教え方20ヵ条が綴じ込まれていて、切り取って貼っておけるようになっている。

これでもし巻末に索引があれば星五つだった。

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聴け、読め、書け

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 英語の教材は多々あるが、私はこのCDブックが取っつきやすいと思う。本書は中学3年の英語テキストから12のレッスンを抜粋したもの。本書の提唱するメソッドは、まず聞き、声を出して読み、言いながら書くというもの。巻末の表など、長続きしやすい工夫がこらされている。

 なお姉妹編として、中学2年の英語テキストを抜粋した「入門編」、高校1年のテキストを抜粋した「挑戦編」もある。各自、実力に合わせて選ぼう(迷ったら、易しめのものから試したほうがいいと思う)。

 余談だが、私はCDを付属のビニール袋に出し入れしているうちにCDをだめにしてしまった。CD用のプラスチック・ケース等を各自で用意したほうがいいだろう。

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ハッピーライフへの道

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 タイトルを見ただけで「ああ、ありがちだなあ。アホらし」と思われるかたもおられるでしょうし、じっさいツッコミ所も満載なのですが、この本のメリットはそうした瑕疵を補って余りあるものです。すなわち、この本には日常を生きるのがラクになるメソッドが多数紹介されているのです。具体的には、

・犯罪やスキャンダルなどの情報をカットし、その分の時間を良い絵や良い音楽の鑑賞などに使う
・いやな考えが浮かんだら、「自分はこんなことを考えるために生まれてきたんじゃない」と考えを切り替える
・夜寝る前に、鏡に向かって「あなたは全てのことに感謝し、明るく積極的な男(女)になる」と声に出して自分に言い聞かせる。朝起きたらまた鏡の前で「私は全てのことに感謝し、明るく積極的な男(女)になった」と言う
・他人様の役に立つことをしたり言ったりする
・心配なことを心配しない

といったものです。もっとあるのですが、あえて割愛させていただきます。だまされたと思って読んでみるといいかも。なお、この本は中学生が読んでも分かるように書いてあります。

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紙の本美しき少年の理由なき自殺

2001/08/22 01:08

試行錯誤のすすめ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この本は一見すると、宮台真司の言説に振り回されたあげく自殺したS君をネタにしてでっち上げた本、に映るかもしれない(そのレベルでの批判や罵倒はネット上にあふれている)。しかし私はもっと丹念に読まれるべき本だと思う。

 私見によれば、本書の核心は、試行錯誤の蓄積としての自己信頼 self confidence と共同体による承認にすぎない見栄 pride とはきっちりと分けるべきであり、両者はむしろ対極にあるという指摘にある。ここをしっかりと理解すれば、もしかするとあなたや私の生き方が良い方向に変わるヒントになりそうだ。

 宮台真司は自殺したS君を、強度(濃密な体感とでも言うべきか)を求めて得られなかったがゆえに追いつめられたと分析する。その(宮台による)処方箋はこうだ。「とりあえずの目標を作ってみ」て「一生懸命になる」。「偶然に身をさらす」。「壁や障害にぶつかって悪戦苦闘する」。S君と似た境遇にある人には参考になるのではあるまいか。

 なお本書には宮台真司じしんのゴシップめいたエピソードも数多く登場する。彼のファンにとっては宝の山だろうし、逆の立場の人にとっては攻撃材料が満載だ。それ以外の人にとっては、どうでもいい話かも知れない(面白いと言えば面白いが)。

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