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レビューアーランキング
先月(2017年8月)

あきすけさんのレビュー一覧

投稿者:あきすけ

5 件中 1 件~ 5 件を表示

著者の洗練と訳者の愛情

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

1930年代から1950年代にかけて雑誌『ニューヨーカー』などで活躍した都会小説の名手、アーウィン・ショー『夏服を着た女たち』(常盤新平訳)が新装版として登場しました。
洗練されたこの短編集が、また多くの読者を獲得する機会を得たことはたいへん喜ばしいことです。
表題作の『夏服を着た女たち』は、ニューヨーク・マンハッタンの五番街で美しい女性につい目がいってしまう男性とそれが気になって仕方がない女性のひとコマを描いた作品です。
この作品のラストが私は好きなのですが、他にも35歳の会社員がアメフト選手だった若き日の記憶と日常の中でふと交錯する物語『80ヤード独走』なども気に入っています。
短編集最後の『愁いを含んで、ほのかに甘く』は実は原題が異なりますが、訳者の常盤氏が付けたこの訳題は物語の要所をつかんで大変素晴らしい日本語題になっています。
本編の洗練と共に訳者の作品への愛情を感じてもらえれば大変うれしいです。

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がんばれ!女子サッカー

2004/08/12 16:08

女子サッカーへの応援歌

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本書は最近注目されている女子サッカーに興味を持った人向けの簡潔でわかりやすい入門書であると同時に、サッカーをしたいと思う(もしくはしている)女性からその家族、そして選手を支える人々までをふくめて、女子サッカーに携わる多くの人々のための貴重なヒントをふくんだ一冊となっている。

本書の著者は『新・サッカーへの招待』(岩波新書)などの優れたサッカー入門書があるサッカージャーナリストの大住良之氏と元日本女子代表のライター、大原智子氏で、本書の構成は以下の通り。
第1章は日本女子サッカーの始まりからLリーグの結成、バブル崩壊の波を(ある意味男子以上に)受けた苦難の時期、そして世界への躍進を始めるまでの日本女子サッカー史をまとめている。
続く第2章では世界の女子サッカーの始まり、差別を受けた歴史、そこからワールドカップ、オリンピックへと発展していった世界の女子サッカー史がまとめられている。ここでは現在の女子サッカー界を支える代表的選手、ミア・ハム(アメリカ)、ビルギット・プリンツ(ドイツ)、スン・ウェン(中国)、ハンナ・ユングベリ(スウェーデン)が紹介されているのも興味深い。
また第3章は日本の女子サッカーが抱える問題が紹介されている。100ページに掲載されている女子サッカー人口の分布グラフは必見。おそらく大きな問題のいくつかを理解していただけると思う。女子選手育成に取り組んできた横須賀シーガルズFCのクラブ代表へのインタビューも掲載されている。
そして第4章は日本女子サッカーの頂点・Lリーグの歩みと所属チーム紹介、最後の第5章は日本代表のFW澤穂希選手とMF酒井與恵選手の女子サッカー選手としての歩みに関する対談という構成になっている。

サッカーを観戦する人、プレーする人、それを支援する人とサッカーの関わり方によって関心の持ち方は様々であり、本書を読む際にもそうした関心に沿って読まれるのではないかと思うが、本書に関してはいずれの関心からスタートして読んでも充分に興味深く読むことが出来る構成になっている。
それでも特に本書で興味深かったのは女子サッカー普及をめぐる問題である。注目が集まってきたとはいえ女子サッカーはまだ選手育成のシステムや選手のプレー環境など、これから芽を育ていかなければならないまだまだ発展途上の段階にある。女子選手がとくに「サッカーをすること」に関して男子選手以上に非常に自覚的に取り組んでいるのは、自分の置かれたプレー環境の中においては必然的なことであったと思われる。
サッカー協会などでも取り組んでいるようであるが、まだ完成したとは言えないようであるし、サッカーを続けていきたい女子選手には悩みも多い状況であるのだろう。
そうした現状の中で、冒頭でも書いたとおりに本書はこれからサッカーに取り組もうという女性(特に小中学生)やその周りの支援者がこうした問題を考える上での(解答ではなく)ヒントが多く読みとれる点が貴重である。
タイトル通り、本書は女子サッカーへの愛情あふれた一冊なのである。

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「サッカー選手」という一人の職業人として

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控えめなタイトル、控えめな装丁である。だから初めて手に取った人は本書の主題はすぐには伝わらないかもしれない。しかし、一度読み始めれば本書の主題である「Jリーガーの社会貢献」と、本書における社会貢献の位置づけがはっきりした形で目の前に現れてくるだろう。

本書の編者である「Jリーグ選手協会」 (JPFA)はゴンの愛称で知られる中山雅史選手を会長としてJ1,J2計28チームの選手が参加している選手団体である。
中山選手による前書きを読むと、この協会の理念は1.サッカーの普及、2.社会貢献活動、3.プロサッカー選手の環境改善の3点にあるという。本書ではJリーガーによる社会貢献活動を主題に14人(三浦和良、森岡隆三、高木義成、藤田俊哉、岡山一成、秋田豊、藤本主税、宮本恒靖、佐藤寿人、根引謙介、山岸範宏、三田光、中山雅史、中村忠の計14選手(本文登場順))の選手のインタビューや対談で構成されている。

このように書くと「社会貢献活動」が特殊な立場の人たちによる何か特殊で堅苦しそうな活動である、と本書の主題を誤解されそうであるが、本書に登場する選手達の視点はむしろ、「サッカー選手」という一つの職業に就いている人間としてどのように社会と向かい合いアプローチしていくべきか、に向けられているように思う。
サイン入りサッカーボール販売によるチャリティー、カンボジアの子供達への支援活動、地元の子供達へのサッカー教室、盲導犬養成の支援など、各選手が個々に取り組んでいる活動が紹介されているのであるが、共通して言えることは彼らが上からの視点で何かをしようとしているのではなく、活動の中で驚き苦しんで、相手と一緒に悩み、深く考えたうえで取り組んでお互いの喜びを見つけだしていくというその姿勢である。

サッカー選手だけに主にサッカーを通じてであるのだが、自分なりの表現で社会に向かい合おうとしているその姿は他の職業・立場の人間と全く変わらないものであるように思えた。あくまで本書は控えめであるが、読み返してゆっくり考えてみたくなる味わい深い一冊に仕上がっている。

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日本サッカーは地域クラブから

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 通常こうしたJリーグの特定チームを取り上げた本は、そのチームのサポーターを読者層として書かれているせいか他チームのサポーターにとっては読んでも興味をそそられない場合が多い。しかし本書は、アルビレックス新潟が地元に密着して成長を重ねてきた歴史と今後の課題の分析を行い、それと同時に、新潟同様Jリーグでは比較的後発組で地域密着型発展を遂げた(もしくはそれを目指している)他クラブの現状を紹介しつつ、「Jリーグ百年構想」の現在を描き出すことを視野に入れている点が興味深い。

 とはいっても本書はJリーグをひとくくりにして描き出そうとはしていない。本書の各章が例えば、研究者による新潟を巡るプロクラブと自治体の関係の分析、仙台清水前監督と山形柱谷前監督への新興クラブの発展に関するインタビュー、FC東京・浦和・仙台・山形・札幌・福岡のサポーターから見た各クラブに関するコラムなど、各チームをも視野に置いて描かれていることに着目すべきである。

 新潟とこうした各地域プロクラブとの比較を通じて、各チームの優劣ではなく各チームが持つ豊かな多様性を見いだすことが出来る点に本書の大きな価値があると思われる。
 ワールドカップ後の日本サッカーを考える際には、こうした地域とクラブの相互発展の可能性を視野に置いてそれが論じられなければならないのだろう。
 もちろん本書は新潟サポーターが読んでも充分(どころか一番)楽しめることを付け加えておきたい。私としては本書が他チームの本であるのが口惜しいところである…

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サッカーの国際政治学

2004/07/25 22:12

サッカー運営の最前線から

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著者小倉氏は日本サッカー協会副会長・世界サッカー連盟(FIFA)理事で、本書は日本と世界のサッカー運営の第一線で活動してきた著者が携わったJリーグ設立や2002年のワールドカップなど、現代のサッカー運営に対する著者の貴重な証言集として読むことが出来る。

本書では開催国の選定から開催スタジアムの選定、さらには試合方式に至るまであらゆる場面で当事者同士が周囲をも巻き込んで駆け引きを繰り広げる様子が描かれると同時に、日本や世界のサッカーを発展させるために何が問題とされてきているのかについても触れられている。
残念ながらしばしば(悪い意味で)有力者の利害関係に合わせて時々の運営ルールや決定が変更されてきたFIFAという組織の問題点と、サッカーを発展させたいという様々な試みにおける果てしないせめぎ合いの描写から、サッカー普及に関して考え、ささやかでも実践しなければならない問題を読みとり考える機会を得ることが出来ると思う。

「サッカーの国際政治学」というタイトルが付いているが「学問」を志向しているわけではない(したがって「国際政治学」とした本書のタイトルには疑問が残る)。
また、著者が第一線でサッカー界の運営にあたっていることもあり、報道されている以上にもっと掘り下げて語って欲しかったことも多かった点で物足りなさを感じた。
(もちろん、著者は現在の状況で許される限りの証言をしてくれたのだと思いたい。現代史における証言が持つ様々な難しさをここから考えていただければ幸いである)

とはいえ、現代サッカー運営の証言集としては興味深い点も多い。
トイレの重要性の話などは第一線で運営に当たってきたからこそ出来ることであるだろう。著者には将来制約がなくなった時にまた改めて証言を残してもらいたいというのが読後に思った感想である。

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