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    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

ヨンゴリーさんのレビュー一覧

投稿者:ヨンゴリー

6 件中 1 件~ 6 件を表示

紙の本幻の漂泊民・サンカ

2005/06/07 21:51

良質なサンカ入門書

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

サンカという言葉をはじめて知ったのは、五木寛之の小説だったか。あくまでもサンカを社会的に擁護する立場をとりつつも、やはり本書で指摘されている通説の通り、人も通わぬ山奥深い獣道を驚くべき快足で渡り歩く謎の漂流民・・・というイメージが小説の基盤にあった。
言うまでもなく、読者たる私自身も同様なイメージを植え付けられてしまい、小説内容そのものよりもむしろ、歴史の闇を生き抜いてきた異能集団・先住民族末裔説などといった、サンカにまつわるロマンティックな印象だけが記憶に残った。
実のところ、本書を手に取ったのもそういった類の興味が元にあり、学術的な側面から見たサンカとは面白そうだな、というところが本音だ。
そして読後の感想は・・・やはり面白かった!
誤解しないでもらいたいが、本書はサンカなる人々の超人的な能力や背後の闇組織などを調査したものではないということだ。あくまでも民俗学的・社会学的な立場から、サンカに関する過去の研究や論文を丹念に分析し、古今の地誌をひも解いてその来歴を調べ、山村集落の古老への取材や現場踏査を通してサンカの実像に迫ろうとする。さらに、小説のネタにされるような通説的なイメージがどのようにして形成されていったか、またいわゆる被差別部落民などとの関わりを、時代背景の推移とともに考察する。
しかし史料の解読と学術的考察に終始した面白みのない本ではなく、流浪しながらもたくましく生き抜いてきた人々のエピソードや著者自身の回想が随所に交えられており、丁寧につくられた教養ドキュメンタリーでも見るかのように楽しく読むことができた。
そしてなによりも、サンカやいわゆる被差別部落などの社会的に抑圧されてきた人々について、改めて考察してみるきっかけになったと思う。

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紙の本負け犬の遠吠え

2004/11/11 00:00

劣等感と優越感と

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

面白い!
負け犬である30代以上・独身・子なし女性と,勝ち犬である同世代既婚・子持ち女性との,自虐的な比較論考がたっぷり! 負け犬たちの捉え方や,日本人男性の女性観(低方婚を好むとか自立した女には興味がないとか)がややステレオタイプな嫌いはあるものの,同性ならではの心理分析は過激かつ鋭く,小気味よい文章にのせられて読む者を飽きさせない。まるで西麻布あたりのちょっとお洒落な居酒屋で,負け犬たちが自分たちの負けっぷりを肴に気炎を上げている様を,隣の席からこっそり見聞きしているような,何となく落ち着かないけど面白い,そんな臨場感のある本だ。

だが何よりも面白いのは,著者は自分の立場を負け犬と認めつつ,勝ち犬に対して微妙な優越感をも感じている点だろう。確かにどれほどお洒落な服を着ていようとも,おいしいレストランでランチを楽しめようとも,家庭や子供を持たないという点において,世間的意味での絶対的敗者であることは認めている。なぜなら彼女を敗者と決定するのはあくまでも世間だからだ。
と同時に,勝ち犬の価値観に対してもやや斜に構えたクールな視線で眺めている。勝ち犬となるために女性誌を読めというところからも窺えるが,決して著者は勝ち犬になりたいと思っているわけでもなく,むしろ世間的勝ち犬たちの通俗的な価値観を,やや嘲笑的に捉えてさえいる。
そのあたりの,本当は負けているんだけど負けた気はしていないという,劣等感と優越感とが微妙に入り混じった論調こそが,本書の面白さではないかと思う。

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紙の本くるーりくるくる

2004/11/19 23:04

思い出はゆるゆると、そして儚く…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

薄暗い路地裏、貧しい生活のたたずまい、子供たちのはしゃぐ声、誰もいない海岸、場末の酒場、そして本のうずたかく積もった部屋。

いろんなところへ行き、いろんなことを思う。子供時代のこと、急逝した友達、別れた女、行商のおばさんたち…みんなもう遠くへ行ってしまった。あるいはずっと遠いところまで来てしまった。

歩きながら、列車やバスに揺られながら、鄙びた旅館の部屋で、いろんな思い出がとりとめもなく断片的に綴られる。
華々しい思い出はひとつもない。しかし決して重苦しくもない。
日常的な、例えば仕事中のデスクからふと目を上げたときに窓から見えた景色のような、雑風景な想念がゆるやかに湧き上がっては消えてゆく。

不甲斐ない自身をときに自嘲的な気分で眺めながらも、気持ちのよい風や鳥の囀りや明るい陽射しを感じながら、生きていけるような気がする。
不安に思ったり、楽しかったり、酒を飲んで酔っ払ってみたり…生きるということは、実はこういうことなのかもしれない。
そんなことをふと、思い出させてくれた。

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うわさの遠近法

2005/07/26 21:37

うわさに関する重厚な考察

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

明治初頭から大正、そして昭和の戦後にいたるまでに巷間に流布した「うわさ」をつぶさに拾い上げ、現代の視野から当時の状況を、さらにそのうわさを生み出すにいたった過去へと俯瞰してゆく。
疫病、醜聞、超能力、天災、そして戦争・・・さまざまな時代に、多くのうわさが語られ、消えていった。それら個々のうわさを解析しながら、うわさの本質に迫ろうとする。
現代の視点でみると、まったくの戯言にしか聞こえない馬鹿げたうわさも多い。しかし著者の視線は、決してそれら無知蒙昧なうわさを現代の視点から嘲笑するのではない。そこには、それらの時代状況において、生活の不安や恐怖を紛らわせるために、うわさ=ことばにすがりつかざるを得ない人間の弱さや哀しみに対する、やさしい眼差しが感じられる。
と同時に、人間を不安に陥れるのもまた、うわさ=ことばに他ならないという点も看過しない。

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紙の本貧困旅行記 新版

2005/05/18 23:26

永遠の旅人

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

山奥の寂れた集落や貧しいボロ宿に惹かれるのはなぜだろう?
つげ氏はこう答える。
貧しい宿でせんべい布団に独りくるまっていると、自分が零落したどうしようもなくダメな人間に思えて、言いようのない安心感に包まれる。このような全面的な自己否定は、とりもなおさず自己からの開放であり、絶対的な自由以外のないものでもないと。
しかし氏は、閉ざされた山村の閉塞した生活を受け入れる覚悟が乏しいことは認めている。隠棲的な暮らしに憧憬しつつも、凄惨なほどに貧しい生活に恐れを覚える程度には、通俗的な人間であることを自覚している。
人間はいやでも食べて生きていかねばならない。うら寂れた集落や宿場町を訪ね歩いて感慨に浸るとき、それは生活者の感慨ではなく、あくまでも旅人のそれである。旅人にとっていかに詩的であっても、生活者にとっては極めて散文的なのだ。
そのことを氏が自覚しているのかどうかは、本書に収められた文章からだけではうかがい知れないが、旅という行為そのものが日常からの逸脱であり、それは俗世に縛られた自己からの逸脱でもあることを意識しているあたり、氏には永遠の旅人願望があるのだろう。
日常からの逃避と、生きるための日常。
つげ氏の抱え込んでいる様々な不安の根源は、そのどちらにも腰を据えることを永遠に拒否しているところにあるのかもしれない。

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紙の本揺籃の星 上

2005/01/07 21:46

新三部作のはじまり?!

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

地球から土星へ移住し、高度な科学技術社会を築き上げたクロニア人たちの使節が地球にやってきた。人類の存亡に関わるある警告と、人類の起源に迫る驚くべき学術的成果を携えて…。

デビュー作『星を継ぐもの』を髣髴させる壮大なテーマのハードSFだ。地球がかつて土星の衛星であったというクロニア人たちの仮説をめぐって、地球の科学者たちは甲論乙駁する。権威主義的なアカデミズムを痛烈に批判する様子などは、『星を継ぐもの』でみられた、仮説と検証を繰り返しながら真実に迫ってゆく科学的推論の面白さとは別種の、社会派小説的な面白さだ。

木星より突如うまれた彗星アテナの地球衝突というパニック小説的要素もふんだんなのだが、地球規模の大災害と逃避行を描く後半の展開はやや冗長な感が否めなかった。さして重要でない登場人物に関する描写にも辟易したが、地球脱出という目的達成のためには手段を選ばず、またそういうエゴを正当化して憚らない主人公たちの態度には、正直疑問を感じずにはいられなかった。

しかし全編に横溢している、科学への楽観的信頼に基づいたよりよい文明社会への憧れは、ハードSFの雄たる著者の面目躍如たるところであろうか。

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