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里佳さんのレビュー一覧

投稿者:里佳

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紙の本プリズム

2003/03/20 22:46

殺される理由

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事件が起こったとき、被害者を取り巻く人々は必ずこう言う。
「恨みをかうような人ではなかったのに」。
 けれども、と思う。誰からも恨まれず、嫌われず生きている人間など、果たしているのだろうか。
 『プリズム』で貫井徳郎が描こうとしたのは“意外な犯人”ではなかった。
子供のように無垢で、天使のように愛らしい。男も女も、大人も子供も、誰もが彼女に魅了される。被害者の山浦美津子は、人を惹きつけてやまない、そんな女性だった。いったい誰が、なぜ彼女を殺したのか? 美津子を取り巻く人々はそれぞれに推理を組み立て、それぞれに「真実」にたどり着く。誰からも愛されていたはずの美津子。しかし、語り手が入れ替わるたび、彼女の姿は天使になり悪女になり、読者を翻弄する。それはまさに光の変化、“プリズム”。
かくして浮き彫りにされるのは犯人ではなく、“被害者の意外性”。彼女自身も気づいていない、潜在化の悪意の存在なのである。
 読後、胸に手をあててハタと考え込んでしまった。自分自身をプリズムを通してみたら、果たして自分の姿はどう分散されるだろうか。「殺される理由」を、知らぬうちに作ってはいないだろうか……?

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