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楊 さんのレビュー一覧

投稿者:楊 

2 件中 1 件~ 2 件を表示

よるねこ

2002/08/10 03:50

暑い夏向きのホラー

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

八編からなるホラー/ミステリー小説集です。

暑い夏に、ちょうど良い怖さが味わえました。
八編それぞれ、ヴァリエーションが異なる怖さでした。

先ず「X博士」や「獏」のように閉じられた空間の臨場感が迫るホラーの王道を行くホラーが暑い夏向きでした。この書評を書いている自分のアパートの一室にさえも、不安を感じてしまう恐怖です。今、僕はパソコンのモニタを見ながらキーを叩いているのですが、背後で携帯電話が鳴っても、振り返る気になりません。
「心霊術師」や「ほんとうの話」のように、登場人物が接する恐怖を読者に追体験させる手法は、日常生活に密接した恐怖が効果的で、通勤電車を降りた帰路、就寝時、などこの話を思い出すと、誰かに出くわしそうで、蒸し暑さが一瞬感遠のきます。
表題作の「よるねこ」や「探偵物語」は「身近な者にも、自分が知らない部分がある」という真理をうまく作用させていて、この二編を思い出すと、雑踏や温かい家庭の中でも孤独になれます…。
僕が、この一冊の中で一番気に入った「女優」は、読後「あれ?」と思い、トリックに気づくことで、二重、三重の波状の恐怖が味わえました。
逆に、インターネットウェブサイトに取材した「通常潜伏期7日」は、恐怖を乗り越えた主人公=高校生のみつるが、清々しく感じられる好編でした。

全体を通して眺め直してみると、これらのヴァリエーションが、今までの姫野カオルコ作品の持ち味を応用したホラーになっていることに気づきます。
他者との関わり方や、人に言えない自分の嗜好、愛情だけでは語ることのできない肉親との関係、子ども時代の風景。
ホラーとしてしっかり怖い一冊だったのですが、それだけではない、文学としての愉しみも味わえた一冊でした。

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紙の本赤い長靴

2009/02/09 18:18

意外と、どこにでもいる夫婦だと思うんだけれどなぁ。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

結婚十年目の日和子と逍三。子供無し。夫婦二人の日常を描いた連作短編集。家庭での日常会話が噛み合わない夫婦の日常を、主に妻からの視点で描いています。

会話が噛み合わない、この夫婦ですが、
「それでは別れるか、」
と言えばそうではありません。
「では、浮気などの紆余曲折があるのか、」
と言えばそれも無く、淡々と結婚生活が続きます。

何が楽しくて結婚をしているのか。
端から見ると(端から見えない部分の結婚生活を描写しているのですが)ワケがわかりません。
独身の人に「これが結婚生活です。」と言うと
「ならば、結婚なんかしたくない。」
又は
「わたしはこんな結婚はしない。」
というような反応が返ってくるような結婚生活だなぁ。と僕は読みました。


僕は、この小説を読んで、述べたい事が二点あります。
先ず一点は、この夫婦の関係にリアリティーを感じたこと、
次に、夫の逍三は、おそらく、どこにでもいる普通の大人の男であり、特に変わり者では無いと思われる点です。

男の視点で見れば、独り言なのか、尋ねているのか判らないような不明瞭な質問を投げかけておきながら、
「返事をしない」
と、夫をなじる、妻の日和子も、また、どこにでもいる普通の大人の女です。


僕は、職場で人にモノを尋ねるときには、次の三点に留意するように訓練されています。
1. 先ずは、呼びかけて、自分に注意を向けて貰うこと、
2. 次に、主旨を明確にして質問をすること
3. 相手に考える時間を与え、回答を待つこと

また、話しかけられた側としては、次の三点に留意するように訓練されています。
1. 先ずは、手を休めて(PCのキーなどをたたく手を止めて)、その人のほうを向く。
2. 次に、相手の話をよく聞く。
3. 質問の主旨に明確に答えてから、理由を説明する。

この三点を怠ると、コミュニケーションに支障を来し、理解の統一に時間が掛かり、仕事が滞ります。
ただし、家庭では四角四面に効率を追求すると角が立ちますので、
僕は、「聞こえて、答えてくれればラッキー」程度のコミュニケーションでも良いと思っています。


おそらく、この小説の日和子も、結婚当初目くじらを立てていた事に対しての反省があり、
作中で言われる「本当のことは言わない。」術を覚えたのだろうと思います。

ちなみに、夫婦の間では、多少の不満と共に、諦観に至れば、問題は起きないのですが
(日和子と省三のどちら側からでも、上記1から3を注意すれば、大分改善するとは思いますが)

嫁と姑の間だと、下のようなトラブルに発展するのではないかと危惧するものです。

「ちょっとテレビの音量を落として下さいな。」
と、テレビに熱中しているおばあちゃんの背後から突然声を掛ける。
(呼びかけず、相手の注意が自分に向いていないのに、質問をする)

おばあちゃんは気付かない。または人声に気付いたとしても、独り言かもしれず、放っておく。
そして、

「もう、おばあちゃんったら、自分に都合の悪いことは聞こえないふりをするのだから。」
と、言う。
注意がちょっと背後に言ったおばあちゃんは、自分の事を話していることに気付くと、
注意が向くので、この「聞こえないふりをする」だけはしっかり聞き取れる。
「うちの嫁は私の悪口ばかり言っている。」

よくあるディスコミュニケーションの例ですね。


ディスコミュニケーションの世界に住んでおいて、
なんら、具体的な解決方法を模索せずに、
相手に対する不満を感じながら
過ごす夫婦の物語でした。

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