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レビューアーランキング
先月(2017年6月)

セツナさんのレビュー一覧

投稿者:セツナ

6 件中 1 件~ 6 件を表示

紙の本理由

2004/12/09 09:35

宮部氏が描き続けてきた思いが集まった作品。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

面白ことは面白いのですが、それほど騒ぐ程じゃない。
なんて、言い切ってしまっては語弊がありますね。宮部みゆき氏の作品に、この作品から入る人と、今まで読んできた人とでは、読後感に随分違いがある作品ではないでしょうか。

 事件はなぜ起こったのか。
 殺されたのは「誰」で、「誰」が殺人者であったのか。
 そして、事件の前には何があり、後には何が残ったのか。

プロローグを閉める3行の言葉が、この物語を的確に表している。

事件はなぜ起こったのか。現実の事件でも、直接の引き金となる動機は語られる。だか、そのことが引き金となるまでに至った過程を知ることは、余程積極的に事件について情報を集めないと知ることはできない。それに、事件を起こした加害者と被害者、事件に関係者として関わった人たちのその後を知ることもない。当事者にならない限り、世間を騒がせた凶悪事件だろうと、一過的に目の前を過ぎ去ってしまう。
そんな一過的な人物は、氏名があったところで、人としての肉付けなんて何もない。画面や書面をとおした、世界のどこかでおきている出来事の一つに過ぎず、リアルな現実感を持って認識していない。ニュースで知った犯罪の裏に、それぞれの生活があるなんて、真剣に考えたことはありませんでした。

この事件を起こした八代祐司は、他の者には理解できない動機から殺人を起こしている。しかし、生い立ちを辿って行けば、納得はできなくても、八代祐司なりの理由があって起こった事件であることは伺える。そして、この事件の被害者となった二〇二五号の住民にも、それぞれの理由があり一室に集まっている。

今、ニュース番組で取り上げられている事件にも、同じように、それぞれの生活があるのだろう。一体、現実の事件のでは、何があり、何が残っているのだろうか。

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紙の本13人目の探偵士

2004/11/28 21:12

名探偵の世界にニューヒーロー誕生!

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元はアドベンチャーゲームブックだったそうで、その風変わりな構成は、すでに語りつくされていることでしょう。小学生時代に創元推理文庫のシリーズを貪っていたのを懐かしく思い出しました。

もしあのとき、違う探偵を選んでいたら? 違うものに興味を示していたなら?

同じ時間軸の異なった展開が読めるというのは、何とも得した気分になれました。
何より、あの最初に探偵を選択する楽しさといったら、その後の想像が膨らんで、普段の小説では味わえない昂揚があります。自分が参加できるミステリとして、これは、もっと色々な形で楽しめる可能性がありそうです。

と、自分が参加できる楽しさも然ることながら、何より楽しいのは名探偵が実在するロンドンが舞台のことでしょう。
ホームズをはじめ、フィリップ・マーロウ、エラリー・クイーンも実在するという、もう一つのパラレルワールド。ミステリ好きには垂涎の世界です。

しかし、その世界でいちばん活躍するのは、キッド・ピストルズという刑事。実世界では名探偵は必要ないというアンチテーゼが含まれているのか。
けれど、そんなことはどうでもいい。
名探偵が活躍する世界に、キッド・ピストルズという新しい探偵が生まれたのだから。

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紙の本マリオネット症候群

2001/11/21 12:32

入門書として最適な作品

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 ん……言葉が出ません。まったくもって予想外の展開を見せてくれました。
 目覚めたら、身体が勝手に動く。自分の意思とは一切関係ない動きを見せる自分の身体。身体を第三者に乗っ取られて自分の意思と反して動く。という、いかにもな設定に、ジュニアノベルを読んでいるんだなぁ。なんて実感が沸いて、頬が緩みがちになってくるんだけど、さすがは乾ワールド。一筋縄ではいかない。
 まず、本体と憑依した人物がコンタクトを取れない。憧れの先輩が憑依した人物だというのに、一切何も出来ずに、心の奥底で叫ぶだけという、なんとももどかしい状態なんです。普通の展開なら、憑依された人と、憑依した人が、互いに身体を動かせて、コンタクトを取り合って、この状態に陥った原因の究明なんかをしつつ、憧れの先輩との触れ合いを描いて恋愛譚に仕上がると思うんだけど、そうはならない。
 先輩の死んでしまった原因は、あっけないほど簡単で、どうしようもない。もう(笑)。
 しかし、憧れの先輩が死んで、自分の身体に憑依したことが重要なのではないのです。いや、重要なんだけどもね…。
 一番重要なのは、主人公の里美の一族の女性に備わっている憑依の力…殺した人に自分の身体を乗っ取られて、自分の人格は奥底に押し込まれてしまう。という西澤保彦氏もビックリな体質。しかも、人格が入れ替わっても、その体質は継承しているというところ。

 先輩も、弾みで人を殺してしまったことで、人格が奥底に追いやられる。おかげで、里美は憧れの先輩と二人きりの空間に取り残されるという、少しおいしい状態に心弾ませたりしているんだが、そこは乾氏。しっかりと、意外な展開を用意している。しかも、その後の結末にかけての展開は更に発展していく。
 乾氏の作品を始めて触れるための、入門書として最適な作品ですね。

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紙の本十三番目の人格 Isola

2004/12/24 15:22

性善説性悪説あなたはどちらを信じますか?

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共同生活の中で、気に入らないことに気を悪くしたり、邪な想像を膨らますことはあります。心の中には規制がないのだから当然なことでしょう。
けれど悪意を含んだ心の中の思いは、強ければ強いほど人間関係を考えて表に出さないことが、暗黙の了解毎としてみんなが秘している。

もしも共同生活の中で、誰しもが抱いている心の中の混沌とした秘め事を読み取れてしまったら、この世の中は、さぞかし殺伐としていて人間不信に陥ることでしょう。
そんな、人の心を読み取る能力を持って産まれて来た由香里が、被災地で会った敵を排除する破壊衝動だけの人格を持つ多重人格者の少女。

少女の多重人格に合わせて、阪神大震災、幽体離脱、エンパス、複数の要素で物語は語られるのですが、決して難解ではく、テンポ良く先に進むことができる。

物語は、破壊衝動だけを備えた人格が出てくるだけあって、なんだか人間自身を怖く思ってしまう印象が残りますが、悲観することはありません。
能力を封印して普通の人間と同じように生活する術がありながら、由香里は力を使って少女を助けてあげよう。と、無償の善意で行動を起こせたのだから。人の善意にも限りない可能性を感じました。

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紙の本盤上の敵

2001/11/21 12:55

スピーディな展開が、スリリング。

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 散弾銃に興味を示す、怪しげな青年の登場から始まり、スリリングな雰囲気が高まったところで、いきなり平穏な書店員の失敗談に話が移り、テレビディレクターの話に変る。じらしにじらされて、冒頭の50ページはもどかしくて仕方がない。
 しかし、黒のキング、白のキング、白のクイーンと、時系列がバラバラなら統一性もない個別の話ですが、徐々に一つの事件へとまとまって行く。そして、それは各章の題名が示しています。が、第二章に入るまでまったく気が付かなかった(アホ)。
 けど、その後、白のキングとなる末永が帰宅することで、遂に話が一つになって、凄い緊迫感を持って物語りが展開する。報道に携わる者としてのマスメディアとしての信念。妻を人質に取られた夫として、妻を助ける為に警察を欺こうとする熱意。この錯綜する緊張感が溜まりません。
 ≪ミステリのあるタイプ≫に対するオマージュとして書いたという当作品。が、それが、どんなタイプなのか良くわからなかった。それについては、ご自身の目で確かめて頂きたい。

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紙の本虹の天象儀

2001/11/21 12:47

思いが残る…

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 どの角度からも、どんな星空さえも再現するメカニズムを備えた≪投影機≫という機械に込められた、知識と熱意が凄く伝わってくる。そして、そんな情熱と技術の高さに惚れ込み、技術者として丁寧に、心を込めて手入れをし続ける主人公。閉館まで一日も投影機の故障を理由に休むことなく動かし続けた、職人としての誇りが良い。
 そんな彼が、時空を越えて旅する物語。織田作之助氏の作品に描かれたエピーソードと“思いが残る”という臨終の床で残したとされる言葉に翻弄され(?)昭和二十年前後の二つの時代を飛び交うのですが、どうも最初に時空を越えたときの周りの反応が薄い。しかし、日本最古の星図を見て興奮したり、投影機に触れ、直してしまうあたり、彼の思いが上手く出ていて、微笑ましい。
 そして、題名にも使われている“虹”が夜空を彩るシーンでは原色の虹が、目の前に現れたように浮かんで来ました。
 「思いが残る」この言葉の真実、そして、時空を越えた者の心が集約されていて印象的です。

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