サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. ハニーさんのレビュー一覧

ハニーさんのレビュー一覧

投稿者:ハニー

2 件中 1 件~ 2 件を表示

透明人間の告白 上巻

2006/03/21 20:24

透明人間の現実

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

もし自分が透明人間になれたらなにをする?
こんな妄想を考えたことがある。小さい頃見ていたアニメなんかにも、透明人間ネタってあったしね。
こっそり(って見えないんだからこっそりじゃないけど)お店に忍び込んで好きなものを食べ放題! 大好きな有名人の部屋に忍び込んでのぞき行為!って結構ヘビーな妄想を膨らませたりするけど、「透明人間」も楽じゃないってことが、この小説を読んで、よくわかりました。
主人公のニックは、なぞの事件に巻き込まれて、ある日透明人間になってしまう。そこから始まる過酷な「透明人間の生活」。ワインを飲めば、空中に液体が浮かんでいるように見えてしまうし、普通の人たちにぶつからないように四六時中注意が必要。あやしまれないためには、ドアだって勝手には開けられない…。しかも、透明になっただけで、あとは普通の人間だから、お腹はすくし、寒さだってかんじるし、誰とも話せない孤独にも耐えなければいけない。ストレスフルな毎日なのです。
このお話のいちばん良いところは、物語のなかでの透明人間の実際がきちんと決めてあり、リアルに描かれているところでしょう。ストーリー的にも逃亡あり、恋愛あり(ちょっとHなのがまたよい)、と楽しませてくれますが、それもこれも「透明人間」がリアルだから。そこがぶれると「おいおい!」ってなるけど、主人公に同情するくらい、きっちり描かれています。ナイスな一冊。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

みなさん、さようなら

2008/01/04 18:54

人と人の違い

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

自分と人との違いを強く感じるのは、例えばこんなとき。
ある映画を観て、それをおもしろいと思うか、つまらないと思うか。同じ状況や事柄に対する反応を比べる時、そんな風に思うんだ、と小さな驚きとともに自分と人の違いを強く感じる。


団地というのは、造りの似た住居が集まったコミュニティだ。
同じ住居であっても、そこに住む人々は、まったく違う。同じ状況があるから、その違いがより鮮明となる。この小説は、その人と人の違いを強く印象づける作品だ。


>玄関に入った瞬間、においが違った。
>(中略)
>おれの部屋は畳だが、松島の部屋は絨毯だった。
>おれは布団で寝ていたが、松島はベッドだった。
>おれの部屋には机がないが、松島の部屋にはあった。


これは主人公の悟が、同じ棟の隣に住む同級生の女の子・松島の部屋を訪ねた時の様子。
また、恋人・早紀との会話でのこんなやりとり。


>「同じ団地なのに、悟ちゃんとわたしの環境は違うんだなぁって。
> 悟ちゃんはずっとこの音を聞いて育ったんでしょ?
> そんなのわたし、考えたことなかった」
> おれは早紀が、いつも感じていることを言い当ててくれたと思った。
> 興奮して、うまく言葉がまとまらなかった。
>「そう。そうなんだよ。同じ団地の、すぐそばに住んでいても、
> 自分のこと以外、全然知らないんだ。
> 早紀が毎日なにを聞いて、なにを見て、なにを考えて、
> なにを感じているのか、こんな近くに住んでるのに、おれは知らない」


物語は、ある事件がきっかけで団地から出ることができなくなってしまった悟が、小学校を卒業した年からの17年間を描写する。悟はなぜ団地から出られなくなってしまったのか、出ることができるようになるのか。世界は自分とは違う大勢の人々によって成り立っているという、おそろしいその事実を受け入れていく、少年の成長物語だ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2 件中 1 件~ 2 件を表示