ピピドラゴンさんのレビュー一覧
投稿者:ピピドラゴン
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紙の本ノアの子
2006/02/07 22:46
「神の仕事は終わった」
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第2次大戦中、カトリック司祭ポンス神父にかくまわれたユダヤ人少年ジョセフの話。
神父は密かにヘブライ語を学びユダヤの祈祷書を集め、ジョセフとユダヤ教を勉強する。人類最初のコレクターで神の作った生き物を残らず救ったノアに倣って、彼はユダヤとジプシーをコレクションしていたのだ。
神父のカトリックとしては過激ともいえる宗教観は、とても共感できる。「神の仕事は終わった。神は人間のすることに干渉しない。後は人間が自分で自分の面倒を見なくちゃいけないんだ。宗教にほんとうもうそもない。人間に生き方を提案してくれるものなのだ。」
272人ものユダヤの子ども達を救ったポンス神父。一つの神を信じつつこのような態度が有り得たことに励まされる。協力者の薬剤師マルセルさん(この人は無宗教)も忘れがたい。
紙の本ホエール・トーク
2006/02/07 22:40
アメリカの田舎の不自由さの中の水泳チームの活躍
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主人公は高校3年生のT・J、日系、アフリカ系、北欧系アメリカ人。
2歳までは生みの母親と暮らし、ほぼネグレクト状態。その後弁護士の母とボランティアの父の白人夫婦に引き取られ、ワシントン州の田舎で暮らす。成績優秀、運動能力抜群。
指図されるのが嫌いで、スポーツチームへの誘いを断り続けているT・Jが先生から水泳チームに誘われる。
高校はスポーツが盛んで、優秀な選手には校名ロゴ入りのスタジャンが送られるが、亡くなった兄のスタジャンを着ていた知恵遅れのクリスはいじめられている。
T・Jはクリスに肩入れしていたが、彼が水泳のボランティアをしているのを見て、水泳チームに誘う。
水泳チームの他のメンバーもそれぞれ背景があり、T・Jを含め変わっていく彼らの様子はいい感じ。
T・Jの恋や、クリスをいじめてたアメフト選手との確執など高校生活のお話がメインだが、人種差別、幼児虐待、DV、T・Jの養父の過去など、盛りだくさんの内容がしっかりと書き込まれ、中身の詰まったいい物語。
これまで読んだアメリカのYA読み物に比べて、田舎の閉塞感の描写が目新しく出色だった。
紙の本絶対に失敗しないダイエット ストレスなく健康的にやせる方法
2006/02/04 01:09
いくつになっても、新しいことを始められる。
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突然の「糖尿病予備軍」宣告から1年余りで、検査数値を正常範囲内に収めた著者の体験記。
ダイエットはそのおまけのようなものだが、なかなかダイエットできない私たちには、とても参考になる。
なにより、臨場感あふれるその一部始終。
まず、自分の食事を見直す。キッチンスケールとカロリーブックでこれまでの摂取カロリーを知る。多すぎることのショックが、モチベーションを高めるらしい。
食事日記をつけて(正直に!)、1ヶ月で「自分量」の目安をつける。さらにウォーキングも始めて、なんと彼女は1ヶ月で3キロ減量。
1年経って医師からお許しをもらい、彼女はもう少し太ろうとしている。筋肉をつけるためにジムでのトレーニングを始めた。
ダイエットブックというより、晴天の霹靂のような半病気宣告に押しつぶされることなく健康を取り戻した著者の人生の記録。同世代として、いくつになっても生き方を変えられることに励まされる。
写真を添えたダイエットメニューも充実していて、すぐにでも普段の食事に取り入れられそう。
お料理に関する翻訳(「落ち込んだときは料理を作ろう」)もあり、レシピの書き方が美味しそう。料理が好きじゃないと、こうは書けないかも。
綺麗な写真(器も素敵)も沢山あって、絶対オススメ!!
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