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先月(2017年1月)

たまごさんのレビュー一覧

投稿者:たまご

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本日本の戦争

2002/01/28 18:12

戦争がはじまってしまう理由。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 世界がざわついている。あの9月11日の衝撃的な映像を目の当たりにして、それ以来世界はどこか危ない感じがする。ざわざわする。戦争というのは、なんとなくでも起きてしまうものなのかもしれない、と思った。例えば、タイミングや勢いや風向きみたいなもので。戦争が、そんな、なんとなくなんかで起こされてはたまらないのだけれど、全てがそうであるということではないが、ある一面ではそんなところもあるのではないだろうか。

 太平洋戦争。わが国の大きな負の遺産である。それをじっくりと考える機会があっただろうか。わたしたち、戦争を知らない世代だからこそ、きちんと外からその戦争をみつめなければならない。わが国のこととして当事者としての視点、それでいて当事者ではない者としての外からの(つまり現在から過去を見る)視点で。そのふたつのバランスのなかで、冷静に見つめること。
 その冷静さがこの本にはあるような気がする。そして、事実が淡々と語られる。様々な非人道的な事、自国も含めて各国へ対して与えた大きな損害などについては、当然忘れてはいけないことであるが、ここでは、あえてそのような事柄を大きく取り上げるのではなく、戦争へと進んで行く日本の、そして各国の流れを分析していく。それはかえってリアリティがある。

 結果的に良し悪しはともかく、それぞれの人たちが、その時々に良かれと思うことに向かって突き進んでいる。そのなかに、私利私欲や面子やあ派閥、所属する省の益を優先するものたちもいるのは事実だが、しかし、それでも、基本は、理想の思想に向かう人々の姿がある。そして、戦争をくいとめようとしているひとたちの姿がある。それでも、結局、戦争という大きな過ちを留めることにはならなかった。良かれと思って進むこと、なんとか戦争を食い止めようと努力していることが、どうして誤った方向に進んでしまうのか。結局、日本の間違いは何処にあったのか。

 現在の日本、そして世界各国と考えたとき、正しいこと(例えば正義の為に戦うというような)をやっているつもりでも、そんな大きな流れが、どこか危うい方向に進んでいるということはないか。現在の状況を、太平洋戦争の前の日本の中のざわめきに重ねあわしてしまう。
 近衛文麿も東条英機も、最後の最後まで戦争回避に努力していたという事実は、わたしにとって驚きではあったのだが、できれば回避したいと思いながらも、ずるずると戦争に引きずり込まれて行くような、そのどうしようもない流れ(時流とでもいうのか)に恐ろしさを感じる。

 こんな今だからこそ、過去に犯してきた間違いをもう1度見なおすことが必要なのである。風向きは、道行の方向を大きく誤らせることもあるのだということを、わたしたちは知っていなくてはならない。

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