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先月(2017年4月)

syujiさんのレビュー一覧

投稿者:syuji

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紙の本新・ゴーマニズム宣言 8

2002/02/01 09:04

ゴーマニズムの変質

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 最近のゴーマニズムの流れに感じる妙な違和感を、初期からのゴー宣読者として書きたいと思います。特にこの八巻の反日ドイツ人記者との論争にみるように、南京とかの「細部」にこだわりだしたあたりからゴーマニズムの手法の変質が強まってきたように感じたので。

 今考えるに、小林さんの持ち味っていうのはそれこそゴーマニズムの本質、「これはわしが生きてきた中で勝手にこしらえた人生丸ごとの哲学だよ、主義だよ。で、その直感がお前らの言ってることはウソだ、気色ワリいって言ってんだよ。文句あんのか?」っていう丸ごと体当たりの大暴れだったと思うんです。だから、形式論理の使いこなし方や知識の溜め込みぐあいなら一介の漫画家などが勝てるわけのない「知識人」どもがあれだけヤラれちゃったわけでしょう。だってあれ、直接本人が殴りにいくようなもんだもん(笑)。小林さんが生身でそういう連中の家の前とかに行って、「出てこいよ、丸ごとの実力で殴り合いしようや」って怒鳴ってるみたいなもの。そりゃビビリますよ(笑)。そういう実人生もふくめた「丸ごと」の哲学や主義って、それまでいちばんお留守にされてきたようなウィークポイントだったわけだから。

 さらに言えば、それは小林さんが没論理だったというよりは、それまで知識人が組み立てて流通させていた「論理」と小林さんが持ち出してきた論理っていうのがゼンゼン別の次元にあった、そういうことでしょう。で、そういう小林さんの論理のほうが断然強かった、支持された、それが戦後の言説空間を端からぶっ壊していったようなゴーマニズム絶頂期の勢いにつながっていった、ということだったんじゃないでしょうか。ぶっちゃけて単純化すれば「テメエ一人前になってから物言えよ」っていうプロの喝破の破壊力だった。

 で、そのアジテーションが「ああ、この人が歩いてるこの方向ならなんとかなるかもしれねえな」っていう読者の期待感みたいなものも引っ張った。まあ、漫画で自分をなんとかしてもらおうっていう一種のカンチガイ、所詮はムリな注文だったのかもしれませんが、しかし断然すがすがしいものではありました。

 いまの小林さんは何を喋っててもそんな「期待感」がないですよ。喋ってることの内容よりそこですね、問題は。たまにSAPIOで立ち読みしても、「ああ、またか」っていう徒労感しかない。ガチガチだなって。サヨクや薄っぺらなポストモダニストもどきから、とりあえずの保守まで、そういう人たちの言説を読むときとまったく同じ徒労感。単なる形式的な意味での喋ってることの論理や内容を超えた問題がひとつあるんじゃないでしょうか。

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