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まめ@BOOK Drunkerさんのレビュー一覧

投稿者:まめ@BOOK Drunker

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本沈まぬ太陽 1 アフリカ篇 上

2002/03/05 23:55

腐敗構造に日本という国の縮図を見るような気がした

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 すごい。悪いことを考える奴が多すぎる。企業が巨大だと裏で動く金の大きさも半端ではない。一般の社員は別として、幹部になるほど腐敗が進む。第二組合の組合費で執行部が豪遊、出入り業者からのバックマージンの個人的な受け取りなど、驚きの連続。汚い手で得た金だろうとも金は金。感覚が麻痺してしまうのだろう。

 悪知恵が働く奴らが出世して、恩地のような真剣に会社のあり方を問う人間が疎まれる。日本という国の縮図を見るような気がした。役員は運輸省から続々天下ってくる。関連会社は大損失を出しても潰れもしない。半官半民とはこんなものなのだろうが、自分の現実と照らし合わせると別世界のお話のようである。どこもかしこも腐り切っている。

 ジャンボ機墜落事故が出てきて、はじめて某航空会社がモデルだと知った。実は恩地にも当たる人物も実在し、著者はその人物を訪ねてアフリカを何度も訪れたとか。読むだけでも個人をここまで追い込むのかと思うくらいだ。本人にとっては本書だけでは語り尽くせない苦悩の日々だったのだろう。確かにこんな会社の飛行機には乗りたくない。とは言え大して選択の自由がないから乗ることもあるのだろうが。

 壮大でテーマも重い話だが、読み応えは十分。最近読書は電車内がほとんどなのだが、休みの日にも没頭して読み続けてしまった。本書を“面白かった”と言って良いものかは疑問だが、星5つに値する作品だった。御巣鷹山の犠牲者の方々のご冥福を改めてお祈りしつつ、締めくくりたい。

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神は銃弾

2002/03/05 23:51

警察やFBIが無能に描かれすぎ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ボストン・テランの処女作で、CWA新人賞受賞作。2002年度版・このミステリーがすごい・海外編第1位。と聞くとどれだけ面白いかと思いきや、一向に面白くなってこず、そのまま終わってしまった。こういう作品、ノワール好きにはたまらないのだろうか? 私にとってはつまらない以外の何物でもなかったが。

 原書の文体が訳者曰く「エンターテイメントとはおよそ思えないほど難解」で、その独特の持ち味を殺さないように訳するのに苦労したとのこと。確かに読みやすい文章ではない。だがそれ以上に物語がつまらなくて読み進まないという方が私にとっては大きかった。

 カルト教団と言うが「どこが?」という感じ。教義があるわけでもなし、カルトと言うより単なる残虐なガキの暴力集団かと。それとも私の“カルト”に対する認識不足?
 後書きに「読者書評でトマス・ハリスが何度も出てくるのだが、サイラスがレクター博士のパンク青年版に感じられるからだろう」とあるが、比べてはレクター博士に失礼でしょう。サイラス、そんなに存在感あるか?認めないね、私は。

 ボブは知らないのだが、署長のジョン・リー・ベイコンとサイラスとの繋がりが序盤で提示されており、犯人もしかり。謎解きの楽しみがあるわけでもなく、犯人探しができるわけでもない。そういう本はエンターテイメントとして面白く読めるから読むのだが、本書はいただけない。

 これだけ大きい事件を民間人2人で追いかけるという現実感の無さ。大体サイラスの手口は一貫性があるというなら、警察やFBIで当たりがつかないわけ? 何をやっているのか。いくら署長とサイラスに繋がりがあろうが、一介の警察署長の権限がFBIを黙らせるほど大きいはずも無いでしょう?

 更に帰ってきたボブとケイスが大して追及もされないまま日常生活に戻るというのも解せない。普通その間の行動など細かく取り調べられるのでは?一応何人も人が死んでいると言うのに、これは甘すぎるんじゃないの? 警察は周辺をきっちり調べるはずでしょう。

 キャラクターについては、ケイスには合格点をあげたいが、ボブに至っては存在感が薄く、読み終わってしばらく経てば忘れてしまうような感じ。ありがちなストーリー、ちょっとした謎は行間から予測可能。まあミステリじゃないからそれはいいけど。何よりも警察やFBIが無能に描かれすぎ。

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