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先月(2017年2月)

ケイッターさんのレビュー一覧

投稿者:ケイッター

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本背の眼

2005/01/23 13:47

体験できるという喜び

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この小説は、昨今私の抱えていたある疑問を解決してくれた。
ミステリー、ホラーファンの端くれとして、その系統の文学賞受賞作はひととおり読むようにしている。しかしながらここ数年、受賞作の中に“当たり”を見つけることが(私は)できずにいた。もちろん素晴らしい作品は多いのだが、どれも“何か”が足りない気がするのだ。ではその“何か”とはいったい何だったのか……この「背の眼」という小説を読んで、その答えがようやくわかった気がした。
文学賞の受賞作には、ストーリーにインパクトのあるものが多い。しかし、そのインパクトに頼りすぎている小説が、あまりに多いのではないかと思うのだ。“読者をあっと言わせよう”という気負いのみが先行して、一つの物語としての完成度が後回しにされているのではないだろうか。
そこで、第五回ホラーサスペンス大賞の特別賞受賞作である、この「背の眼」。この小説はストーリーのインパクトはもちろん、一つの物語としての圧倒的な完成度を持っている。作者の描く世界の中に、読者がどっぷりと浸かることができる。読み進むうちに、いつしか“読んでいる”ということを忘れ、“体験”している自分がいる。“字面を追って”いたはずの自分が、いつのまにか“情景を見て”いる。ページを捲るスピードは次第に速まり、それにつれて日常が薄らいでゆく。現実が遠のいてゆく。目の前に広がる“世界”の中に、急速に取り込まれてゆく。対峙した“不可解な事件”の中に、有無も言えぬまま呑み込まれてゆく。
この長さの長編小説を、たった二日で読みきってしまった。たぶん、これは初めての経験だろう。

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