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先月(2017年8月)

意地郎さんのレビュー一覧

投稿者:意地郎

1 件中 1 件~ 1 件を表示

傷痍 仕組まれた日本兵

2002/07/05 10:59

映画化切望

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「数社と映画化権交渉進む」と表紙にあるのだが、これを映画にしたら帰還兵・深草栄一郎や刑事・権藤を一体誰が演じきれるのだろうか。
 とある殺人事件から物語は始まる。殺されたルポライター斎藤は鋭利な刃物によってひと刺しされた傷を残し死んでいた。刑事・権藤はその傷から軍刀のかけらが見つかったことから、少し前にフィリピンで発見された旧日本兵・深草栄一郎と何らかの関わりがあるのではないかと推測する。しかし世の中は深草を「生きた英霊」として崇め、所轄内でも権藤の推理など誰も信じようとしなかった。だがどうしても疑いを消し去れない権藤は一人捜査を進め、ある男を捜査線上に見出した。
 終戦から30年経った日本で実際にあった出来事をモチーフに、戦争がいかに私利で遂行されたもので、そして今も戦争によって人生を狂わされた人々が怨念を持って生き続けているかを訴える社会派の作品でありながら、小説としてエンターテインメント性が十分に発揮されている秀作だ。深草と同じ傷痍軍人である権藤が語る戦場のむごたらしさや、深草の持つ鬱屈した情念は、戦争を知らない私にも有り余るほどにリアルに届く。今の私利を露骨に表す政治家に読んでもらいたい。
 結末の意外な展開ぶりはまさに映像向きだ。と思ったら、著者は「カックラキン大放送」や「深夜特急」などを手がけた放送作家だった。映画化の実現が待たれる。
 本当に映画化されたら25年前の渋谷の街をぜひ再現してもらいたい。

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