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先月(2017年8月)

たなちんさんのレビュー一覧

投稿者:たなちん

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本センセイの鞄

2002/05/22 11:31

恋愛の距離感

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

センセイと月子の関係は純愛。70歳を過ぎて、37歳という妙齢の独身女性との恋愛は、熟年男性にとっての夢物語だろう。この話を男性の立場から書けば渡辺淳一の脂っこい小説になってしまうが、月子さんの側から書いたところが、「癒し」になっているのではないか。
 月子さんの中でセンセイへの思いが明確になるのは、高校の同級生だった小島君の誘いがきっかけだった。バツイチの小島君に洒落たバーに誘われ、唇を重ねる。小島君はスーツをばっちり着こなし、会話も自然でさりげない。エスコートぶりはあか抜けている。トレンディ・ドラマに出てくる反町のタイプか。小島君は並んで歩いていて、月子さんの腰のあたりに自然に手を回す。イヤっと拒否できるようなタッチではなく、それでいてぴったり寄り添うことになってしまう絶妙な間合いだ。
 一方のセンセイは、居酒屋のカウンターで隣り合って話をする。お酒を差したり、差されたり、おごったり、おごられたりということはしない。お互い自分の分の酒と肴を頼み、自分の分の勘定を払う。もたれあう関係はない。相手を尊重する距離感がある。センセイは無理強いをせず、月子さんの生き方、スタイルに土足で踏み込まない。雑誌「太陽」の連載小説だったせいか、季節感あふれる描写が多い。それは居酒屋のメニューに表現され、季節の深まりとともに、センセイへの関心が芽生え、月子さんの中で恋愛感情が育っていく。センセイが生臭くないこと、月子さんへの接し方、愛情表現が古風なことが、ピュアな恋愛という性格を強め、女性読者への「癒し」になるのではないか。
 センセイは生臭くないと書いたが、朴念仁ではない。居酒屋で最初に声をかけてきたのはセンセイから。月子さんは途中で先生が何を考えているのかわからなくなるが、ぼくは一貫してセンセイに恋愛感情があったと見ている。

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