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やまざきむひさんのレビュー一覧

投稿者:やまざきむひ

15 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本おじいちゃんの口笛

2002/06/08 10:08

他人同志でも心が通えば美しい物語ができる

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「おじいちゃんがいていいなあ」とうらやましがる親友のベッラを「おれ、おじいちゃんがいっぱいいるところ知ってるから」と老人ホームに連れて行ったウルフ。2人はそこでニルスさんをベッラのおじいちゃんと決めました。グスタフソン氏の庭から失敬してきたキンセンカを差し出し「どうぞ、おれのおじいちゃん!」。
どうやら少しボケが入っていたニルスさんは、「孫が会いに来てくれた」と大喜び。ホームの仲間にも自慢します。2人はコーヒーをおごってもらい、ベッラはちゃっかりおこづかいまでもらって帰宅。そして彼らの老人ホーム通いが始まったのでした。
しかしこれは、ずるい子ども達がボケ老人をだますおはなしではありません。ベッラは、ほんとのおじいちゃんに孫がしてあげたいことを真剣に考え、実行するのです。誕生日(どうやら覚えていなかったので、ベッラが今度の金曜日ということにした)の夜の冒険(グスタフソン氏の庭にしのびこみ、木に上ってサクランボを失敬する)と野外パーティー、バイトしてためたおこづかいで買ったプレゼント。ニルスさんは言うのです。
「おまえみたいな孫がほんとにいたらなあ」
そしてベッラは「おれもおじいちゃんみたいなおじいちゃんがいたらなあ」って。
思わず息をのむセリフでしょ? ニルスさんはボケていたのではなく、ちゃんと知っていたのです。そして彼もまた孫がいたらしてあげたかったことを一生懸命していたのでした。
物語は、ニルスさんが亡くなりお葬式が行われるところまでで終わりです。ラストシーンは微笑みながら泣いてしまうような、そんな場面。一度読むと忘れられないシーンです。
全体を通して15分くらいで読める短いものですが、心が洗われるようなおはなしです。スタルクは、文章のうまい作家であり、それ以上におはなしを作るのがうまい作家です。どうしてこういう物語が作れるのだろうと驚きます。ユーモアのセンスも抜群で、ところどころに茶目っ気たっぷりのいたずらっこだっただろう作家の子ども時代を感じます。他の本もぜひ読んでみてください。「シロクマたちのダンス」「うそつきの天才」「キングの最高の日」などが特に好きです。

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紙の本きつねにょうぼう

2002/06/08 11:12

昔話に命をふきこんだ絵本

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母に置いていかれた子どもの絶望的な目。
子を置いていく母と、母に去られる子と、妻を失う男の悲しみではりさけんばかりの空。

あでやかでなごやかな椿の群生が幸福の絶頂を象徴して、そして物語は急転、悲劇へ。

長谷川摂子の文は、水沢謙一「とんと昔があっだげど」未来社 の中の「狐女房」を下敷きにしていると思われます。形の整った美しい物語で、典型的な昔話です。しかし、子どもをおいていくときに母が歌う切ない歌は、水沢謙一の文章にはありません。文章の書き手が女性であればこそ、この古典に人間の営みの切なさやいとおしさをふきこめたのではないでしょうか。

また、越後の方言で語られるこの昔話につけられた片山健の絵があまりに感動的。すごい絵です。すごい絵本です。ぜひ、原画が見たいものです。

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紙の本カラフル

2002/06/08 10:26

中学生くらいのときに出会いたかった本

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

主人公は前世に大きなあやまちを犯した魂。本来なら消滅し、2度と生まれ変われない運命だった。そこへいい加減な天使が現れて「おめでとうございます、見事抽選にあたりました!」。

再挑戦のチャンスが与えられ、借りものの体でめでたくもない下界生活に。魂の「僕」の修業ステイ先は、中学3年、自殺で10分前に臨終を告げられた小林真の体。奇跡、ということで生き返ったわけだが、前世の記憶をすっかりなくしている上に、新たなホームステイ先の様子がさっぱりわからない。
天使プラプラのガイドで何とかやっていくわけだが、仮の宿と思っているから、思ったことは言うし、やりたいことはやる。小林真の周囲はびっくり。こんなやつだったっけ? 

そのうち「僕」は気付く。小林真自身も、彼を取り巻く友人・家族も、この人はこう、と決めつけられるものではなく、様々な面を——色を——併せ持つことに。自殺の原因が見えてくる。自分をこうだと思いこむあまり、気持ちが縮こまり、身動きできなくなって死んでしまった小林真……。

「僕」は言う。
とりかえしがつかないことばかりなのではなく、お前が早まったんだよ。

さて、この後はお楽しみ、ぜひ読んで感じてください。「カラフル」というタイトルにこめられた作者の思いがうれしい。中高生くらいで読みたかったなあ、と切に思います。

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紙の本きつねの窓

2002/06/09 11:29

あなたのなくしものは何ですか?

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

こぎつねを追ってききょうの野原に迷い込んだ若者が、ききょうのそめものや(実はこぎつね)で指を青く染めてもらうという物語です。
両手の親指と人差し指を青く染め、その指で窓を作って見ると、もう2度と見られないものが見えるのです。

鉄砲でうたれて死んだこぎつねのおかあさん。
(多分戦火で)もうなくなってしまった若者の生家。
あちらの世界へ旅立ってしまったいとしいあの娘……。

家に帰り、いつもの習慣でうっかり手を洗ってしまい、2度と見られなくなってしまったというお話です。

夏から秋にうつりゆく季節に読むと、心がきらきらしたつゆをポツポツ落としながら向こうへ飛んでいくみたいな感じがします。自分のものなのに追いかけても届かない。

これって大人のための絵本じゃないかな。いろんな忘れ物をしてきた人達のための。

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紙の本ぎょうざつくったの

2002/06/07 23:31

読者をひきずりこむ絵本。おそるべし、きむらよしおパワー!

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きむらよしおの濃い絵を見て敬遠してしまうのは早過ぎ。これは子ども達だけでギョーザを作る話ですが、とにかくパワフル。
ズウちゃんを先生代わりに「食べたいなら作っちゃおう」というところはリッパ。しかし、良くも悪くも子どもである彼らは、自分の気持ちに正直で、皮に包んだぎょうざを見て「まずそう」「きもちわるう」……「ぼく もうかえる」。
この絵本を読んでいる大人はここで吹き出すけれど、この家に住むウナちゃんにとっては一大事。「かえったら あか〜ん」「かたづけなあかん」
ところがズウちゃんは「そんなん じぶんでやったらええやろ」。
泣き出しそうな気持ちをぐぐっとこらえるウナちゃんに共感できた時、自分の子どものときの感情をまざまざと思い出せるはずです。これがこの作者のすごいところ。
ラストは、帰ってきた両親のあったかいバックアップで「みんなでつくったぎょうざはとってもうまかった」となります。——ああ、こんな両親のもとで育ち直したかった。
表・裏の見返し部分に顔遊びのおまけつき。作者の思いがこめられた絵本です。読んだ後、子どもとひとしきり顔遊びをし、次の日、子どもに手伝わせてぎょうざを80個も作ってしまった。

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子どもの言うことを信じてあげなくっちゃ

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「バーニンガムおじさんは子どもの味方だ」という赤木かん子さんの言葉を「なるほど!」と実感した本。
ライオンに襲われたり、高波にさらわれそうになったりで毎回遅刻してしまうジョンに、先生は
「このあたりにはそんなものはいない。『もううそはつきません』と300回書きなさい」
なんて言うのです。ところがラスト、巨大ゴリラにつかまって助けを求める先生に
「このあたりにはそんなゴリラはいませんよ、先生」
と言って立ち去るジョン。わー、かっこいい。
「(おはなし会の読み聞かせで)学校で読むのは勇気が要るよね」という声もあるんだけどね、読んじゃった。ははは。

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紙の本こんとあき

2002/06/09 12:13

優しいのに力強い絵本

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小さい女の子がぬいぐるみをどんなに大切に思うものか、そしてぬいぐるみが口をきいたり歩いたりすることが子どもにとってどんなに自然なことかがよくわかる。
有無をいわさず読み手をひきずりこむ、そんな力がこの優しい絵本のどこにあるのだろうと思う。
子ども達はあきちゃんに等身大の自分を感じ、そして大人は小さい自分をはっきりと感じる。それはもうなつかしいとかいうものじゃなくて、小さいときの自分の心持ちをありありと感じることができる。
本当に林明子さんはすごい人だ。こんな力強い絵本に会うと、ただもう敬服するしかない。

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紙の本あのときすきになったよ

2002/06/08 10:43

子ども時代に恥ずかしいことをやらかしたことのない人は、読んでもわからない

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「きくちまりか」には「しっこさん」というあだ名がついている。教室でおもらしばかりしているからだった。
ちっとも好きじゃなかったのに、「わたし」はいつから好きになったのだろう。

まことが牛乳入れて金魚を死なせたとき、しっこさんは「ごめんですめばけいさつはいらないよ」と言って先生に叱られた。
「わたし」が熱をだして休んだとき、しっこさんは手紙を家に届けてくれた。

「わたし」が、どうしてもどうしてもがまんできず、教室でおもらししてしまったとき、しっこさんは後ろからあじさいの花瓶の水をぶちまけ、「わたし」の足元のみずたまりをざーっと流した。先生に叱られて廊下に立たされたけど、一言もしゃべらなかった。

読んでいてうれしくて力がわいてくる絵本。大人でもなかなかできない心の使い方を、子どもの目線から子どもの感じ方で描ききっているからだろうか。
飯野和好の絵は、人によって好き嫌いがあるようだけれど、でも、この物語はこの画家の絵でなくてはだめだ、という気がする。みごとなデュエットだと思う。

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紙の本ねえ、どれがいい?

2002/06/07 17:00

この本を介して多くの家庭で展開される団欒の場を思うとき、バーニンガムさんのすばらしさを感じます

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「二千円でトゲのあるいばらにとびこむのと、一万円で死んだカエルをのみこむのと、二万円でお化けやしきにとまるのと、どれがいい?」……なんて聞かれたら、もう、子どもも大人も夢中になってどっちにしようか考え始めちゃう。
私はあちこちの学校におはなしをしに行きますが、ある学校にバーニンガムの本を大量に持ち込んだことがありました。そしたら、おはなし会が終わった後、担任の先生がその場にすわりこんでこの本を読み始めたのです。ご自分の興味で広げたわけですが、たちまち子供たちが群がり、先生にくっついて「ぼくこれ」「わたしはこっち」「おれ、どっちもやだー」。
なんてすてきな光景でしょう。後片づけをしながら横目でチラチラ見ていた私は、ただただ感動していました。

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紙の本ぶな森のなかまたち

2002/06/09 11:52

自分に誇りをもつことを教えてくれる本

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「からっぽの秋」が来た。リス達はみなおなかぺこぺこ。
長老りすがキッキに命じたのは、密かに蓄えたたくさんの木の実を、他のリス達にみつからないようにうめること。それは、森と森に住む動物達とに交わされた、古い大切な約束事であった。

ひもじい思いはキッキとて同じこと。木の実をほおばっても食べてはいけない、そのつらさ。思わず涙がこぼれるキッキであったが、つらいのはそれで終わりではなかった。

キッキが長老りすのひいきで木の実を一人占めして食べている、とウワサがたつ。本当のことを誰にも言えないために友達がいなくなり、キッキはひとりぼっちになってしまった。やせてふらふらになり、わずかなコケをかじりとって食べながら、おそろしいキツネやイタチやヘビの住処へ行って木の実を植え続けるキッキ。

誰にもわかってもらえずにひとりぼっちで務めを果たすことの尊さ・気高さ・孤独感を読者に伝える秀作。

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紙の本おじいちゃん

2002/06/07 16:50

もう会えないなつかしい人がいますか?

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感性をとぎすまして、おじいちゃんと孫娘の、妙に会話が食い違う場面を1つ1つ味わってみてください。
生活のどの場面にもいつも当たり前にいてくれたおじいちゃんを感じてください。
ラストシーンのからっぽの椅子は、この子の胸にぽっかりあいた穴のよう。そこを吹き抜ける風が絵本の冒頭から始まる場面をもう一度たどらせるはずです。
子どもは子どもなりの、そして大人は大人なりの感じ方で読める本です。

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紙の本ことしさいごのおきゃくさま

2002/06/09 11:36

あたたかい絵本

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晩秋、そろそろ冬支度、という山奥の宿屋に、夜、客があった。
お母さんと幼い息子。宿屋のおじいさんとおばあさんは精一杯のもてなしをする。ところがどうもその親子はきつねらしかった。
いろんな場面でそれとわかるのだが、おじいさんもおばあさんも最後までだまされたふりをする。翌日、親子が去った後でおじいさんとおばあさんはうれしそうに笑い合うのだった。

おじいさんとおばあさんのゆったりした優しさがにじみでるような絵本。作者の夏目さんと名倉さんは姉妹だそう。あたたかい気持ちがこめられ、ていねいに作られた作品。

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紙の本ガンピーさんのふなあそび

2002/06/07 16:38

こんな人が親だったらなあって思うんだろうなあ

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「ガンピーさん、ぼくも乗せてって」
「いいとも。でも○○するんじゃないよ」
子ども達&動物達がガンピーさんの舟に乗りこみます。案の定、やらない約束の○○を全部やって舟はひっくりかえり、みんなまとめて川にドボン。
でもね、この人は怒らないのです。いっしょに歩いて家に戻り、お茶とお菓子をごちそうする。
「じゃ、さようなら。またいつか乗りにおいでよ」
この本を読んでもらう子ども達はきっとここでほっとするのでしょうね。そして大人もまたふっと涙ぐんだりして。
「子どもをガミガミ叱ってばかりいてはダメなんだわ。こんなひどい事態をも楽しめる心のゆとりを持たなくては」
まあ、現実には無理だけど。でもしばしそんな気持ちになれるんですよ。

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いちょうやしきの三郎猫

2002/06/09 11:46

大人にこそ読んでほしい絵本

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飼い猫の三郎がいなくなった。
麻美は三郎を、大きないちょうの木のある屋敷で見つける。三郎猫はそこで絵を描いていた。
「三郎、いますぐ帰るわよ。いうこときかないとごはんあげないから」
という麻美に、
「いっときますが、ごはんをくれなくてもけっこうです。ぼくは麻美ちゃんがいなくてもへいきです。」
と思いがけない返事。

屋敷でいっしょに暮らす清次郎と将来の夢を語り合う三郎。絵を通して麻美が初めて見た三郎猫の世界。麻美は思いを断ち、帰ることにした。大切なものを手ばなす切なさ。いとしい思いを心のうちにとじこめる苦しさ。相手の成長を願い、支える心が愛である、というメッセージか。

1年後、三郎猫からギャラリーとコーヒー屋「いちょう亭」オープンのハガキが届く。
『麻美は胸がほわっとして、それから、じん、となりました。』
読み手に同じ感動を引き起こすだろう。いちょうの黄色が美しい絵である。

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紙の本コートニー

2002/06/07 16:45

こんな友達(犬だけど)に会いたいな

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「血統書付きの犬を」とこだわる両親を無視して、年老いた雑種のよぼよぼ犬を野犬収容所から連れてきた子ども達に乾杯!
ところが、このコートニーはスーパー犬でした。料理は作るし、ヴァイオリンも弾く、ジャグリングも得意、火事のときは人命救助。でもある日突然いなくなって……。
「弱く力のないものが実はそうでなかった」というどんでん返しは、バーニンガムさんのお得意。姿を消したコートニーがこっそり子ども達を助けてくれるという場面にはジーンとします。「見えなくても守られている」という安心感でしょうか。
どんでん返しの通快感は次の本でもどうぞ。
「ずどんといっぱつ すていぬシンプだいかつやく」
渡辺茂男訳 童話館出版
「アボカド・ベイビー」青山南訳 ほるぷ出版
「はたらくうまのハンバートとロンドン市長さんのはなし」
   じんぐうてるお訳 童話館出版
「ボルカ」きじまはじめ訳 ほるぷ出版

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