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先月(2017年1月)

とおるさんのレビュー一覧

投稿者:とおる

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本愛してる

2003/01/20 05:29

憶えていれば、大丈夫なのだと思う。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 憶えていれば、大丈夫なのだと思う。
 この一文から続く半ページ分くらいの文章を、完全に暗記しています。
 初めて読んだのは二十一歳のときでした。どう考えても泣くような話ではないですし、連作短編なので一つ一つの話にはストーリーと呼べるような筋もありません。ただずっと、読みながら泣いていました。
 悲しかったのではないと思います。ひどくありふれた言葉を使わせてもらえば、感動したのです。ストーリーや、登場人物への感情移入。そういうのではなくて、言葉に、言葉そのものに私は泣いたのだと思います。

 憶えていれば、大丈夫なのだと思う。触れた人やものに対する関心さえ失わずにいれば、少なくとも憶えていることはできる。
 あったこと全て、思ったこと全て、出会った人の全て。
 一つ一つの風景、一つ一つの表情を、だから私は憶えていようと思うのだ。

 鷺沢さんのエッセイで、本を抱いて眠ったとても大切な本について書かれたものがあります。その本に出会ったことで、今までにあった全ての嫌なことを帳消しにしてもいいと思い、だからこそ私もそう思ってもらえるような本を書く義務があるのだと、そのエッセイには書いてありました。
 この書評は誰かにこの本を読んでもらいたくて書いたのではありません。
 おそらく会う機会はないであろう鷺沢さんにお礼がしたくて、書くことにしました。ファンレターを書いたりする習慣もないので。恥ずかしいですし。
 
 鷺沢萠様。『愛してる』を読んで、この本に出会えて、今までにあった全ての嫌なことを帳消しにしました。二十歳を過ぎた大の男がこの本を枕元に置いて、本を見つめながら眠りました。自分勝手なお礼ですが、受け取ってもらえると幸いです。
 『愛してる』を書いてくれて、ありがとうございます。
 これからもずっと、この本は私の大切なものです。

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