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影山 師史さんのレビュー一覧

投稿者:影山 師史

56 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本新約聖書外典

2002/07/30 01:02

ヨーロッパ理解のために

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 例えば美術館でキリスト教絵画を見ている時、おかしいと思ったことはないだろうか。聖書の中に記述されていないような場面や人物がそのキャンバスに配されているのである。これは、画家の想像とかそういった物ではなく、実はキリスト教の正典から外されている外典偽典の情景なのである。
 本書ではその様に我々日本人にはいまいちなじみのない新約外典が訳されている。私はこの中で「トマスによるイエスの幼時物語」と「パウロの黙示録」が非常に印象に残った。前者は、イエスの子供の頃の話であり、イエスにまつわる伝説が物語として軽快に書かれておりとても面白かった。後者は「ヨハネの黙示録」とは一味違った物で、これは比較しながら読んでみるとても面白いと思った。
 本書は、訳の他に短いながらアポクリファ(外典)の解説や本書所収のものの解説、新約外典の一覧表など、資料的にも結構使える物であると思う。西洋思想の前提条件として存在するような物であるから、比較的手に入りやすい文庫でこのような本が出るのはとても喜ばしい限りである。

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紙の本はじめてのラテン語

2002/07/31 23:21

ラテン語に親しむために

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書ではラテン語の基本的な文法が解説されている。しかし、例文も少なく長文もないので、これだけでラテン語の読解能力を得ようと思うのは難しい。しかし、この本はラテン語に親しめるような形で書かれているので、はじめに読んでラテン語とはどのようなものであるのかを知るのには非常によい。2冊だけであるが、参考書も挙げられているので、この本を読んだ後、それらの本にあたり実際にラテン語を読むといった練習をすると良いと思う。
 ラテン語の書籍としては手に入れやすいので、ラテン語に少し興味ある程度の人もそれがどのようなものか知るために入手してみるのも良いと思う。

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紙の本老子・荘子

2002/07/30 06:35

老荘思想の正統派解説書

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書は人類の知的遺産として同社から発行されていたものを文庫化したものである。老子と荘子の思想の全体像を描くと共に、後世への影響という点に関しても書かれている。特に中国仏教(浄土宗、禅宗)の浄土宗に関する記述はとても面白かった。私自身、老荘思想と禅宗の関係という点では、禅語録などに老子や荘子の言葉からの抜粋(胡蝶の夢とか)があることから意識していたが、浄土宗と老荘思想の関係の関係は余り意識したことがなかったから、本書のその部分はとても興味深く読むことができた。老子と荘子自体から重要部分は大方抜粋されているし、内容自体も分かり易く書いてあることから、老荘思想の解説書としては一番使えると思う。

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紙の本旧約聖書外典 下

2002/07/30 09:32

旧約外典の特に思想的な部分が問題になっている篇達

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書は旧約聖書には含まれていない旧約外典のうち、いくつかを訳出したものである。この下巻では、その内の5篇とその解説が収められている。上巻が、歴史的な篇が多かったのに比べこの下巻では、思想的な部分が問題になっている篇が多い。
 私の好みからいえば、この講談社文芸文庫の旧約外典の上下巻の中では、この下巻に収められている諸篇の方がとても興味深かった。例えば、第四エズラ書の天使アリエルとエズラとの対話や創造の意味についての問いやエノク書の光景など、第四エズラ書の方は旧約聖書とその解釈についてとても面白いし、エノク書に登場する光景などは、ゾロアスター教などの終末説などと比べてみても非常に面白いと思う。どっちにせよこれらの篇はユダヤ教のみならずキリスト教にも、特に原始キリスト教などにも多大な影響を与えたものである。

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イスラーム理解の最良の書

6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この本は講演の記録であるから口語体で非常に分かりやすくイスラーム文化の基本的な構成について書かれている。私が初めてこの本を手に取った時、イスラームというものがどうゆうものであるのかと言うことに関して全く知らなかった。しかし、この本は予備知識なしに読んでも非常に分かり易かった。イスラームにおいて政治と宗教が一体であるということ、コーラン解釈について、スンニー派とシーア派の違いとその原因など、この本を読むことによって、最近のイスラーム社会の問題点などの原因などが少し理解できるようになった。イスラームについて知りたい人はこの本からはいると良いと思う。

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紙の本旧約聖書外典 上

2002/07/30 09:17

旧約外典の特に歴史に関係する書達

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書は旧約聖書には含まれていない旧約外典のうち、いくつかを訳出したものである。この上巻では、その内の5篇と旧約聖書の正典と外典に関する簡単な解説とその5篇の解説が収められている。
私がこの5篇の中で特に興味を引かれたのは、外典の中でも特に有名な「ペン・シラ」である。これは、本書の下巻に収められている「ソロモンの知恵」の様な格言集で詩のような美しさを持っている。そして、その中は、旧約聖書の内容に関する言及や生活訓などが雑然と並べられている。これはどれも断片的ではあるが旧約聖書を育んだユダヤの土壌を体感するのには非常に役立つ。そして、この「ペン・シラ」の中で私が特にお気に入りを挙げるならば「自然と歴史に現れた神の栄光」の部分が面白いと思う。

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紙の本神道事典 縮刷版

2002/07/30 01:37

概説書として使える事典

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書は、弘文堂の事典シリーズの縮刷版の事典である。この本は普通の事典として使えるだけではなく、読める事典として非常に役に立つ。そもそも、神道関係の文献は概説書であっても非常に高価なものが多い。しかし、この事典であれば、概説書としても使えるように構成されているため神道全般にわたって広範に知識を得ることができ非常にお得である。それに付録もとても充実しており、参考資料として結構使える。この本と、弘文堂の日本宗教事典を持っていれば、日本の仏教以外の宗教に関しては全体がカバーできる。しかし、欠点もある。それは、読める事典を意識しているため、事典としては非常に引きにくくなっていることである。しかし、それを補って余りあるほどにいい本である。私自身、会う人会う人にこの事典を薦めている。

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紙の本道徳の系譜

2002/07/31 21:44

ニーチェのルサンチマンから見る伝統

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この本はニーチェがルサンチマン(怨恨感情)という視点から、当時の伝統といわれるものに対して、特にキリスト教道徳に批判を加えた書。当時は、思想のターニングポイントになるまでも大きな影響を与えたニーチェの哲学も、この本を現代人の感覚で読んでみると、単純に納得できる所が結構ある。
 私がこの本を読んでいて、特に面白いと思ったのは、ニーチェが哲学者と結婚とか哲学者の一般的な性質を書いた所である。ここでは、過去の偉大な哲学者とは結婚をせず彼らは、結婚した哲学者は喜劇ものであると考えているといったこととか、哲学者の禁欲主義的理想を皮肉と共に批判する。これは結構うなずける点もありこの哲学者の見方は、とても面白い。
 この本はニーチェの著作を初めて読む場合でもそのルサンチマンを理解できれば、とても読みやすい本である。

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紙の本閨房哲学

2002/07/30 12:02

サド候の道徳講義

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 内容は対話の形になっている。その中の登場人物は放蕩者の哲学を語るのである。私はサド候の著作が好きで、このマルキ・ド・サドコレクションはほとんど読んでいる。そしてそのマルキ・ド・サドコレクションの中で私は、この『閨房哲学』が一番好きである。『悪徳の栄え』や『ソドム百二十日』の繰り返しも面白いが、サドの哲学的な部分を表に出してきた『閨房哲学』が私にとってはサド像が描きやすいから好きなのである。
 一般的にはサド候はサディズムの語源となったということで加虐趣味的な著作であると思われがちだが、私は、サド候の小説はその道徳に対する強い執着とそれを利用し快楽を得ようとする登場人物の傾向などから考えても、その書いてある内容を逆転させて道徳小説として読んでいる。なぜならそこにあるどれもが、道徳を前提としなければ得られない類の快楽であるからである。だから、その道徳を前提としそれを否定するような言動に直接焦点を当てたこの『閨房哲学』がサド理解に非常に重要になってくると思うのである。

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紙の本武器と防具 中国編

2002/07/31 23:53

シリーズの特性を生かした中国の古代兵器のカタログ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この本は、Truth in fantasy の一冊であるが、絵や図が多いこのシリーズの特徴にこの本は非常に合うものであった。この本では中国の武器や防具や攻城兵器などが図説されている。そもそも、中国の武器というものに関して細かい知識を得る機会があまりないので、中国の兵器の歴史的変容という点から見てもその構造という点から見ても非常に面白いものになっている。特に私はこの本を読んで鉄砲が倭寇が絡んで日本に入ってきたということを初めて知った。それに、攻城兵器の部分では、『墨子』の理解に非常に役に立つのではないかと思った。

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紙の本インド仏教史 上巻

2002/07/31 23:28

使えるインド仏教史

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この本は少し古いもののインド仏教史に関して、非常に分かり易く詳しく書かれているので、仏教理解に非常に役に立つ。それに注に付け加えそれぞれに参考書が書かれているのでとても便利である。それに、教理に関する説明も多いので、外面的な歴史のみならず思想史としても読むことができる。上巻では原始仏教から初期の大乗仏教までが書かれている。

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紙の本日本の茶書 2

2002/07/31 22:29

茶道の歴史的な展開について知るのに非常に有用な本

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この本は日本に於ける茶に関する歴史的著作を集めて収めている。2には、茶話指月集、梅山種茶譜略、青湾茶話(煎茶仕用集)、清風瑣言、茶道訓・茶事掟、煎茶早指南、煎茶訣(木石居煎茶訣)坤、喫茶弁、茶湯一会集、又玄夜話抜粋、おらが茶の湯、と日本の『茶書』略年表がついている。1もそうだがそれら全てが資料として非常に便利であり、日本の『茶書』略年表も結構有用である。
 私は今では割と作法などが関係なく飲まれている煎茶について、その道具や作法について書かれている煎茶早指南がとても面白かった。

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紙の本荒野のおおかみ

2002/07/31 21:29

私的にはヘッセ最高の作品

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この本は昔、ヒッピーのバイブルとも呼ばれた本で、「荒野のおおかみ」と呼ばれた社会的ではない孤高のハリーという男を主人公とし幻想と現実の入り乱れた世界を描いている。私はこの本が数あるヘッセの著作の中で一番好きである。ハリーは自身の内面におおかみという分裂症的な存在を持つ。私が、はじめてこの本を読んだのは、高校時代であるから当時、このハリーに自分を投影しとてものめり込んで何度も読んだ覚えがある。同じヘッセの後期の作品で人に聞く所によると良いという話の『ガラス玉演戯』はなかなか手に入らなかったのでまだ読んでないが、この作品は、ヘッセの著作の中では、特異な構造と性質を持っていると思う。

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魔術の実際を知りたい人に

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書は、黄金の夜明け魔術全書の下巻になるが、五芒星儀式や四大元素武器などの諸儀式について書かれており、巻末には、訳者解説として、本書に関する簡単な解説と関係者紹介として、黄金の夜明け団の関係者に関して簡単な説明がされている。そして、それと訳語/用語解説も付けられている。これがあることによってある程度は原書に頼らなくても良くなくなると思う。全体的に見て、訳者解説が結構役に立つだろうと思う。

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紙の本チベット密教

2002/07/31 07:55

チベット密教最良の入門書

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書では、歴史篇と修行篇に分けチベット密教に関して、分かり易い解説がなされている。チベット密教自体、新興宗教の教理に利用されるなどしているため、誤解を受けて人々に理解されていることがある。本書はその様な誤解に対して、実際のチベット密教とはどういったものなのかをその全体像を描くといった意図を持って書かれている。特に、歴史篇はチベット密教の成り立ちと意味を問ううえで非常に良い。修行篇では各派に分けてその修法の内容をその教理に少し触れながら簡単に紹介している。この修行篇を読むだけでもチベット密教が仏教上のどのような位置に立っているかを理解できると思う。それに、巻末の読書案内は、チベット密教をより深く知ろうとする上で非常に大きな力になってくれると思う。
 本書は、新書ながらもチベット密教に関して歴史的背景を含めその概観の正しい知識を得られるから、チベット密教最良の入門書といえるであろう。

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