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荒崎塔(フリーライター)さんのレビュー一覧

投稿者:荒崎塔(フリーライター)

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本噂の娘

2002/07/30 08:26

よじれているからこそ、記憶に惹かれる

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商店街の菓子屋のテント地の軒の描写から始まって、作者の記述はそのまま"私"の回想に入り込み、かと思うと、そのとき"私"の耳に飛び込んできた会話が唐突に引用される。その会話は、何年か前の出来事を背景説明抜きで語ったもので、さらに"私"はそれを聞いて、まったく別の時代のことを思い出しつつ、今晩のごはんは何がいいかといった、目前の話題にも心を奪われているのだ・・・
おもえば、記憶とか、回想とかいったものは、こういった風に脈絡なく、断片的になされるもので、それはしばしば似通った記憶と混じり合ったり、時間が前後してしまったりしていて、どうにもはっきりしたかたちにはならないみたいだ。自分にとっての人生の一大事件にしたって、はっきり焼き付いていると思っていても、細部を思い出そうとすればするほど、はっきりしたところがわかりなくなり、結局そのまま探求をあきらめてしまう。けれど、そういったもやもやとしたところこそ、「記憶」が人を捉えて離さない理由ではないか。
この小説は、そういった記憶というものの不確かさと、不確かであるがゆえに人を引きつけてやまない引力とを、人が記憶をたどるときの、手探りで錯綜した状態のとおりに描き出している。読者自身の回想を誘わずにはいない効能がある(すくなくとも私はそうだった)。
しかし、文体もまたすごい。教科書的に「平明でわかりやすい」、といった類の文章ではないが、記憶をひとつひとつたどる修飾句の連なりと、長い挿入句、主語抜きで飛び込む引用など、この文体でしか書けないという緊迫感に満ちている。小説家の牙をみた思いがした。

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よい教科書はレイアウトから

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ホームページ作成に興味を持って、Dreamweaver/Fireworksを購入し、いくつか教科書を買い求めたものの、そのほとんどが、見開きページにキャプチャー画像をカラーで無頓着にレイアウトし、その周囲に解説をごちゃごちゃと配置(それも色とりどりの印刷で)するという、実に雑然としたものばかりで、正直言ってわたしは、こんな教科書を作って平気でいるような人に教わりたくはないと思ってしまった。
ウェブサイトにアクセスしたユーザーが、ほしい情報がどこにあるのか画面上で目線をうろうろさせるようではいけない、とウェブデザインの教科書には必ず書いてある。ベースラインを決めたり、書式を統一したり、視線をとらえる工夫をほどこせといったことだ。にもかかわらず、ホームページ作成ソフトの教科書の多くが、そういったルールを無視していることはなんとも皮肉なことだ。
しかし、この教科書は違った。カラーページなしで一見地味。しかし、ページレイアウトはしっかり統一されていて、本文なのか、補足情報なのか、参考図表なのかといったことがきちんと正しくわかる。図の横にテキストが入る、いわゆる「回り込み」もなく、"ここは図"、"ここは文章"といったことが正しくわかるので、ページを着実に消化していける。ごちゃごちゃしたレイアウトだと、全部読み切ったのかどうかもわからず不安になってしまうが・・・
「オブジェクト」とか「スライス」とかいう、初心者にとって地獄の専門用語も、順を追って解説してくれるので、怖れずに読み進めることができました。なんとか使いこなせるようになった私は、著者はもちろん、この本のレイアウト担当者にとても感謝したい気持ちです。

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