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じゅんさんのレビュー一覧

投稿者:じゅん

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紙の本海辺のカフカ 上

2002/10/05 22:23

良質の積み木

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

村上春樹の久々の長編である。そして、彼の作品の中では最もエンターテイメント性の高い長編となった。読者は単純にその物語を好きなように楽しめばよいのだ。難しく考えることは、何もない。
その一方で、一部の生真面目な人たちは、この物語を楽しめないに違いない。なぜなら、物語は謎に満ちており、そしてその謎の解答が明示されていないからだ。
もちろんその非明言性は村上春樹の意図するところである。推理小説を読むようなつもりで、最後にはすべてがすっきり解決するようなカタルシスを求める人は、この作品には向いていない。解答は一つではないからだ。
『海辺のカフカ』は良質の積み木だ。ガンダムのプラモデルのように、パーツがあり、説明書があり、完成図があるわけではない。完成図は、それぞれの読者の頭の中にある。従って、当然ながら完成品は一つではない。
このことは、この小説の未熟性を示してはいない。良質の様々な形をした積み木をして「未完成だ」という人はいない。村上春樹は、(おそらく)読者とのコラボレーションを望み、そのための骨格を提示した。その骨格の手触りだけでも文句なく楽しめる。
しかし、もし「お椀山の事件は何だったのだろう」という疑問を持ってしまったら、その答えは自分で見つけなければならない。提示された材料を用い、自分で仮説を作り上げなければいけないのだ。そしてその仮説は、何通りも存在し得る。
正解かどうかの鑑別は簡単、「否定すべき根拠のない仮説は、有効な反証が見つからない限り仮説として機能している」のだ。このルールを犯さない限り、あなたは自由に想像し、楽しむことが許されている。荒唐無稽と思われるような仮説でも、もしその仮説があなたの胸に響けば、それはあなたにとって一つの解答なのだ。もしあなたが創造力と想像力を持ってこの小説を読めば、あなただけの豊穣な小説世界を(人によっては幾種類も)受け取ることができるだろう。

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