サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. Eucharistiaさんのレビュー一覧

Eucharistiaさんのレビュー一覧

投稿者:Eucharistia

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本牧師の仕事

2002/11/10 04:27

時代錯誤も甚だしい

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

まず始めに、書評者は筆者と同じ教団の牧師であることを明記する。

本来一つも星をつけたくないほどの、悪質な書籍である。

体裁は確かに「研究書」然としているが、3000円もの価格で売られているこの紙の束はじつは大変たちのわるい「回顧録」でしかない。このような下らない自己披瀝のためにどれだけの人の尊厳がきずつけられていることだろうか。全体にただよう「牧師一国一城主義」、「教会形成牧師主導主義」、「牧師専制君主制」、細かく挙げればきりがないが、コペルニクス以前の宇宙観ー回りの世界のほうが自分を中心に回っており、自分は自転さえもしていない!ーに基いた前世紀の牧師観、教会観の陳列棚である。こんな本でこれから牧師をめざそうというひとたちが「勉強」するのだとしたら、宗教間、教派間どころか、隣の同じ教派の教会とも、自分の家族や友人たちとも、対等な人間同士として協力してやっていこうという発想のまったくない牧師ができてしまうだろう。ことに牧師の配偶者(=妻)、牧師の家族、子どもについて論じた章には「健常」者礼賛美、優性思想、そして言わずもがなだが性差別の、典型的な例がオンパレードである。

たしかに「宗教法人」としての教会をあつかう章では現在の資料(裁判凡例など)をつかって書かれているので、それがあたかも書籍全体が「今日的」課題を扱っているような印象をあたえるかもしれないが、 是非、巻末の参考文献をさらってみてほしい。体裁よく英語の本がずらりとならんでいるが、それらの英語の書籍の発行年代を見てほしい。1975年以後に発行された本文献は著者が参考としている書籍全体の10%にもみたない。しかもその1975年以降の「新しい」資料にしても、半分近くは教父文書の翻訳であったり、古文書の翻訳出版だ。裁判凡例は現行の宗教法人法などの元でのものでなくてはならないのであまり古いものは見つけ様もないが、それでも70年代から80年代の凡例だ。さらに、1880ー90年代の書籍が堂々と、牧師の妻の章への引用をふくめてあちこちにつかわれている(様々な差別的視点は1880年代出版の書籍でも用いなければバックアップできないということでもあるのだが。時代錯誤的叙述はもさもありなん)。

この、2002年も11月になって、自分の体験を権威づけてしかも商品化するためになんの躊躇いもなく四半世紀からそれ以上(1世紀以上!)昔の書籍の引用をならべて出版ができる「内外で豊かな経験を積んだ」著者はいったい70年代以降、どんな自己研鑽をつまれたのか不思議でならない。これほどの時代錯誤を出版しようというならせめてはっきり「回顧録」として、他人の権威づけをかりずに著者個人として発言の責任全部を引き受けるような叙述をするべきである。

全体としてこの書籍は差別的思考の垂れ流し、公害である。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

1 件中 1 件~ 1 件を表示