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祐作パパさんのレビュー一覧

投稿者:祐作パパ

8 件中 1 件~ 8 件を表示

知識科学を習得した学生が、21世紀の国内産業の企業風土を変革していくことを期待する。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 インターネットが普及した高度情報化社会である現代において、経営不振となり淘汰される企業がある。一方で、安定的な収益を上げ優良企業とされる会社があり、また、優れた企業風土によりノーベル賞受賞者を輩出するような企業もある。
 このような企業業績や企業風土の格差が生じる根本的な要因は何なのだろうか?。経営戦略、財務戦略、ブランド戦略、マーケティング戦略、研究開発、M&A、IT化戦略、競合・市場環境など、さまざまな要素が複雑に作用し結果的に企業業績格差に繋がっていくと推測される。ここで気がつくことは、これら戦略を策定し実行するのはその企業組織に属する人間であり、すなわち、学校教育や書籍などより得られた「形式知」と、過去の経験やノウハウによる「暗黙知」に基づく人間の意志が成すことである、ということである。すなわち、企業業績の格差が生ずる根幹的要因が、実は企業組織の中でいかに「知識/ナレッジ」をマネジメントしていくか、というところに帰着していく可能性があると考える。
 本書は、「知識科学」という分野で現在研究されている数多くの研究テーマについて、その概要を解説したものだ。もちろん、どのテーマもすでに画一的な答えが得られているものではなく、人間の知識、思考、行動という「生もの」を取り扱う現在進行形の学問だ。そのエッセンスでは、IT技術を活用した高度な知識共有/発想支援システムといったものから、元気ある町工場における「匠、職人」の技の醸成や伝承なども「知識科学」という観点から捉えており、興味深い。
 このような学問を習得した学生が企業に入り、徐々にでも国内企業の企業風土を変革していくのを期待するとともに、過去の成功体験や人間関係による意思決定など現実の企業の「泥臭い」体質に彼らが幻滅してしまうことを懸念する。大学では、そういった現実の企業体質が未だ存在する、といった現実も少し見せてやるべきと考える。

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紙の本集積回路工学概論

2003/03/18 11:12

半導体の営業やマーケティングに関わる方にもお勧めします。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 あらゆる電子機器のキーデバイスである半導体集積回路(LSI)は、物理学、化学、電子工学、信頼性工学など広範囲な分野の要素技術が複合することで実現されている。本書は、概要レベルではあるが、この半導体集積回路を開発、製造するために必要な各要素技術をほぼすべて網羅し解説している。

 この種のLSI解説書は数多く出版されているが、本書はまさに今LSI製造メーカで使用されている最新の実用レベルの各要素技術が取り上げられ解説されている、という点で優れる。半導体集積回路技術は、いまだ日々技術革新がなされている分野であり、その解説本もやはり出版年度が新しいものに限る。半導体設計・製造に関わる技術の全体をこの一冊で見渡すことができるので、学生だけでなく、この業界に関わる企業経営層や営業、マーケティング部門の方にもお勧めだ。もちろん、本書はあくまで概論書であるため、各分野のより詳しい技術解説はそれぞれの専門書に拠る事となる。

 本書の著者の一人である大阪大学の谷口教授は、元々は半導体要素プロセス技術の研究に携わっていたが、近年ではアナログ回路設計などにも研究分野を広げ、成果を出してきている。本書は、同氏の半導体技術に関する幅広い見識と業界内での人脈に拠って書き上げられたものと推測することができる。

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紙の本中華人民共和国

2003/06/03 06:37

いまだ「巨象」の実体がつかめない…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 中国に関係する書籍を読むのは、これが二冊目だ。一冊目は、「アジアの世紀が来る」だった。

 「世界の工場」といわれる中国沿岸部の工業化は目覚ましく、日本国内ではそれを「中国の脅威」と言って恐れ、その影響による日本国内産業の空洞化を懸念している。中国での携帯電話の普及台数は2億台を超え、世界一の移動体通信規模だ。沿岸部の富裕層は自家用車を購入し、その子息は国内の大学を卒業した後、欧米のビジネススクールに進学しエグゼクティブを目指している。一方で、内陸部では、電気やテレビも普及していない地域が現存しており貧困にあえいでいる。これらの貧しい地域の若者は沿岸部の工業地帯に出稼ぎし、安価な賃金で就労している。

 中国共産党が政治の実権を掌握しておりその内部は未だに不透明なところが多く、政治情勢も安定しているとは言い難い一方で、経済面では資本主義に基づく成長路線が敷かれ、現在多くの外資を集めるに至っている。また、別の視点では、工業化が進展する一方で、黄河に代表される「水」に関わる大きな問題を抱えている。また他の視点では、国内には石炭や原油資源を豊富に持ち合わせており、日本のような天然資源を持たない国とは一線を画するようにも思える。

 「一人っ子政策」による人口増加抑制策の副作用として、今後年齢別人口分布が極めていびつとなり、今後急速な高齢化社会が間違いなく訪れる。私の知人である中国人は、ほとんど政治に関心を持たない日本の若者に近い存在である一方で、1989年の天安門事件に見られるような改革や真の意味での民主主義に対する熱い想いを持つ人もいるようだ。

 さて、本書は、近代史を含む近年の中華人民共和国を多面的に解説している。その解説は、可能な限り著者の私見を排除し客観的な解説となるよう配慮されている。よって、まず「生」に近い中国の事実を知るのに適していると思われる。読後に判った事は、中国という国は極めて多くの顔を持っているのだろう、ということである。よって、少なくとも現時点において、中国はこういう国だ、という断定的なことを言うことは慎まなければならない。そういう多面的な中国をより深く知るために、次は「中華人民共和国史」を読んでみよう。

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早稲田大学世界への飛翔

2003/05/10 06:32

生き残りを賭けた「教育サービス業」の戦いが始まる

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 国立大学の独立行政法人化、さらに少子化問題の深刻化などを背景に、私立大学の経営環境は厳しさを増している。長引く不況の影響により体力の無い企業が淘汰されていく中、大学とて例外ではない。このような構造的問題を抱える現在の日本において存続し発展し続けていくために、大学はどのような戦略で永続し、またどのように社会に対して貢献していくべきか。

 本書は、「私学の雄」とも言われる早稲田大学が、現在の社会環境による危機感をいち早く感知し、それを打破していくための「教育サービス業」としての経営戦略と中期ビジョンを示したものである。早稲田大学は2007年に創立125周年を迎えるのを機に、「グローカル・ユニバーシティへ、第二の建学」というユニバーシティ・アイデンティティを掲げており、本書ではその具体的な大学変革へのロードマップを提示している。その戦略の3つの柱は、「アジア地域のハブ大学を標榜した国際化」、「社会人再教育を含むプロフェッショナル人材創出拠点への変貌と実学主義」、そして「教養と倫理観の高い国際人育成に向けた知の総合化」である。すなわち、早稲田は今後、専門性の高い差別化人材を創出する国内戦略を取るとともに、広く海外の学生を受け入れるためのインフラも整備し国際大学化する、と言っている。これは、企業で例えれば「ソニー」に近い戦略だ。

 この早稲田の戦略が成功するのかどうかは定かではないが、少なくとも本書により自らの進む道を明確に指し示し、自身のユニバーシティ・ブランド構築を試みた。その戦略は、例えば他の国内有力大学と一線を画するものなのかどうかは今のところわからない。教育サービス業界といえども、弱肉強食の世界であることは間違いない。他の大学が今後どのような将来ビジョンや生き残り戦略を示してくるのか、これからも見続けていきたい。

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「研究」と「開発」の違いについて理解を深めたい企業研究者、技術者、その予備軍である理工系大学生に一読をお勧めする

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 本書は、企業における経済行為としての研究開発のあり方について論じたものである。

 まず本書では、研究開発行為に内在する二つの側面について述べている。すなわち、純粋な新知見の発見という学術的な目的のための研究と、最終的な経済的利益を目的とする研究である。そして、本書では、研究と技術に関する歴史的な背景や現代の動向も含め、産業界および大学における研究開発の価値体系について理論的に解説している。この価値体系の明確化により、企業における研究開発の目的は「経済行為、すなわち、金儲け」であると定義している。そして、現代における産業構造と研究開発の関係について、日本産業界として真摯に考えていかなければならない多くの命題を投げかけている。

 その論理の中で見出されるものは、「サイエンスとアントルプルヌールシップの結合による新たな価値の創造」であり、「中央研究所の終焉」であり、また、シュムペーターにより提唱された「新結合、イノベーション」である。本書を通読することにより、多くの企業研究者や技術者が日頃案じている企業内における研究開発行為の矛盾点が少しは明らかになるだろう。

 本書の著者である東京大学教授の西村吉雄氏は、日経BP社にて主にエレクトロニクス関連の業界専門誌の編集に長く携わってきており、マスコミの立場で日本の産業界を客観的に見てきた人物だ。その氏の著述である本書は、あたかも大学院生の終了論文と見まごうほど多くの参考文献を丁寧に出典引用しており、すでに公知となった事実や見解と氏の見解とを明確に区別し論じている。その几帳面な執筆スタイルは、理工系出身である本評者から見ると非常に読みやすく、かつ、清々しい。

 残念な点は、本書では大学および産業界における研究活動に関する多くの現状の問題点を指摘しているが、それらに対して産官学それぞれが何をどう改革していくべきか、という点での著者の意見があまり述べられていない点である。善意に解釈すれば、本書は西村氏が国内の産業界、大学、そして行政のそれぞれに対して投げかけた大きな命題であり、本書は産官学のそれぞれが今後この答えを模索するために議論を重ねるためのトリガーであると捉えることができる。

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通信自由化と通信料金の低価格化は、単純に喜んでよいことなのか。

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 近年日本国内で起きている通信の自由化/規制緩和と、それを受けて参入してきたADSL接続業者による通信価格破壊により、最終的に消費者にどのような恩恵もしくは損害がもたらされるのか、が理解できる。
 日本政府主導で推進されたIT化戦略が結末は、金融業界で起こった結末と同じ構図だ。すなわち、通信自由化により通信料金での収益を上げられなくなったNTTには、最終的には国民の税金投入による救済措置をとらざるを得ない状況になることが予測される。なぜなら、政府は公共性の高い電話電信インフラを運営するNTTをつぶすことができないからだ。通信破壊で誰が笑うのか? 日本の産業を支えてきたNTTおよび電々ファミリ企業は苦境に立たされ、血税を投入される我々消費者も泣かされる。笑うのは、株式上場でキャピタルゲインを得るADSLベンチャー経営者とIP網バックボーン装置を牛耳るシスコはじめ米国通信機器メーカだ。
 この本は、まさに現在国内で起こっている通信崩壊の現実を、まるでフィクションの小説のように読みやすく書いている。しかし、その内容を現実のものとして理解するにつれ、現在のデフレ経済の大きな要因を通信業界に見ることができ、現金融財政担当大臣が推進したIT戦略が真に「国益」に繋がる政策であったのかどうか、あらためて考えさせられる。

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企業経営層の技術マネジメント能力向上が、日本製造産業復活の鍵か…?

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 本書は、MOT(技術経営学あるいはテクノロジ・マネジメント)に関する解説書である。
 なぜ、今MOTなのか? 日本の産業界は「失われた10年」を経験した。1980年代後半の日本製造業全盛の時代は終わり、自動車など一部の産業を除いて今また米国産業が復活し日本企業を圧倒している。また、中国が世界の工場と化し、国内製造業の空洞化が懸念されている。なぜ、こうなったのか? 研究開発投資効果の低迷、産学連携による産業/新技術創出の欠落、生産工場・ロジステックスの相対的競争力低下など指摘されている。その原因は、一次的な見方では、欧米に対する日本の技術力自体の相対的弱体化ということができる。しかし、背景にある根本的問題は、企業経営層の技術マネジメント能力の不足なのではないか? 国内製造業の経営層は過去10年の間、米国MBA流のビジネス戦略策定手法に目を奪われ、例えば製造業において最も重要な「時代を先取りし、利益を創出する新技術をいかに育成し創出するか」という目的を達成するための「実学」としての技術経営学の思考や発送が欠落していたのではないか?
 本書は、基本的な解説レベルではあるが、商品開発、研究開発、生産/工場、ロジスティックス、国際戦略、財務など関する技術マネジメントのエッセンスが記されており、製造業の管理職層に対し、本来強力にマネジメントするべきテクニカル・イシューについての「気づき」を与えてくれる。
 本書の著者らは、2003年度より早稲田大学経営専門大学院でMOT修士課程をスタートさせる。九州大学、芝浦工業大学でも同様のMOT修士課程が始まる。2004年度以降は、東京大学、同志社大学を始めとする多くの大学で同様の過程が開設される模様だ。また、この2003年3月に、経済産業省は産官学連携の新しい仕組みとしてMOTコンソーシアムをスタートさせた。国内の大学は21世紀始めの今、MOTの重要性に気が付き動き始めた。この動きを、国内製造業の経営層は注目するべき、と考える。

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日本の民生電子機器産業の救世主は、テレマティクスかも…

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パソコンおよび携帯電話需要の成長が止まりつつあり、電子機器セットメーカは次なるアプリケーションを模索している。家電をネットワークでつないだ「ネット家電」とか「ホームサーバ」などというものが提案され商品化開発が進められているが、このように高度化された家電が本当に一般消費者に受け入れられ大きな市場を創出するのか、は定かではない。

 本書は、社会生活上の必需品のひとつである自動車を情報通信技術により高度化する「テレマティスク」の技術動向とその技術を応用した各種サービス、そして、現在技術開発に携わる企業や大学の最新の取り組みが広く紹介されている。テレマティスクにより、将来どのような自動車に関わるサービスが創出され、どのような関連産業/市場が生まれる可能性があるか、が本書より推測できる。

 本書は、日本ヒューレットパッカード社のマーケティング部門にてテレマティクスを事業として推進している第一線の企業人により書かれたものであるが、結果的に同社の宣伝効果の色彩が強い内容となってしまっており、産業全体を客観的に見た解説になっていない点が残念だ。

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