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みやこさんのレビュー一覧

投稿者:みやこ

3 件中 1 件~ 3 件を表示

自分の姿を見ている気がした

11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

バラエティ番組などにもよく出演しているリリー・フランキーさん。
淡々とあまり表情を変えずに変な発言をする人、という印象があります。
エッセイなども今まで色々出版していて、どれも面白いのだけれど、読んでいて「この人はマジメに生きてるんだろうか、人生ふざけっぱなしなのでは?」と思ってました(失礼!)。
でも、この「東京タワー 〜オカンと僕と、時々、オトン」を読んだら、なぜリリーさんがああいうスタンスでいられるのか少しわかったような気がします。
子どもにとって、“お母さん”という存在は、とても大切なもの。
お母さんが守ってくれるから、安心して“子どもらしく”していることができるのだと、私は思っています。
リリーさんのお母さんは、明るくてやさしくて、とても強い人だったんですね。
お父さんが、“家族のお父さんとしての役割”を果たさない家だからこそ、自分の力でリリーさんを守ろうとしたのでしょう。
「お母さんとずっと一緒にいると、負担を増やしてしまうのでは」
そう考えて、東京に出る決意をしたリリーさんですが、学費や生活費はお母さんに頼っているわけですから、実際は余計に負担を増やしているわけです。
それは自分でもわかっていて、迷惑はかけたくないと思っているのだけど、やっぱりどこかでお母さんに甘えてしまう。
自立したい、でも甘えたい。
私自身も、母や父との距離のとり方がわからなくて、いまだに試行錯誤しています。
だからでしょうか、気持ちのバランスがうまくとれないリリーさんの姿に、自分の姿が重なりました。
子どものころから現在までのエピソードが、淡々とつづられていて、時に突然話が違う方向に飛んだりするので、読み始めはとまどいました。
でも、読み進むうちに、リリーさんがそばで語っているのに耳を傾けているような、そんな気持ちになっている自分に気づきました。
この構成のあり方が、読者とリリーさんの距離を縮めてくれています。
しみじみと、あたたかい気持ちにさせてくれる本でした。

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紙の本容疑者Xの献身

2006/01/01 19:01

愛のかたちは様々だけど、これがきっと究極の愛なんだろう。

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

息をつく間もなく、一気に読んでしまいました。
ラストはちょっとせつない気持ちにさせられますね。
別れた夫につきまとわれ、恐怖さえ感じていた母子が、ちょっとしたもめごとをきっかけに、殺人に手を染めてしまいます。
自首しようと考える母親。
しかし、娘も殺人の手助けをしてしまっていました。
自分のことはともかく、娘は守りたい。
どうしたらいいのだろう・・・。
途方に暮れていると、隣人の高校教師がドアチャイムを鳴らします。
母親が勤めている弁当屋の常連であること以外は、隣人とはいえ、あいさつ程度の交流しかしてこなかった人物です。
彼は事情を察し、殺人の隠蔽の手助けを申し出るのでした。
「なぜ、私たちにそこまでしてくれるのだろう?」
疑問に思いながらも、娘を助けたいという気持ちも手伝って、彼女は高校教師の申し出を受け入れることにします。
一切を高校教師に任せた母子。
高校教師は、警察の捜査の手が母子にのびることも予測し、その際の対処法まで指導してくれます。
明らかに怪しいところのある母子に、警察が疑いの目を向けないわけはありません。
しかし、捜査が進むにつれて、母子のアリバイは完璧なものだということがわかってきます。
一体、高校教師はどのような手段をつかい、彼女たちを守ったのか?
そのトリックが明かされたとき、きっと誰もが衝撃を受け、そこまでして母子を守ろうとした彼の気持ちの強さに感動することだろうと思います。
母子にとって、高校教師はまたとない恩人です。
母親は、高校教師が自分に想いを寄せてくれていることも感づいています。だから、自分を助けてくれたのだろう、と。
しかし、彼は外見があまり芳しくなく、感謝の気持ちが恋に発展することはありませんでした。
気持ちにこたえられない母親は、この恩人の存在を少々鬱陶しく思い始めたりもするのです。
しかし、彼が自分のために何をしてくれたのかわかったとき、そのあまりの愛の深さに胸を打たれます。
ストーリーの鍵になっているものは、トリックだけではありません。
なぜ彼が彼女たちを守ろうとしたのか。
この、根本的なところの理由が最も重要といえるでしょう。
この小説で、新たな愛のかたちに遭遇することができました。
きっと、これが究極の愛のかたちなんだと思います。

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紙の本椿山課長の七日間

2006/05/10 15:38

死後の世界も悪くない、という気にさせられます。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この小説の中で描かれている「死後の世界」は、私たちが普段想像しているような世界とはまったく違います。そこがまず面白いところ。
たとえば、現世で重大な罪を犯していても、即地獄行きではなく、きちんと「講習」を受けて反省したら、極楽浄土へ行くことができるようになっている。なんとなくお役所的で、妙にリアルです。
若くして突然死をしてしまった椿山課長は、現世に思い残しがあったため、特別に許可を得て地上に舞い戻ることになるのですが、「これだけは守らないと、こわいことになります」と、規則を言い渡されます。
「こわいこと」(つまり、地獄行きということらしい)にならないために、破ってはならない規則は、
・正体を誰にも明かさない(見破られてもダメ)
・復讐はしない
・期限を守って天国に帰る
の3つ。
愛する家族や友人に再会できても、別人としてふるまわなければならない。
それはとても切なくて、時には悲しく、そして苦しい。
知りたくなかったことまで知ってしまって、深く傷つくこともある。
だけど、彼らはそうまでしてやりとげたいことがあった。
本当の愛って、なんだろう?
そのひとつの答えが、この本のなかに見つけられた気がしました。
とても温かい気持ちになれる作品です。
まさしく、浅田次郎ワールド。
設定の斬新さはもちろん、人間ドラマの奥深さに感動させられました。

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