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レビューアーランキング
先月(2017年8月)

真琴。。〆さんのレビュー一覧

投稿者:真琴。。〆

5 件中 1 件~ 5 件を表示

紙の本大地の子 1

2006/01/22 01:00

実の親子以上の「強い絆」で結ばれる幸せ。

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

物凄くスケールの大きな作品だ。半端じゃない。
主人公は、満州開拓団の一員を両親に持つ、いわゆる「中国残留孤児」の1人で、全滅した地区で強運にも生き残った少年。
賢い少年なので、仕事も勉強も人より努力し本人の出来はいいのだが、ずっと「日本鬼子(リーペンクイツ)」と苛め抜かれる。
子供の頃は石ぶつけられ、地面に埋められ、良く言えばわかりやすい苛めだが、大人になるにつれ陰湿な苛めになってくる。
働き始めてからも「日本人」の血は消えることなく、丸坊主にされ、赤いペンキで頭に日の丸書かれ、冤罪で刑務所に入れられたり。。。。
しかし、「苛め苛めで辛いことばかり。」という作品ではなく、養子にとり「陸一心」と名付け、大学まで出してくれた両親と出会い、日本人としての差別をしない生涯の友に出会い、入院時も差別せずに(と言うよりも、特別扱いで)看護してくれる女性と出会い、彼を本当に認めてくれる上司の元で働くことが出来、人との出会いの大切さを教えてくれる作品である。
極端に言ってしまえば、日本人の「血」だけが、彼の足を引っ張っているようにすら思える。
作品の大きな流れとして ① 陸一心の生き方 ② 中日友好の架け橋「宝華製鉄」の建設。
この2つの中で、中国の歴史の残酷さ、中国と日本の体質の違いなどが自然に描かれている。
その中でも特に感じるのは、日本人の子供を育てることは自分の命を掛けるという時代に、血の繋がる親子以上の強い絆。
「人を育てることとは自分の身を削ること。」 この言葉の重さである。
作者の山崎豊子氏は、何年にも及び「中国残留孤児のその後」の取材を実際に中国で行い、中国という国でインタビューをするということが、どれだけ大変だったかを解説に記している。
その中で、「残留孤児との対面」が出来る人というのは、よっぽど恵まれた環境で育てられた一部の子だけで、実際はほとんど「家畜」として生活し、学校も行かず文字も書けない。もちろん国がこのようなことをしていることすら知らずに暮らしていると記されている。
そして、開拓者を置き去りにし、さらには縦として利用した日本関東軍。彼らに対する怒りが感じられる。同じ日本人である作者がこれだけの怒りを表すのだから、侵略者として見ている中国人の怒りがどれほどのものだったかが想像出来る。
この本から、何を学べば良いのか。それに気が付くことですら、まだまだ時間が掛かりそうだ。

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紙の本ケインとアベル 上

2005/12/31 04:01

素晴らしい作品に出会ってしまった。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

素晴らしい。 この作品は相当面白かった。 お陰で寝不足・・・。
私が今まででNO.1と思っていた 『浅田次郎作:蒼穹の昴』 に匹敵する面白さ。
数奇な運命により出会ってしまう、頭の良い2人の男の物語だ。
ポーランドの片田舎で私生児として生まれたヴワデグ。
極貧の猟師に引き取られるが、頭の良さを認められ、男爵の息子の勉強相手としてロスノフスキ家に引き取られる。
しかし幸せな生活は長くは続かず、ドイツによるポーランド侵略により、尊敬する男爵も友人も、最愛の姉までもが殺され、何年もの間囚人としての生活を送る。
その生活の中で出会った人の協力により脱走に成功し、さらに旅の途中で出会う人々に助けられ、移民としてアメリカ大陸にたどり着く。
下船する時に係員が勘違いし、男爵が亡くなる前にくれた銀の腕輪に書かれた名前、「アベル・ロスノフスキ」としてアメリカでの生活を始める。
そしてもう1人の主人公。 銀行頭取の息子として、何不自由ない環境で育つ「ウィリアム・ケイン」。
途中まではアベルの人生のほうが読み応えはあるが、途中からはウィリアムの頭の良さ、判断の素晴らしさ、そして波乱にとんだ人生の幕開けを楽しめるだろう。
基本的には2人のサクセスストーリとしての展開が長く、主人公達が出世していく様子は読んでいて気持ちが良い。
「この2人がタッグを組んだら面白いだろうなぁ。」と勝手な想像をしてしまったが、2人は友人になるどころか「憎む相手」「戦う相手」として出会ってしまうのだ。
ド貧乏から成功していくアベル。 元々お金持ちのケイン。
普通ならアベルに共感したいところだが、お金を持ち性格の悪くなる面も見られ、もともと育ちのいいケインのお人よし加減。 どちらも微妙に捨てがたい。(笑)
このまま2人は、誤解し合ったまま終わるのか?それとも親友になれるのか?
飛ぶ鳥を落とす勢いの2人も、やがて年をとり、子供達も大きくなる。
正直、どことどこが戦争をしているとか、移民たちの出身地による違いなどは理解出来なかった。
しかし、とても頭が良く度胸のあるこの2人に惚れこんでしまえば、そんなことは問題にはならない。
そしてもう1つの楽しみ方として、女性を口説く時のみごとな言葉使い。これには惚れ惚れしてしまった。
「とにかく面白かった!」 この一言に尽きる。

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紙の本カジノを罠にかけろ

2005/11/27 09:27

クールなヒーローに個性的で楽しい脇役達。

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 面白かった。 海外作品は名前もわからなくなり、光景が目に浮かばないことも多いので好きではない。 でもこの作品は面白かった。 私のような、カジノを知らずギャンブルに無知な人間でも楽しめる作品だ。
 元警察官で、今はカンジのイカサマ防止コンサルティング(?) をしている「トニー・ヴァレンタイン」が主人公。
 カジノから、ブラックジャックで不審な勝ちを続ける男の不正を見抜いて欲しいと依頼され、ラスベガスに行くところから物語は始まる。
 仕事柄、これだけいい腕のイカサマ師は全て頭に入っている。それなのにこの男の正体がわからない。 どんな手を使ったのか?ディーラーもグルなのか?それともシロなのか?
 作者自身がカードマジックとギャンブルの名手で、カードさばきの巧みさでは世界でも有数との評判らしく、その表現は他の作家では味わえない醍醐味がある。
 登場人物の人間関係も魅力的だ。子供の頃貧乏をし、その中で強さを勝ち取ったオーナーの「ニック」。 元イカサマ師で、その経験を生かし保安主任として働いている「サミー・マン」。 主人公トミーの隣人で、新聞に広告を載せる趣味の「メイベル」。 父親とは上手くいかないのに、メイベルとは仲の良いトミーの息子「ゲリー」。 過去に傷を抱えた一癖ある人間ばかりで、お互いどこか尊敬しあっている。憎めない人ばかり。
 と言いたいところだが、この作者は女性が嫌いなのだろうか?あまりいい書き方をされていない。ヤキモチで家に火を放ったり、爪を立て髪をひっぱる女同士の喧嘩。見るに耐えない。
 ストーリーの中でも、この女性達の性格がキーになる部分があるかも?

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紙の本ALWAYS三丁目の夕日

2005/11/17 21:53

夢を持てなくなったのは、子供よりも大人ではないだろうか?

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

東京タワー建設中の、昭和33年の物語。
貧しくても幸せな暮らしがそこにはあった。
映画化されて話題になっているので内容は知られていると思うが、純粋で温かな世界が広がっている。
物が溢れ、夢や希望が持てない現代は、子供にとって飢えた時代と言われている。しかし、子供の夢を育てることも、大人としての大切な仕事だったに違いないと感じてしまう。
私が感じた決定的な違いは子供ではなく、何と言っても大人達だ。
本当に飢えているのは、夢を持てない大人達ではないだろうか。
現代の大人である自分にも責任はあるのだが、「昔は良かったなぁ。」と言わずにはいられない作品である。
4月〜3月まで、短編で12の物語が描かれているが、私が1番好きなのは、1月「野球キャラメル」のシールを100点集めて望遠鏡を貰うお話。
我慢しきれず号泣してしまうほどのシーンはないが、ジュワッと涙が浮かぶ所は何箇所かあるので、電車で読む方には要注意です。

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紙の本海辺の扉 上

2005/12/11 03:58

人間は強し。特に女はなお強し。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

自分の不注意で1人息子を死なせてしまった宇野満典。
それが元で離婚し、傷を抱え1人ギリシャでの生活を始める。
不景気のギリシャで宇野の仕事は「つなぎ屋」と呼ばれる、ヤバイ物を運ぶ仕事。
地元の女性エフィーと出会い結婚するが、傷が癒えることはない。
エフィーの「あなたの死んだ子供を私が生んであげる。」という言葉に支えられ、2人で日本に帰ることを決意するが、そこで「つなぎ屋」としての、最後の大仕事を受けてしまう。
帰国前の豪華客船旅行で知り合う人々。仕事絡みの胡散臭い人間ばかり。誰を信じれば良いのか?自分はどうしてこんな仕事を引き受けてしまったのか?自分の過去をいつエフィーに打ち明ければ良いのか?
後悔先に立たず。船は進み続ける。
胡散臭い人間に囲まれ、命の危険を感じる場面も出てくるが、下巻があるということは上巻では死なない。という安心感を持って読める。(笑)
下巻では日本に帰ってから出会う人々との、前向きな様子が描かれる。
ミステリーで言うと、上巻が「問題編」、下巻が「解決編」というところだろうか。
下巻はネタバレになりそうなので、書評は無し。
同作者の作品、「森のなかの海」では、阪神大震災で家を失った人々の強さ。
「錦繍」では、障害を持つ子供を抱え、離婚した夫婦のそれぞれの生き方。
「どんなに辛い環境であっても、強い心を持っていれば人は生き続けることが出来る。」
他の作品からもわかるように、今回も定番のテーマだ。
わかっていても何作も読んでしまう。
これが宮本作品の魅力でしょうね

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