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松本庸史さんのレビュー一覧

投稿者:松本庸史

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「農業こそが21世紀の価値観」と主張する脱サラ就農者の型破り農業論

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

農業ほどおいしい業界はない。豊かで健康的な生活は譲れない。悠々自適で週休4日、そして何より「21世紀の価値観」に合致している——と著者は言う。一般に言われている農業のイメージとは違う農業観であり、挑戦的とさえいえる。
著者は、元は「バリバリの外資系サラリーマン」。バブル最盛期に脱サラして宮崎県綾町で就農、ブドウをメインにした農業経営の中で「従来型の農業の常識」を破るビジネスモデルを作り上げてきた。
では著者の“農業経営の極意”とは何か? ポイントは次の3点に集約されるだろう。
1.これまでの農業はムリ、ムダ、ムラが多い。そのムリ、ムダ、ムラをなくせば自ずと儲かるビジネスになる
2.規模のメリットとは反対に、なるべく経営規模を小さく抑え、その中でハイパフォーマンス=高効率な経営を考える
3.農業は情報産業である。ハウスの温度管理、養分、水分管理、などの技術的な情報から、資材調達、顧客管理などの経営情報までパソコン管理によるIT武装は必須
こうして到達した地平は、20世紀の「ビジネス的な成功」とはまったく別の「21世紀型の新しい価値観」だという。「ゆとり」「ものを大切に」「身の丈」「少量生産」「face to face」「空気も水も自給」——これらのキーワードでビジネスを選んだ結果、「小さい農業、田舎暮らしが最もリスクの少ない生き方」と結論付ける。
20世紀の“誤った”経済比較優位信仰の下では宮崎県は周回遅れのビリにいた。が、もし21世紀の新しい価値に目標を定め直せば東京は周回遅れのビリで、宮崎はダントツのトップに躍り出る——。挑戦的な論調は最後まで変わらない。
著者には「農で起業」という前著があり、本書はその続編と位置づけられる。データを活用した栽培管理、経営管理の各論的な部分は前著に詳しく載っている。

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