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  3. R_for_KOKさんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年5月)

R_for_KOKさんのレビュー一覧

投稿者:R_for_KOK

11 件中 1 件~ 11 件を表示

紙の本カラマーゾフの兄弟 1

2006/12/09 03:38

この勢い、このリズム!「古典を学ぶ」ではなく「面白いから読む」傑作

14人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

いわずとしれた、文豪 ドストエフスキーの未完の傑作。
これが新訳になって登場。
しかし、この訳文のなんと勢いの激しいことか。
ドストエフスキーの序文から、軽快なリズムが刻まれ、脳が翻弄されていく感覚。
本編に入ると、次々に勢いよく言葉が飛び込んできて、思わずクラクラしてしまうほど。難解な言葉を避けて、分かりやすく訳された文章のおかげで、ガンガンと読み進みます。
試しに、途中で新潮文庫の旧約版に目をやると、こちらはやはり、落ち着いた流れで、脳に問いかけてくる感じ。これはこれでやはりいい。
もちろん、内容は同じ。しかし、これだけ違う。面白いです。
古典文学というと、「勉強のため」にと思って、しぶしぶ読む人もいるでしょうし、「勉強っぽいから」と避ける人もいるでしょう。
しかし、そんな思いは忘れてください。何ひとつ面白くないのに古典として愛される小説などないのです。この本だって、面白いからこそ長く愛されているのです。
今の時代に生まれたベストセラーを読む気持ちで、ぜひ読んでみて下さい。
この訳文、非常に読みやすいのです。
お勧めです。

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紙の本汝ふたたび故郷へ帰れず

2006/12/18 00:58

ボクシング小説の傑作。いや、ボクシングに関係なく男の心を熱く揺さぶる傑作

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

とにかく、男たちの身の内に流れる血が沸き立っていく熱を描いている著者の“1人称時代”の大傑作。
表題作は、ボクシングという過酷な世界に生き、追い詰められた男の息吹が生々しく描いて文藝賞を受賞した作品。
リアリティに満ちた迫真描写がすばらしい。
ボクシングをドラマの舞台に選んだ、というより、ボクシングの中に生きている本物のドラマを、そのまま切り取ってきたような迫力がある。
この小説は、人生に、ボクシングに行き詰った男が見せるチャレンジの物語。
負けた男が這い上がり、再び立ち上がるそのドラマに、胸が熱くなります。
読み終わって、「俺も何かしなきゃ!」「俺はいったい何をしているのだろう」と、体内の血が沸き立つような焦燥感が残ります。
このほか、狩人の血の熱く滾る姿を描いた「プロミスト・ランド」(小説現代新人賞受賞)など、全3篇を収録。
読み応え十分。買って、損なしです。
だまされたと思って、ぜひどうぞ。

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ケーブ・ベアの一族 上

2004/10/31 14:48

詳細に描かれた“始原”のドラマに感動。——大人向けの壮大なファンタジー

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この作品、もの凄く面白いです。お勧めです。

まず何といっても、この物語の中に描き出された先史時代の生活の、その説得力の強さが凄い。
(原著が発行された1980年以前の)考古学の成果から、作者が豊かなイマジネーションの羽を伸ばし、実に豊穣な「人とは微妙に異なる人々」の愛と勇気と信仰と思考のすべてが、こと細かく描写されているんです。

厳しい自然。
生き抜くための信仰(迷信)。
生物としての習性。
(ネアンデルタール人の)滅亡への予兆。
そして、人の愛。

物語の舞台は、紀元前3万年頃のヨーロッパ。
突然の地震により一人生き残ったクロマニヨン人の幼い娘・エイラが、新しい住処を探して旅をしていたネアンデルタール人の一族に、拾われ、育てられ、やがて旅立つまでが語られるのが、この第一巻(上・下)。

第六巻まで続くという壮大な物語の始まりにふさわしい傑作です。

さて、この本。実は、過去に評論社より『大地の子 エイラ』シリーズとして出版されていたそうなんですが、これは子供向けに省略して翻訳・編集されたものだったそうなんですね。

しかし、ホーム社から出版された本作は大人向けの完訳版。

評論社版は未読なので内容の比較はできませんが、ネアンデルタール人の性生活までが、詳細に描かれており、それが物語の重要な役割をになっていることを考えるとと、「大人のために書いた」という著者の言葉にも納得です。
もっとも、この部分を完全に外して翻訳することはできないので、評論社版もそんなに無邪気な子供向けとはならなかったことでしょう。

で、子供向けではない、というポイントがもう一つ。
それは、今の我々から見て「野蛮」であったり、「残酷」であったりする風習(作者の想像によるもの)が、その微妙なニュアンス——野蛮なのではなく、彼らの純粋な思考の中では、むしろ慈愛と尊敬をもって行われている伝統——を描き切っていることです。
これも幼い子供には難しいかもしれません。

この物語、読み進むにつれて、純粋な「ドラマへの興味」と、先史時代に対する「知的好奇心」とが頭の中でムクムクと成長し続けてきて、ページをめくる手が止まらなくなります。

ネアンデルタール人はどのような生活をしていたのか?
クロマニヨン人とネアンデルタール人が、平和裏に共存していた可能性もあるのではないか?

そんな疑問を前提に、作者の筆は「人類性善説」に立脚して、常に温かさを感じさせます。

エイラの育ての親であり、一族の中の薬師・イーザ。
彼女たちを保護する、一族最高のモグール(まじない師)・クレブ。
そして、勇猛にして賢明な一族の長・ブルン。

やがて滅びゆく種族とは思えぬほどに、彼らは思慮深く、豊かな知識を持ち、戸惑いながらもエイラを育て、導いていきます。

しかし、この作品に描かれるネアンデルタール人は、祖先から続く「記憶」を代々受け継ぐことでその知識を蓄えてきた、特殊な存在。彼らの思考の基礎は「代々の記憶」にあり、「未来を予測する」ということができないんですね。
やがて現代人へと進化するクロマニヨン人の娘・エイラとは、だから根本の部分で交わりきれないのです。

あまり細かく書くと、これから読まれる方の楽しみを奪ってしまうのでこれ以上は書きませんが、エイラの逞しさ、イーザやクレブの優しさ、そして一族滅亡の予感を基底にした悲哀——。

続刊が楽しみです。

皆さんも、よろしかったら読んでみてください。面白いですよ。

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紙の本鼻/外套/査察官

2007/01/30 14:24

面白い。肩肘はった退屈な作品ではなく、賑やかな小説です。

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

気軽に読める。肩がこらない。
いろいろな解説にあるように、物語の裏を深読みして
頭を悩ます必要もない。
ああ、ゴーゴリってこんなシンプルな娯楽だったんだな、
と思える。
この新訳、文章が落語調になっている。
ここが大きな魅力であり、同時に欠点でもある。
昔から落語が好きな私としては、
「江戸弁を気取っていれば落語調」
という訳者の見解が見え隠れするこの落語調の文章が
どうも鼻について、「鼻」を読むのに難儀した。
訳文の調子でいくと、賑やか過ぎるし、緩急もない。
だから、脳の中で少しトーンを落とそうと、いろんな
師匠方に演じさせてみたが、とりあえず志の輔師匠の声と
語り口を当てはめて、想像しながら読み進んでいったら
気持ちが落ち着いたのでメデタシめでたし、と。
しかし、いくらなんでも全編通して志の輔師匠の味に
はまるようなものでもないので、興が乗ってきたところで
そんな想像はやめて、普通に読みこなしていきましたよ。そりゃ。
で、気持ちが落ち着いてどんどん読み進むと、
これが素直に面白い。
滑稽で奇天烈で馬鹿馬鹿しい。
旧来「検察官」と訳されてきた「査察官」なんて
(古典だから仕方ないが)べたべたの喜劇。
だまされたと思って、読んで見てください。
きっと楽しめますから。

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観る前に、読むことをお勧め。

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2007年お正月映画の話題作の原作。
こんなときに気になるのが、観る前に読むか、それとも観てから読むか、です。
そして、この本に関して言うなら……映画の予告編を見る限りでは「観る前に読むべし」、なのでしょうね。
指輪物語、ゲド戦記、そしてスター・ウォーズなどなど、過去の名作の影響を隠すことなく、若い作者の筆は、コンピュータ普及後の世代らしい発想を加えて、素直に、伸びやかに新しく、雄大なファンタジー世界を描ききっています。
ボリュームはありますが、読み終えるのに、それほどの時間を要しないはず。
勢いもあるし、何より、話に引き込まれます。
新書サイズの廉価版もある今、読まない手はないでしょう。
特に、映画を観ようかどうしようか迷っている人は、だまされたと思って、この原作に手を出して欲しい。
映画のポスターだけを見ると、ビジュアルもタイトルも、今ひとつモッサリした感じですが、しかし、この作品は面白いのです。
この、若々しくも広大なファンタジー世界を味わい、あなたなりのエラゴン像を脳裏に描いてから、劇場へ足を運んでください。

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面白いです。続編も発売されたので、読むなら今がチャンスでしょう。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ほかの方々の書評もあるので、長々とは申しません。
面白いです。装丁も美しく、ポイント高いです。
帯に「『ハリー・ポッター』の対抗馬」とありますが、確かにこのコピーに負けない楽しさがあります。

アクションが派手です。魔法が本格的です。
ハラハラドキドキです。駆け引きがグッときます。
映画版(2005年公開予定)が楽しみな、大活劇です。

そしてですね、何というか、『ハリー・ポッター』よりも、“イギリスらしい”といいますか、あの霧に包まれた国の魔法使いの世界というのは、「やっぱりこういうものなんだろうなぁ」という、ちょっと意地悪で陰湿なテイストが、いい味を出しています。
スネイプ先生がいっぱい、といえば分かりやすいでしょうか(う〜ん)。

さて、この作品中には、まったく正体の分からない、“続編への前振り”もありまして、その辺が評価を分けているようですが、まぁ第二巻が発売された今、「結局、あれは何だったの?」という疑問はすぐに次の大活劇へとつながるわけですから、気にせず「一気買い」するのが良いのではないかと思います。

ぜひ、読んでみてください。

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紙の本永遠の仔 1 再会

2004/12/16 02:21

祈るような気持ちで、ぺージをめくりました。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

虐待に尊厳を奪われ、
虐待のトラウマに心を縛られ、
自らの存在意義を信じられない1人の少女と2人の少年。

彼らが、自分たちの人生を踏み出すために計画した一つの殺人。
それは、実行されたのか、否か。

彼らだけの秘密を抱え、新しい人生を歩み出した3人が、
17年の時を経て再会したとき、封印されていた過去がよみがえり、
トラウマがうずき、懸命に生きてきたはずの足下が、
意識の中で揺らぎ始めます。

自分たちは生きていて良かったのだろうか、と。
自分たちの人生に価値はあるのだろうか、と。

……全5巻に及ぶこの物語は、非常に重く、切ないです。

彼らが小児病院で出会って別れるまでの過去と、
大人になった彼らが再会し、結末を迎えるまでの現在とが
交互に展開される構成によって、
彼らが今も昔も同じ呪縛に悩まされていることが
効果的に浮かび上がります。

その切ないことといったら……。
彼らの心に救いがもたらされることを祈って、
ページをたぐる手が止まらなくなります。

父親に近親相姦を強制された、優希。
日常的な身体的虐待の挙句に捨てられた、梁平。
母親の気紛れでネグレクトを繰り返された、笙一郎。

この3人の主人公たちは、児童虐待の典型的なパターンを反映した
キャラクターであり、数々の資料と丹念な取材によって生み出された存在。
天童氏の誠実で落ち着いた筆が彼らに生命を吹き込み、心を揺さぶります。

おすすめです。
第1巻を読んで気に入ったら、とにかく最後まで一気呵成に読破することをおすすめします。

虐待を行った、あるいは間接的にでも虐待に荷担した母親たちの内面を
もっともっと追及して欲しかったり、いくつかの点で
「もっと長く、もっと深く書いて欲しかった。もっと読ませて欲しかった」
と願う気持ちもあるのですが、それでも『永遠の仔』が、
素晴らしい作品であることに変わりありません。
ぜひ、読んでみてください。

私はこの後、文庫版の『家族狩り』を読んでみようかと思っています。

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紙の本五輪の身体

2004/11/23 00:52

室伏選手は背骨を一つずつ動かせる!?一流アスリートの驚きの身体感覚

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ベストセラー『声に出して読みたい日本語』でお馴染みの齋藤孝先生が、下記6名の豪華メンバーに、オリンピック アテネ大会開催前、“身体感覚”を問うたンタビュー集です。
 ・ハンマー投げの室伏広治選手、
 ・アーチェリーの山本博選手
 ・レスリングの浜口京子選手
 ・体操の塚原直也選手
 ・柔道の野村忠宏選手
 ・トライアスロンの中西真知子選手

この一流アスリートたちが、自分の身体をどのように認識し、鍛え、調整して競技に挑んでいるか——TVのスポーツニュースでは聞けない、興味深い話が展開されます。

例えば、室伏広治選手は、トレーニングの結果、背骨の一つひとつを自分で意識して動かせるようになったとか。
また、有名な「倒れ込み投法」は、“マスコミの先走り。わざと倒れているわけじゃない”とバッサリ。
さらには、ハンマー投げは力に頼ったものではなく、ある意味ハンマーに回されていると前置きしながら、
「実はいま、僕が何もしないでもハンマーが飛んでいく方法が見つかりそうなんです」と発言するなど、室伏選手だけが語れる身体感覚を、しっかりと読むことができます。

柔道の野村選手も、もの凄いです。
軽量級の柔道は、組むまでが難しく、組んだら一瞬で勝負が決まる世界。
相手の強さは「組んだら分かる」といいます。
だから、対戦相手を事前にVTRで研究する必要もなく、ごく自然に試合の挑んだ方がいい、と。
そもそも背負いと内股と小内刈り・大外刈りの3つで攻める技術を持った野村選手の技術に対し、外国人選手は対抗しきれるだけの技術を持っていないのだとか。だから、彼らが野村選手と当たるときには、「組ませない」ことが前提になっているといいます。

そして私がもっとも刺激を受けたのがトライアスロンの中西真知子選手のお話。
トライアスロンという競技自体に不案内なため、
「第1集団は、バイクで逃げ切るために自然と協力し合う」
なんていう裏話に始まり、
「肩甲骨で歩く」
「水泳とランニングの一番の違いは重心の違い」
「水泳上がりで方が柔らかすぎる人がいる。そういう人は肩だけ動かせるから、肩甲骨は動いていないケースがある」
などなど、目からウロコの話が続出します。

サクサクッと読める軽い本ですが、面白さは十分です。
『古武術で蘇るカラダ』という本も合わせて読むと面白いかと思います(特に室伏選手の話)。

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野生馬の谷 上

2006/12/09 03:19

太古のロマンとハーレクインロマンスの2本立て

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

シリーズの1作目を読んだ興奮も脳裏に鮮やかなうちに、続編であるこの作品を読んだけれども……。
この作品では、同族のクロマニヨン人に出会うべく、育てられたネアンデルタール人の洞窟を出て旅を続ける主人公エイラのサバイバルを描くパートと、後に彼女と出会う、クロマニヨン人の若く、美しき旅人ジョンダラーの旅を描くパートに分かれて進行します。
エイラのパートは、前作から続く面白さがあるのですが、ジョンダラーのパートは、安い恋愛小説のような趣があり、少々つらい。
低俗なポルノではありませんが、セックス描写も多く、「子供に読ませよう」と考えて検索をしたご父兄は、やめたほうがいいでしょう。
正直、1作目の素晴らしさには敵わない作品であったと思います。

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野生馬の谷 下

2006/11/16 15:06

太古のサバイバルとハーレクインロマンスの2本立て

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

シリーズの1作目を読んだ興奮も脳裏に鮮やかなうちに、続編であるこの作品を読んだけれども……。
この作品では、同族のクロマニヨン人に出会うべく、育てられたネアンデルタール人の洞窟を出て旅を続ける主人公エイラのサバイバルを描くパートと、後に彼女と出会う、クロマニヨン人の若く、美しき旅人ジョンダラーの旅を描くパートに分かれて進行します。
エイラのパートは、前作から続く面白さがあるのですが、ジョンダラーのパートは、安い恋愛小説のような趣があり、少々つらい。
低俗なポルノではありませんが、セックス描写も多く、「子供に読ませよう」と考えて検索をしたご父兄は、やめたほうがいいでしょう。
正直、1作目の素晴らしさには敵わない作品であったと思います。

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紙の本敗因と

2007/01/30 14:01

ワールドカップドイツ大会を、さらに後味の悪いものに

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

読んでがっくりである。
いや、読んでいるのがつらかった。
曲がりなりにも日本代表に(TVの前で)声援を送っていた
前回のワールドカップ。
中田英の引退にも驚かされたが、このチームの内幕には
なんもとはや…。
一読して絶句せざるを得ない。子供の集団である。
チーム内の悪口。足の引っ張り合い。
まともなサッカーひとつできずに、意見の相違も何もない。
ジーコは、選手がサッカーを理解していると考えて
ブラジル人流に放任した。
しかし、選手は、規範を求めていた。
トルシエのようにがんじがらめにされるのは嫌だが、
信頼され、自由を与えられても、どうやってプレーしたらいいか
分からなかった。
この本につづられたレポートは、選手たちの戸惑いと、
選手間の意見の分裂、そして、
国内組、海外組の嫉妬による分裂を
正当化しようとする選手の言葉ばかりだ。この読後感の悪さ。
今の日本代表の選手たちは、
これからしっかりしてくれるのだろうか。不安だ。
ちなみに、私情と詩情の区別がつかない金子達人は、やはり
ジャーナリスト失格であると、この本でもしみじみ感じた。
ただし、その金子氏が筆を執っているのはたったの2章。
メインとなるライターは戸塚氏である。

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