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先月(2017年6月)

飛道 零さんのレビュー一覧

投稿者:飛道 零

1 件中 1 件~ 1 件を表示

ファウスト 1

2003/12/21 11:52

発想は良かった。でも中身はまだ未熟。

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 講談社ノベルス等で活躍する若手の新鋭作家の作品を掲載した文芸雑誌。同社の文芸雑誌『メフィスト』の新本格派以降の作家西尾維新や舞城王太郎等、同人ゲーム『月姫』のTYPE−MOON等のインタビュー、オタク評論の『動物化するポストモダン』の東浩紀や『趣都アキハバラ』の森川嘉一朗のコラムなど文芸やゲーム等のオタク文化と言われる中で注目されている人達の作品が同人的テイストを持って構成されています。
 既成の作品が記号的な組み合わせでしかなかった従来の文学作品の枠から逸脱し表現できなかった新しさを求めたコンセプトは良かったと思うけれど一部の内容は少々痛いものがあった。
 ライトノベルや同人雑誌調のイラストを多様する発想は悪くなく、作家の作品に合わせた文章の配列やフォントの使い分けも良い発想だと思った。しかし、やはり試作的な物で終わっているのが非常に惜しいと思う。『闘うイラストーリー・ノベルマガジン』と銘打つにはタイトル負けしている感じで、まだ粗い出来なのは否めず、人気若手作家の小説がいずれも夢を模写しているかのような幼稚的な行動と発想の主人公達、安直過ぎる人の死の扱い、『破壊』を持ってしか表現できなかった発想が特徴も無く、あまりにもお粗末な内容に感じた。既存の小説のストーリーを根本的に覆すような内容を期待していただけに残念。
 それは特定の年代以降を求めたファウスト賞や自分達の年代を主張する人たちは、それしか主張できるものが無い、空洞の思想が如実に現れている結果なのだと感じた。
 本をよく読む・読まない事は、その作品を面白いかどうか判別することにはつながらないことと同じく、ミステリーファンでなくとも良いミステリーは面白いと思えるはず。今回の作品はただ単に作者とそのファン達による自己満足の世界でしかなく、それ以外の者には少々受け入れがたい作品に感じた。コラムやインタビューは興味を持って読むことができたが、小説や漫画の内容に対しほとんどの読者がこういった作品を求め本気で面白いと思のか気になるところだ。
 それは、ジェネレーションギャップや次世代オタという言葉で片付く問題では無く、例えばTYPEーMOONの『月姫』など良い物は世代を問わず感動を共有できる気がするが、これら小説を面白いと感じるのは『ファッション』性の違いに等しく、受け入れられる人、受け入れられない人が世代に関係なく存在し、褒め称える人が多いこの雑誌の評価に本当にそうなのかと危惧し少々辛辣に評価を書いたしだい。
 ただメフィスト賞を作り出した編集者側の意思がこれほどあからさまに見える雑誌もそう無いと思う。発想は面白い、人選も良い、インタビューや評論、コラムは賞賛できるけど、小説と漫画の内容に対しどうしても受け入れがたい物があり次回作で改善されるのか期待をしたいところだが、現状で自己満足の人が多いのでそれも無い気がする。
 それでもきっと次回作が出るのであればきっと購入するだろう。
 それは受け入れることの出来ない世界の住人がいったい何を求めているのか垣間見たい好奇心によるものがあるからなのだと、そういった見方をすれば、この本は別の意味で面白いのかも知れない。

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