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先月(2017年8月)

でかもちさんのレビュー一覧

投稿者:でかもち

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紙の本世界を動かす石油戦略

2003/02/07 00:37

アメリカはイラクの石油が欲しいわけではない

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「アメリカがイラクのフセイン政権の打倒にこだわるのは、アメリカの石油企業の利権のためだ」。こんな昨今の議論は間違いだと筆者は指摘する。なぜならアメリカは石油を中東から輸入していないからだ。正確に言えば、アメリカが中東から輸入する石油の割合は5%でしかない。この本は「石油」についての正しい認識を与えてくれる。

 石油は日本のエネルギーの消費の半分以上を占めている。世界全体で見ても、消費エネルギーの約4割は石油である。今の地球は石油で動いているといっても間違いではない。このように石油は現在の人類にとって、最重要エネルギーである。しかし、石油の性格はこの20年で大きく変わってきた。
 世界で単一の石油市場が創設されているのだ。石油の価格を動かすのは中東のカルテルでもなく、アメリカの国際石油企業「メジャーズ」でもなく、市場なのだ。なぜ石油の価格が市場によって決まるのか。それは石油という財の同質性と流動性による。つまり、北海油田でも、中東で取れた石油も同じ石油だからだ。そして、大型タンカーの登場により、石油の輸送コストは非常に安くなっている。
 考えてみれば、納得の出来る事実である。グローバリゼーションの名の下に、企業は国際化している。市場は発達し、先物取引などで石油は取引される。経済をかじった人間ならば、簡単に納得もいくだろう。

 では、なぜアメリカはイラク攻撃にこだわるのか。それは軍産複合体の利益、イスラエル族議員による政治活動、そして石油市場の安定化のためだろう。さらに政治家の誤った認識もあるかもしれない。それは、旧日本軍やナチスの「軍部の妄想」のようなものだ。政治家は合理的で正しい判断を下しているとは限らない。ブッシュ大統領が合理的な判断で政策を決めているとは信じがたいことでもある。地政学やリアリスト的な考え方が復権しつつあることも筆者は指摘する。

 石油消費が急激に伸びている中国、政情が不安定なサウジアラビア、緊迫するイラク情勢。この状況の中、石油の輸入を中東に頼る日本は危険な立場に立っている。筆者は危険な日本の状況、さらにこの日本の不安定さの解決策をも提示する。
 これからも石油が重要なエネルギー資源であることは間違いない。天然資源を外国に頼る日本人として、ぜひとも読んでおきたい一冊だ。

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