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河内の藍影さんのレビュー一覧

投稿者:河内の藍影

4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本風太郎の死ぬ話

2003/02/11 11:11

風太郎さんの死生観に脱帽!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

何とも不吉なタイトルだ。ちょっと買うのにためらいもするような。
さすが、歴史上の有名人の死に方を綴った『人間臨終図巻』というものを書くくらいの風太郎先生ならではという感じ。
その死に対する視線は、今までにないものを感じた。
たんたんと、簡単な文章で書かれているが、それが実は死を語るのに十分な言葉であったりする。
飾りのない、シンプルだけど、目からうろこの言葉がいくつも。
死に向って肩を張ってがんばるというのではなく、力を抜いて、肩透かしをするような軽妙な技。冷めた目でみた人間の生死の姿。
まさに「うーん、おそれいりました」というしかない。

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紙の本又蔵の火

2003/02/11 11:14

負の人情ものがたり

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

藤沢作品の初期の短編集。特に、「又蔵の火」に関しては、『藤沢周平 —負を生きる物語— 高橋敏夫著(集英社新書)』で、絶賛されていた。
主人公を取り巻く闇、そしてその闇に生き、死んでいく彼ら…。人生は、自分でどうしようもできない方向へ流れて行くこともある。何がどう転ぶのかわからないもの…。彼らは、決して歴史の表舞台に華々しく出るような人ではなく、地味な人間であるが、そこには人知れずドラマがある。最近は、環境のせいか、司馬さんの描く歴史上のサクセスストーリーよりも、このような負の面を描く物語を好んで読むようになったと気付く。自分が乗っているときには、サクセスストーリーも良いけれど、そればっかりではない。
表題の「又蔵の火」は、歴史上の実話がもとになっているそうだ。
地味で、輝かしい「勝ち組」の人ではないが、彼が命を燃やす仇討ち、それを淡々と描いている。その死闘の描写は、読んでて息苦しくなるようなほど、巧みに書かれている。人の評判だけでは、人間白黒はつかないもの、屈折する心にもどこか切ないわけがあるものなのだ。
その他の話も、全話が渡世人の物語である。闇・負というイメージが強い。けど、その中でちょっと心にそっと触れられるような人情物語で、みんな最後は死に至るが、その描写が何とも切ない…。

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紙の本闇の狩人 改版 下巻

2003/02/11 11:07

二つの闇の世界の融合

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

『鬼平』の盗賊と、『仕掛人・藤枝梅安』の仕掛人。
交わりそうで交わることのなかったこの二つが、この小説では複雑に絡み合う。盗賊と仕掛人、それぞれの世界の掟、争いが、人知れず巻き起こる江戸。その中に巻き込まれていく、記憶喪失の若い浪人・谷川弥太郎。そして、彼を発見し、彼の命を助ける弥平次。偶然の出会いだったが、時が経ち、二人は江戸でまた偶然出会う、それは闇の世界で…。
池波さんは、下町の人たちの心配りや人情を大切にしていらした方で、作品にもそれがあふれている。「鬼平」の長谷川平蔵、「剣客商売」の秋山小兵衛、そして仕掛人・藤枝梅安。結局3人は自分自身で、分身だと語られたそうだ。
ここに出てくる盗賊の小頭・弥平次も、鬼平や秋山小兵衛のように、懐が広くて、人間が大きい。他人を思いやり、それでいて人につけいらず、ふみこみはしない。そんな池波さんのダンディリズムがここにも語られていて、弥平次も池波さん自身として書かれているのだろうと感じた。

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紙の本闇の狩人 改版 上巻

2003/02/11 11:06

二つの闇の世界の融合

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

『鬼平』の盗賊と、『仕掛人・藤枝梅安』の仕掛人。
交わりそうで交わることのなかったこの二つが、この小説では複雑に絡み合う。盗賊と仕掛人、それぞれの世界の掟、争いが、人知れず巻き起こる江戸。その中に巻き込まれていく、記憶喪失の若い浪人・谷川弥太郎。そして、彼を発見し、彼の命を助ける弥平次。偶然の出会いだったが、時が経ち、二人は江戸でまた偶然出会う、それは闇の世界で…。
池波さんは、下町の人たちの心配りや人情を大切にしていらした方で、作品にもそれがあふれている。「鬼平」の長谷川平蔵、「剣客商売」の秋山小兵衛、そして仕掛人・藤枝梅安。結局3人は自分自身で、分身だと語られたそうだ。
ここに出てくる盗賊の小頭・弥平次も、鬼平や秋山小兵衛のように、懐が広くて、人間が大きい。他人を思いやり、それでいて人につけいらず、ふみこみはしない。そんな池波さんのダンディリズムがここにも語られていて、弥平次も池波さん自身として書かれているのだろうと感じた。

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