サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. 大竹 弘二さんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年9月)

投稿数順ランキング
先月(2017年9月)

  1. 1

    UP

  2. 2

    UP

  3. 3

    UP

  4. 4

    UP

  5. 5

    UP

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

大竹 弘二さんのレビュー一覧

投稿者:大竹 弘二

1 件中 1 件~ 1 件を表示

友敵の彼岸へ向かう政治学

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 日本ではまだ馴染みが薄いデリダ派の哲学者デュットマンの小著。

 最近邦訳の出たデリダ『友愛のポリティックス』の問題意識を受け継ぐかたちでの議論がなされており、デリダのこの著作に興味のある者には必須の関連書であると言える。例えば、前半部の敵対論ではデリダのカール・シュミット読解に沿った解釈が展開されるし、後半部の友愛論は『友愛のポリティックス』で中心的な役割を果たすアリストテレスの言葉「おお我が友よ、友はいない」の解釈をめぐって論が進められている。しかしデュットマンのこの本は、単にデリダの議論を繰り返すだけにはとどまっていない。前半部ではシュミットに加え、カフカの小説『巣穴』やデカルトの『省察』における敵対のモチーフまでもが扱われるし、後半部ではキルケゴールやニーチェ、さらにはハーバーマスの「討議倫理」にまでその射程が広げられている。このように多様な哲学的コンテクストへの射程の拡大は、若き日にドイツの大学で学問的研鑚を積みながらも、デリダとも深い知的交友関係を持つこのデュットマンという哲学者だからこそ可能となった知的営為だろう。

 政治を敵対という観点から見るにせよ、友愛という観点から見るにせよ、それらの概念が負っている長い哲学的伝統を無視することはできない。敵対の概念はプラトンからシュミットまで、友愛の概念はアリストテレスやキケロからカントを経てアレントに至るまで、政治哲学において重要な役割を果たしてきた。問題は、「誰が敵か」あるいは「誰が友か」は単純に決定することができず、そうした決定不可能性の彼岸にはやがて絶対的な敵もしくは「来たるべき民主主義」の可能性が浮かび上がってくる、ということだ。こうした観点から友愛と敵対をめぐる哲学的言説を再検討しなおすことで、デュットマンは、デリダとともに、政治哲学上の重要な問題に新たな一石を投じているのだと言えるだろう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

1 件中 1 件~ 1 件を表示