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先月(2017年6月)

たからにゃさんのレビュー一覧

投稿者:たからにゃ

2 件中 1 件~ 2 件を表示

人を信じるということ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 デルフィニア戦記全18巻を読み終えた今、何ともいえない温かさで心が心地よい。図書館で子供向けの書架に置いてあったこのシリーズの一冊目をひまつぶしに借りようかとなにげなく手に取った時、ここまで、この作品世界にのめり込もうとは全く予想だにしなかった。
 デルフィニア戦記は主人公ウォルと異世界からの漂着者リィが活躍する異世界ファンタジーである。そのストーリーのおもしろさはもちろんのこと、登場人物達が非常に魅力的である。型破りである。彼らの漫才のような会話もおもしろい。そして、全編を通じて、「人を信じる」ということがどういうことかを深く考えさせられた。所詮小説だと言われればそれまでだが、それでも、私は人を信じることにおいて、彼らのようでありたいと強く思った。だから、この本は若い人たちに是非読んでもらいたい。彼らと一緒に冒険するうちにきっとその心に何かが残るはずだと思う。
 心残りが一つ。最初から買って読むべきだった。現在新書版全18巻と文庫版が順次刊行中。私は新書版のイラストがとても気に入っているので、そちらを全巻購入して、もう一回デルフィニアの世界を旅するつもり。その次は茅田砂胡作品を全作読破だ!
 最後に忠告を一つ。このシリーズを読むときは電車などの公共の場で読むのはさけた方がいい。人様の目の気にならないところで、思う存分腹をかかえて笑い、思う存分感動の涙を流しましょう。

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紙の本スカイ・クロラ

2003/03/06 22:59

理由のない退屈凌ぎ

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 現実を崩壊させる力を持った作家が好きだ。私たちは今のこの毎日の生活が永遠に続くような感覚にともすれば陥りがちであるが、それは錯覚にすぎない。しかし、彼らは知っている。そして、虚構の力で現実を震撼させる。私は薄氷の上を歩いていたことを思い出し、愕然とするのだ。森 博嗣は、確かにそうした力を持った作家である。また、随所にちりばめられた、彼の人生に対する洞察はきらきらときらめきを放ち、心の中でわだかまり、くすぶり、もやもやと行き場のなかった思いに形を与えてくれる。

 主人公カンナミ・ユーヒチは、戦闘機乗りである。彼がかろうじて生きていることを実感するのは、空で戦闘機を操り、人を撃ち落とすとき。しかし、それすら、退屈凌ぎでしかない。彼は思う。

「仕事も女も、友人も生活も、飛行機もエンジンも、生きている間にする行為は何もかもすべて、退屈凌ぎなのだ。
 死ぬまで、なんとか、凌ぐしかない。
 どうしても、それができない者は、諦めて死ぬしかないのだ。」(本書より)

かれは、ただ淡々と、出撃する。今日も生きて帰ってきたという喜びすらない。毎日会社へ出かけていくように出撃していく。帰ってこない時は、誰かが、「僕をころしてくれ」たときだ。人と違う自分。思い出すことすら忘れてしまった過去。現実と夢とがとけあっていく。彼女は自分で、自分は彼女。そして…

 私も、何のために生きているのか、もうずっと考えている。何かの拍子に「エウレカ」と叫びたくなるほど答えがわかったような気がしたのに、それは一瞬でどこかへ行ってしまった。今はまた、どうしてだろう、なんのためなんだろうを繰り返している。そのうちにそんなことは考えなくても、毎日がすぎていくので、ともすれば忘れそうになる。だから、本を読む。

 人生は「退屈凌ぎ」。これはおもしろい。思っても見なかった答えだ。当分これを考えていると退屈しなくてすみそうだ。

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