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野村 透さんのレビュー一覧

投稿者:野村 透

5 件中 1 件~ 5 件を表示

個人の能力が最大限に発揮できる組織や仕事こそ,21世紀型ベンチャー企業の役割であると提言する

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 ベンチャー企業は日本経済の停滞を打ち破る旗頭として大きな期待が寄せられている。そして,証券市場や公的支援など官民を上げての施策整備が打ち出され,ベンチャ−企業からの新成功物語も伝えられている。しかしながら,ベンチャーの成功者はごく一部の起業家にすぎず,圧倒的多数を占める起業家以外の従業員の実態はあまり知られていない。
 著者は,ベンチャー企業で働く人々の視点に立ってベンチャー企業の全体像を調査,検証し,そこに内在する「光と影」を鋭くえぐり出すことを試みている。
 序章から第2章にかけ,従来の日本の大企業では雇用者の満足度や帰属意識は必ずしも高くなく,欧米にくらべて生産性が低いと指摘する。そして,これを打開するためには,自らの創意工夫によって新しい製品・サービスを生み出すワークスタイルが必要であるという。とくに,生活が豊かになり,大多数の者が「生きるための労働」から解放された今日,働く目的は「自己実現」にあり,それがベンチャー企業に向かわせる原動力となっていると説明している。また,自己実現のための労働は仕事が趣味化し,働き手は「仕事人」となる。組織も階層の少ないフラット型やバーチャルなネットワーク型へと広がっていく(第3章)。
 ところが,歴史の浅い日本のベンチャ−企業の組織や雇用,管理は日本的経営の重要な側面である柔軟な組織,「和」の重視,集団主義などの特徴を備えている企業が多い(第4章)。このような旧来の保守性が,折角のベンチャーの従業員に私生活へのしわ寄せ,集団目標のストレス,やりがいの偏重,などの「影」の部分を内在させる。この点に関して著者は,ベンチャー企業は大企業にくらべて個人の役割が大きく,主体的な活動が期待される。だから,個人の正常な欲求や利己心を企業の利益に結び付けていく新しい「草の根的個人主義」の構築が急務であると説いている。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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欧州の流通業が勝ち抜いた戦略とは何か?規制や競争の歴史のなかで生み出された最適イノベーションを詳説

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 世界第2位の小売業,仏カルフールの日本1号店が2000年12月8日,千葉・幕張に開業した。欧州の外資系大手スーパーの日本出店は同店が初であり,長年アメリカから学んで来た日本の流通業界は二重の衝撃を受けている。欧州流通業の発展過程を実証的に分析した本書は,まことに時宜を得たものと言えよう。
 とはいっても本書は,単に欧州小売業の戦略紹介だけではなく,我が国流通研究の大御所である矢作敏行法政大経営学部教授の監修のもとに,6名の専門家が協同で執筆した学術的研究著作である。
 第1部では,欧州の小売業の発展過程をイギリス,フランス,ドイツと各国別に歴史的に概観し,イギリスで労働者互助組織として発達した生活協同組合の盛衰や,それと競争しつつ拡大したス−パ−マ−ケットの変遷,フランスにおいて中小小売業者保護のために大型店鋪を規制した,ロワイエ法の制定過程,取り扱い商品を絞って勝ち抜いて来たドイツのハ−ドディスカウンタ−など,豊富な事例を実証的に分析されている。さらに,このような規制や競争の激化から,新市場を国外に求めざるを得ない必然性についても,詳しく論じられている。欧州の小売業にとっては次のターゲットはアジアであり,大市場である日本についても,進出の機会が静かに待たれているということである。
 第2部では,イギリス大型小売店のイノベーション戦略について詳しい実証研究が展開されている。イギリスでは大型スーパーマーケットがプライベ−トブランド(PB)によりシェアを拡大し,価格競争,品質競争などの戦略を巧みに実施して,発展を続けている。また,技術開発によって食品別の温度管理の徹底を可能にし,小売り側から流通サプライチェ−ンを実現させ,ナショナルブランドのメ−カに堂々と対抗している。今後,外国勢の進出に立ち向かわねばならない日本の流通業にとって,必読書と思われる。
(C) ブッククレビュー社 2000

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15歳にして2つの事業を営むCEOの成功物語。米国の起業家精神,競争経済の風土の背景がよく理解できる

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 米国では,成績の最優秀者は自ら起業し,事業の成功者がもっとも尊敬されるという。
 その背景には,し烈な競争に打ち勝つ絶えざる努力が求められる。著者のキャメロン・ジョンソンは4歳から販売・流通の面白さに目覚め,やがてインターネットを駆使した事業を展開して全米の「若手IT起業家賞」を獲得するに至る。そして,2000年3月には,日本のIT関連企業の社外顧問にも就任した。
 この著作は,自由競争によって繁栄を続ける米国において若くして勝ちを収めた経営者の成功物語であるが,それを可能にした家庭の教育,たとえば代金請求方法を両親が教えるとか,優れた才能を伸ばすための柔軟な対応,たとえば全寮制の学校で,ビジネス用にパソコンの使用を許可する,などの起業家を育成する社会風土がうまく表現されているので説得力がある。
 また,著者は,IT関連企業を経営しながら,「パソコンはツールであって,ビジネスを成功させるには,経営者の能力,資質が大切だ」と喝破しているあたりは,少年とは思えない語り口を見せる。国家政策としての教育施策の中で生まれた著者の生き方に共感して顧問に迎えた日本企業の「あとがき」も『「人生をどう生きるか」を紹介したい』とまことに要点をつかんでいる。
 日本において,青少年が生きる目標を見失い,家庭,学校,社会における教育の再構築が論じられているとき,著者を代表する米国の青少年が競争を通じて,自己を実現させる社会風土を大いに参考としたい。ただ,すこし気になることは,訳者かまたはゴーストライターの伝聞によって著者に語らせていることが散見される(たとえば,「日本では,教育のための教育,勉強のための勉強がはびこっているらしい」など)が,これは,この著作全体の信頼を損ねることにならないかと残念に思った。
(C) ブッククレビュー社 2000

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米国ベンチャーの分析から,21世紀の経済社会を個人に根ざしたマイクロビジネスと予測,大胆な政策を提言

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 長期不況の過程で,経済再活性化の切り札として強化されたのがさまざまな「ベンチャーヘの創業支援」である。これは米国シリコンバレーから始まり,全米に広がったSOHOT ( Small Office & Home Office, Teleworker ) を日本でも普及させようとする政策である。しかし,SOHOTの実体は,単にIT中心のハイリスク・ハイリターン型ビジネスだけではなく,かつ,雇用関係や個人のワークスタイル,地域性,環境重視,女性の進出など,社会構造やライフスタイルの変化を反映していることがわかる。
 著者は,この現象を来るべき21世紀の経済社会の大変革ヘの前兆ととらえ,確立された「個人」が情報を駆使して,技術や生活を自らイノベートする時代が到来するとしている。そして,社会経済のイノベーションを創出していく「個人の起業家」を「マイクロビジネス」と呼び,従来のベンチャービジネスと一線を画している。したがって従来,産業の二重構造のもとでの中小企業育成をベースにしたベンチャー政策は根本的な変更が迫られるべきであり,いわば,個人のレベルから,國,世界,地球レベルへイノベーションの積み上げを助長するような施策の展開を示唆している。
 ついで,このマイクロビジネス社会革命はアメリカから始まり,欧州にも広がっており,各国がその対応策に着手していることを紹介し,日本の現状を分析している。
 本書の第4章「日本は創業力を回復できるか」,第5章「『起業家社会』実現のシナリオ」では,いまだ「管理経済」にある日本経済を「起業家経済」を通じて「起業家社会」に変革するダイナミズムを創出すべきであると指摘し,「日本型第三の道」がそのシナリオであると説いている。「日本型第三の道」とは,アメリカの金融資本主義でも欧米の政府主導でもなく,市場と政府の新しい関係で調和のとれた社会であり,その政策を検討するために「マイクロビジネス協議会」の設立が望まれると結んでいる。
(C) ブックレビュー社 2000

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日本経済再生シナリオを商業政策の側面から分析し,地域における流通・貿易・観光の政策を提言している

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 重厚長大の工業化社会が長期にわたり停滞し,来るべき21世紀に向けて経済再生シナリオが模索されている今日,社会・経済両面から,実現可能な政策が求められている。本書はこの要請にこたえ,商業政策の面から,流通・貿易・観光の各政策の対応方法を研究し,主に北海道における実証分析から具体的提言を試みている。
 第1章「日本経済再生のために」ではバブル崩壊後の日本経済の新たな進路を示している。それは環境負荷のかからない形で消費を回復させ,高齢者・女性の活用やベンチャー・ビジネスによって経済活性化を図るという内容である。
 第2章からは流通・貿易・観光そして街づくりの各論について商業政策の面から主に北海道における従来の政策の分析と課題解決方策を提言している。
 「流通」では,大型店の出店規制をとりあげ,その経緯を紹介した後,海外における大型店出店調整制度を分析して特にフランスのロワイエ法との比較を試みている。そして,北見広域商圏における大型出店に伴う経済効果分析では,大型店出店によってこの地域の売り上げが増大することを指摘。「公正な競争のもとでの競争市場システムは効率,安定という制度的な長所を備えているので,規制の失敗は政府のはたらきによって保証調整されなければならない」と結んでいる。
 「環境問題と貿易政策」では,「環境保全と経済成長のトレードオフ」の例として「知床伐採問題」をとりあげ,この対立が経済問題から感覚的主張に変化していると指摘している。ついで南アジアの環境問題にも触れて,この種の問題解決の難しさを語っている。
 また,自由貿易の進展にあたって「関連適合性のあるグローバル・スタンダードと,実現可能性のある新たな国際秩序の確立が急務である」としている。
 「観光・リゾートの開発政策」においては,余暇の増大を地方経済活性化に活用するために観光リゾート開発政策の確立が必要であるという問題意識から,従来,研究が進んでいなかった「観光マーケッテング」に踏み込んで成果をまとめている。ここでも,重要な学問的研究を紹介した後,北海道津別町のリゾート開発を分析し,「アイヌが古来から持っている自然界の回帰思想を原点ととらえてロマン溢れる森のリゾートとしての再生」と評価している。
 最後に北海道の24の村が集った「むらこん24」と「オホーツク圏の産業特性」を紹介して,地域産業の活性化策とダイナミズムの重要性を提言している。
 全体に,著者の真しな研究態度と豊富な政策分析によって商業政策面から地域経済活性化の方向性が具体的に示され,示唆に富んだ内容となっている。
(C) ブックレビュー社 2000

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