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先月(2017年6月)

菊岡 倶也さんのレビュー一覧

投稿者:菊岡 倶也

3 件中 1 件~ 3 件を表示

話題の建設業界・公共事業・公共工事について豊富なデータを用いて鋭く解析し提示する

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 建設業界また,建設会社の動向が現在ほどマスコミや週刊経済誌などを賑わす時代は,かつてなかった。高度経済成長期からバブル崩壊まで,建設会社は多くの課題を抱えながら,わが世の春を満喫した。それがバブル期に抱えた多額の事業用土地,賃貸ビルなどの固定資産や本業以外への進出の失敗が,バブル崩壊とともに累積した不良債権となり,処理のため大手クラスのゼネコンさえも財務体力は疲弊し,週刊経済誌は敗者について社名をあげて明日にも危ないと書きたてる。加えて,右肩上がり経済の時代に投資された巨額な公共投資が財政赤字の主因とされ,過去の無駄な公共事業への批判と,政官業癒着の利権システムへの非難報道が連日のようにマスコミを賑わしている。公共・民間の建設市場の縮小,ゼネコン再編への動き,企業における利益率の低下,激烈な受注戦争,社内リストラのような「暗い」動きとニュービジネス・情報化対応など,将来への模索が交錯しているのが現在の建設業界である。
 本書は以上のような建設業界の至近の動きを,豊富な資料とデータをもとに客観的に解析した研究書である。筆者が財団法人建設経済研究所勤務時代に発表した論考を整理し,新たに書き加えたものからなる。建設経済研究所は国土交通省の建設経済系の有力な公益法人。業界からのデータの収集と解析と加工には定評があリ,建設業に関してはほとんどわが国唯一の研究機関である。本書には研究所での常務理事としての著者の調査体験,収集データが随所に活かされ,これが類書にはない特色となっている。至近の建設業界全体の状況と課題,さらに個々の経営課題にどのようなものがあるか,最近話題の公共事業,その施行方式のひとつであるPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ=公共サービス部門に民間資金を導入し,民間企業の手で実施・運営する方式),公共工事の入札契約方式の状況と問題点はなにか,について広範にこたえている。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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日本の近代建築は巨匠ル・コルビュジェにいかに魅せられたかを解明

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 ル・コルビュジェ(1887-1965)は日本でもっとも高く評価され,かつ好まれているフランスの巨匠・建築家である。
 それは,日本を代表する建築家たちのなかにコルビュジェから影響感化を受けた人々が多く存在すること,時代が変わり技術が進歩してもコルビュジェの都市・建築思想に共鳴する人々が多いこと,日本にコルビュジェの作品(国立西洋美術館)が存在することなどによるものである。それらを反映して翻訳による出版も多い。コルビュジェは早くから住宅の量産化や都市計画に関心を示し,その思想は現代的である。
 本書は,コルビュジェの日本的受容のプロセスを,さまざまな角度から解明したもので,その手法は文学の世界などでは「比較文学」として一派をなしている観があるが,建築分野では目新しい。
 本の構成は,ル・コルビュジェ(以下,彼という)を訪問した建築家たち,彼の作品を見に行った建築家たち,彼の著作を手に入れ紹介した建築家たち,彼のアトリエで図面を引いた建築家たち,日本における彼の影響,彼についての国内外の論評,日本に現存する彼の建築作品の7章からなる。
 本書の底流には,書名でもある日本人建築家たちの「巨匠への憧憬」への追跡があり,それは建築を西欧から学んだ日本建築家の宿命の追跡でもある。近代以降の日本の建築は神社仏閣など在来工法を除けば,設計にしろ施工にしろ全面的に西欧の諸成果を取り入れるところから出発し現在に至っているが,丹念なドキュメンテーションに基づいて双方を比較し検討した近代建築の読み物はこれまでに無く,本書は外国の一人の巨匠建築家に照準を当てているとはいえ,その試みの最初に属するものである。文章が平明で読みやすいのも好感がもてる。
(C) ブッククレビュー社 2000

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ブームともなっている民家改修を25年前から続けてきた女流建築家が描くわかりやすい本

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 磨き込まれた美しい木目と囲炉裏や自在鉤(かぎ)を持ち,太い柱・梁(はり)を有する数十年,百年を経た民家は新築住宅にない良さがあり,またそうした往時の建築材料を現代に求めることはほとんど不可能だ。古く良いものは残し,住宅設備などは最新のものを使えば,今様の新築住宅とは違う快適な住まいが得られ,併せて先人の思い出も残せるということから,古い民家を改修して住むことがいまブームとなっている。本書はそのような民家改修を依頼仕事の一部として,25年前から続けてきた女流建築家の記録である。
 私の設計思想というページがあり,そこに著者の建築家としての考え方が述べられている。仕事の依頼があると自分の頭のなかを真っ白にして施主の要求を徹底的に聞く,言葉に表れない隠れた要求を探り出す,そして敷地をあらゆる角度からじっくり見定め,いろいろなスケッチを描きながらあらゆる可能性を徹底的に検討したあげく平面図をつくり,次の打ち合わせに持参する。施主から代替案が出てもじっくり考えたものだけに「そうすればここが具合が悪い」と即答できる。民家の改修に際してもこの姿勢は同じという。
  本書には,著者が手がけた6軒の関東地方の民家改修の例(移築ではなくその場で改修)が紹介されている。
 どのような経緯で施主から依頼されたか,交渉のプロセス,誤解とその解消,設計,確認申請,施工業者の決定,契約,解体工事,古材の利用,古い民家から各部屋がいかに再生されるかなど,すなわち新生の模様が女性らしいこまやかなタッチで日誌風につづられる。写真・スケッチや図面の豊富さが理解を助ける。発行元は建築専門出版社だから建築家向けの書物とも思えるが,素人が読んでも十分に理解できる内容である。
(C) ブッククレビュー社 2000

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